せい‐たい【整体】
整体
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整体(せいたい)とは、日本語では主に手技を用いた民間療法、代替医療を指す。日本語としては、大正時代に用いられるようになった用語で、アメリカで誕生したカイロプラクティック・オステオパシー・スポンディロセラピーなどと日本古来の手技療法と組み合わせたものを、「整体」や「指圧」と名付けたのが始まりのようである[1]。現在、俗に用いられる意味では、カイロプラクティック(脊椎指圧療法[2])に似た骨格の矯正(主に脊椎)を目的とした手技療法を指して使われることが多い[3]。
- ^ 丁宗鐵 監修 『手技療法年鑑』、たにぐち書店、2008年
- ^ a b c d e 大谷晃司・菊池臣一 「カイロプラクティックとオステオパシー」、今西二郎 編『医療従事者のための補完・代替医療』 金芳堂、2009年、改訂2版
- ^ a b c d e f 今西二郎 編『医療従事者のための補完・代替医療』 金芳堂、2009年、改訂2版
- ^ 三浦於菟 著 『東洋医学を知っていますか』 〈新潮選書〉、新潮社、1996年
- ^ 1人の患者の入院から退院まで、1人の看護師が継続して受け持つこと。
- ^ 辻村弘美, 「【原著】中国における整体看護の普及に向けての青年海外協力隊の取り組み : 看護過程学習会における質問紙調査からの検討」『北関東医学』 2006年 56巻 2号 p.129-136, doi:10.2974/kmj.56.129
- ^ 漢方の基礎 第6回 河村昭 別府薬剤師会
- ^ 梶田昭 著 『医学の歴史』 〈講談社学術文庫〉、講談社、2003年
- ^ 鍼灸師のご紹介
- ^ 命名者や命名の経緯、意図などが不明であり、当時中国医学の「整体観」が日本でどの程度一般的であったかわからないため、整体が中国医学の整体観に由来する用語であるかは不明である。
- ^ a b c カイロプラクティックあれこれ 前田滋
- ^ 『プログレッシブ和英中辞典(第3版)』 小学館、2001年
- ^ 脊椎の棘突起やその両側の皮膚 ・筋肉に叩打、押圧、振動法、温熱 ・冷却などの刺激をおこない脊髄反射中枢に刺激を与え治癒をうながす療法。現在では衰退しているが、指圧や整体、身体均整法の源流のひとつといわれる。“あんま・マッサージ・指圧師” の国家資格を取得するための教科書にも、指圧に影響を与えたものとしてオステオパシー、カイロプラクティックと共に名前を挙げられている。(指田)
- ^ a b c 日本のカイロプラクティックの歴史 カイロジャパンどっとコム
- ^ 吉永進一, 「近代日本における神智学思想の歴史(<特集>スピリチュアリティ)」『宗教研究』 2010年 84巻 2号 p.579-601, doi:10.20716/rsjars.84.2_579 によると、プラナ療法は、ヨギ・ラマチャラカを名乗る人物による療法である。インド人ヨガ行者とされたラマチャラカの正体は、アメリカ人ニューソート教師で、フリーメイソン団員にして神智学協会会員、ペンシルヴァニア州の弁護士で催眠学の教授であったウィリアム・ウォーカー・アトキンソン である。プラナ療法は、西洋のエソテリシズム(秘教)の生命エネルギー概念をインド思想に読みこんだもので、インドの療法ではない
- ^ バラ十字会の歴史 その15 ハーヴェイ・スペンサー・ルイス(後半)クリスチャン・レビッセ キバリオン
- ^ a b 日本におけるオステオパシー医学の歴史 日本オステオパシー医学会
- ^ a b 日本のオステオパシーの歴史 日本オステオパシー連合
- ^ a b オステオパシーの歴史と世界の大学
- ^ a b c d e 浜田貫太郎 著 『臨床家のための整体操法入門』たにぐち書店、2009年
- ^ a b c d e f g 整体操法整体委員会.2 指田太志
- ^ カイロプラクティックでは、脊椎間のサブラクセーションが最終的に神経機能の失調をもたらし、身体機能の障害・免疫力の低下などを引き起こすと考えている。誤解が起きやすいが、カイロプラクティックのサブラクセーションと整形外科のサブラクセーションは、全く異なる概念である。整形外科におけるサブラクセーションは、「不完全または部分的な脱臼」でX線写真でとらえることができる。カイロプラクティックでは「隣接関節構造の正常な動力学的、解剖学的あるいは生理学的な関係の変調」とされ、脊椎椎間関節などの関節の脱臼には至らない変異や正常な可動域の減少・増加であるとしている。この定義では、X線写真だけではカイロプラクティックのサブラクセーションをとらえることはできない。オステオパシーでは同様の概念を、「リージョン」または「体性機能異常」と呼んでいる。(大谷晃司・菊池臣一)
- ^ 「代替医療」を参照
- ^ a b c d e f g h i j k l 井村宏次 著『霊術家の黄金時代』 ビイング・ネット・プレス、2014年
- ^ 井村宏次『霊術家の饗宴』
- ^ 18世紀ドイツのフランツ・アントン・メスメルによる療法で、催眠術のもとになった。メスメル自身は科学と考えていたが、西洋魔術・秘教の流れを汲む面もある。
- ^ 心を科学する博物館
- ^ コトバンク・信仰療法
- ^ 山下巌、「山下紅療法」『良導絡』 1961年 1961巻 11号 p.2, doi:10.17119/ryodoraku1960.1961.11_2, 日本良導絡自律神経学会
- ^ 古来より薬として珍重された紅(臙脂)を用いる療術。創始者は山下常興、一子相伝。
- ^ 別冊宝島編集部 編 『日本「霊能者」列伝』宝島社、2005年
- ^ a b c d 整体操法整体委員会.1 指田太志
- ^ 「内務省委託本」調査レポート 第7回 『国民医術天真法』と肥田春充 2014年2月 報告:尾崎名津子 発行:千代田区千代田図書館
- ^ 平田オリザの祖父。
- ^ 整体操法の腹部活点・上頚活点など、今も「活点」と呼ばれているところの多くは、元々武道の活法において、「活」を入れて 「活かす」急所であった。(指田)
- ^ a b c 整体操法整体委員会.4 指田太志
- ^ 中国では手技を整体とは呼ばない。
- ^ 例えば、高橋迪雄『正體術矯正法』。
- ^ 整体とは
- ^ 戦前に出版された霊療術研究団 編『斯界権威十五大家霊療術聖典』では精神療法の療術家として紹介されている。
- ^ 「脊髄反射療法」を行った。整体操法の胸椎9・7 ・8のショックによる副腎操法の生みの親。(指田)
- ^ 尾骨の調整で有名だった人で、尾骨を操法することで胸郭(肋骨)を整えるという技術を持っていた。(指田)
- ^ 「手足根本療法」という治療を行い、現在では「足心道」と呼ばれる。野口の整体操法の中の足指・足裏の操法には、柴田の手足根本療法の影響が見られる(指田)。
- ^ アソカ療法を学んだ野中は、へそを中心として腹部を玉と見なし、その外側縁を 「健康線」 と呼び身体調整の最重要点としていた。(指田)
- ^ 整体操法整体委員会.3 指田太志
- ^ アソカ療法は葉隠武士(佐賀鍋島藩の武士)に伝わった療術であるという。腹部を圧して治療を行った。
- ^ 永松卯造氏と指圧基本型制定 野口整体 白山治療院通信
- ^ a b c d e f 整体操法の成立概略 整体操法随想
- ^ 文化としての整体 sunajiiの公私混同
- ^ 676夜『整体入門』野口晴哉 松岡正剛の千夜千冊
- ^ 内臓に病変があるときに、脊髄を介して皮膚に様々な反応が現われる。この反射群を「内臓体壁反射」と呼ぶ。代表的なものは、盲腸(虫垂炎)の反応場所としての圧痛点「ランツ点」「マックバーネー点」。
- ^ 「整体とは/ホームメイト」
- ^ a b c d 手技による医業類似行為の危害-整体、カイロプラクティック、マッサージ等で重症事例も- 独立行政法人国民生活センター
- ^ [1] 法的な資格制度がない医業類似行為の手技による施術は慎重に 消費者庁
- ^ 平成03年06月28日 医事第58号
- ^ 施術後に乳児が死亡…「免疫力高める」首ひねり 読売新聞 2014年09月06日
- ^ いわゆる無届医業類似行為に関する最高裁判所の判決について 昭和35年3月30日 医発第247号の1 各都道府県知事あて厚生省医務局長通知
- ^ 医師法違反、薬事法違反, 刑集 第27巻8号1403頁 (最高裁判所第一小法廷 昭和48年9月27日).
- ^ あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法違反, 刑集第15巻2号347頁 (最高裁判所大法廷 昭和36年02月15日).
- ^ 法令適用上の疑義について
- ^ 2012年に代替医療の国際的な学術雑誌 Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine で、立花療術(論文では整体の一種と説明されている)・鍼治療・マッサージ治療の効果が、3群でどのように違うかをくらべるランダム化比較試験の論文が、立花和宏らにより発表され、立花療術(整体)に医学的な効果が存在する可能性が示唆された。立花は、整体についての客観的数値による効果が国際的な学術雑誌に取り上げられるのはこれが初であると述べている。この論文Randomized Comparison of the Therapeutic Effect of Acupuncture, Massage, and Tachibana-Style-Method on Stiff Shoulders by Measuring Muscle Firmness, VAS, Pulse, and Blood Pressure (Kazuhiro Tachibana, Noriyuki Ueki, Takuji Uchida, Hiroshi Koga 2012 ?) (“E-CAM Volume 2012”). Textはアメリカ合衆国国立医学図書館に収められた。
- ^ 『伝説の療術師からセラピストたちへ』立花和宏著、2014年、アールズ出版
整体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 20:00 UTC 版)
野口整体の創始者である野口晴哉もリッシェの「Anatomie artistique」を参考にしたらしく、野口が昭和20年代に発行した『観歪法』にはリッチャー靱帯が描かれている。陰包のツボがある。
※この「整体」の解説は、「リッチャー靱帯」の解説の一部です。
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