杉江弘の指摘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 03:58 UTC 版)
「日本航空123便墜落事故」の記事における「杉江弘の指摘」の解説
元日本航空機長の杉江弘は、報告書の緊急事態発生時(18時24分31秒~51秒)のデジタルフライトデータレコーダー (DFDR)のデータを基に、次のように指摘している。 フラッター現象の特徴は、初めに微振動が発生し次第に振幅が大きくなっていくものだが、DFDRの記録では先ず前後方向加速度 (LNGG)が働き、次に横方向加速度 (LATG)が働いたことが検出されている。横方向加速度の検出のタイミングと大きさ (0.08G)からみて、フラッターが主要因とする説は説明がつかない。 自衛隊の標的機が垂直尾翼に衝突したとすれば、機首は標的機の飛んできた方向に振れるはずである。しかし、機首方位 (HDG)は約5秒間微動だにせず、10秒後もほぼ250度を維持していた。横方向加速度 (LATG)は最大でも0.1Gにも達しておらず、垂直尾翼に横から力が加わったとは到底考えられないと、横方向からの衝突可能性を否定した。そして、前後方向加速度 (LNGG)が検出されているのは、補助動力装置 (APU)が破壊され噴出した空気の反作用と考えるのが自然であるとしている。
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