性善説と性悪説
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性善説(せいぜんせつ)と性悪説(せいあくせつ)は、「人はみな生まれつき善の性質をもつ」とする説と「悪の性質をもつ」とする説。
注釈
- ^ 「性」は類義語の「情」との使い分けが曖昧だったことも問題だった[12]。
- ^ 「性相近也、習相遠也」は、孔子が性を語った唯一の言葉として伝わる[18]。『論語』公冶長篇では「孔子は性や天道についてあまり語らなかった」と子貢が伝えている[19][20]。言い換えれば、当時は性や天道について語るのが一般的だった[19][20]。
- ^ 戦争の原因は人の性にあるとし、戦争を正当化する[23]。
- ^ 孟子は教育に関して、学校(庠序)の設立を王道政治の基本として説いた[29]。孟子は「悪の起源」を明確にしなかったが、後述の朱熹はこれを明確にするため、性を「本然の性」と「気質の性」に分け、後者によって悪を説明した[30]。
- ^ 孟子の性善説は、『孟子』告子上篇を中心に梁恵王上篇など複数の篇から読み取れる。『孟子外書』には「性善篇」が伝わるが、後世の仮託とされる[31]。
- ^ ここでいう「偽」は荀子の思想用語であり、「にせもの」や「偽善」の意味合いは無い[38]。「偽」を「作為」とするのは『荀子』楊倞注による[38]。
- ^ 荀子の性悪説は、『荀子』性悪篇を中心に正名篇など複数の篇から読み取れる。『荀子』勧学篇に由来する成語「出藍」「青は藍より出でて藍より青し」も、本来の文脈は、後天的作為の重要性を主張するものだった[39]。『荀子』非十二子篇では、孟子と子思の「五行説」に対しても非難している[40]。
- ^ 『荀子』本文の表現に即して言えば、「最初の聖人はどのように礼を作ったのか[41]」。
- ^ 「韓非は性悪説の継承者である」という説は、古くは晋代の仲長敖『覈性賦』(『芸文類聚』所引)に見られる[45]。
- ^ 「韓非が李斯とともに荀子に師事した」ということ自体が司馬遷の創作である、とする説もある(貝塚茂樹らの説)[47][48]。
- ^ 彼らの著作は漢代当時は存在したが現代では佚書となっている[49]。『漢書』芸文志にはその題名が記録されている[49]。いずれも馬国翰の輯佚がある[49]。
- ^ 例えば、玄学では郭象の性説、道教では「道性」や内丹説の性説、中国仏教では「仏性」などの「性」や「天台性悪説」が挙げられる[14]。
- ^ 明の朱子学者・薛敬軒は『読書録』『読書続録』で性善説を掘り下げた[63]。
- ^ 結論は「引き分け」とされる[86]。
出典
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- 2 性善説と性悪説の概要
- 3 解説
- 4 関連項目
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