ごうかんえんぎ 【業感縁起】
業感縁起
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 21:50 UTC 版)
説一切有部は人間の苦の直接の原因を、業(カルマ、梵: karman)と見て、その究極の原因を煩悩(惑)と考えた。すなわち人間の存在を惑→業→苦の連鎖とみ、これを「業感縁起」という。それゆえ人間が苦からのがれ涅槃の境地を得る(さとり)ためには、煩悩を断ずればよいことになる。このようにして説一切有部は108の煩悩を考え、この断除のしかたを考察した。すなわち四諦の理をくりかえし研究考察すること(四諦現観)によって、智慧が生じ、この智慧によって煩悩を断ずるのである。すべての煩悩を断じた修行者は、聖者となり、阿羅漢(梵: arhat)と呼ばれる。
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