店内配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 08:10 UTC 版)
店内配置は、大きく分けて次のような2つのタイプがある。 飲食スペースと同じ室内に寿司職人が位置し、これを囲むようにコンベアと客席が配置された対面型の店 飲食スペースと厨房が分離され、飲食スペースには厨房内から延びたコンベアと客席のみが設置されている非対面型の店 前者の対面型は従来のカウンター式寿司店(「回らない寿司屋」)と似た形状であり、初期の回転寿司店は皆この形態をとっていたが、客の目の前で調理するため寿司職人未経験者や機械の導入がしづらく、低価格店を中心に後者の非対面型のほうが圧倒的に増え、現在の回転寿司業界で売上1位と2位の大手チェーンはいずれも後者である。非対面型店舗の場合、客が接する店員は少数の給仕要員に限られることから、客席には液晶タッチパネル(や、かつてはインターホン)が設置されており、個別の注文や、精算時の給仕スタッフの呼び出しなどはこれで行う。全国的に統計をとれば、基本一皿100円など低価格を前面に押し出した回転寿司店のほうは非対面型の配置が主であり、一皿数百円の価格設定で寿司ネタの質が相対的に高めであることを前面に押し出した店は対面型店舗が主である。(なお対面型店舗でも、寿司桶に似せた形状のシャリ玉製造ロボットを利用することで、職人経験のないアルバイト等の店員が接客と握りを行っている店舗の例はあり、低価格店での対面型店舗に主に採用されている。) 非対面型店の客席は一般に、レーンを正面に見るような向きにカウンターが設置された「カウンター席」(カウンター席と言っても、眼の前に職人はいない)と、レーンの脇に箱状の空間をつくりテーブルとソファーが設置された「ボックス席」とがある。カウンター席は主に1名入店の客を想定した席であり、ボックス席は2〜3名以上のグループ(主に家族)を想定した席である。(駅前店など)一人の入店者が多いと予想される店ではカウンター席の比率が高く、郊外店など家族連れなどが多い店は相対的にボックス席の比率が高いように設計されていることが一般的である。 初期のインターホン式では、注文を受けて作った寿司をレーンに乗せても、注文をした客のもとに届くまでに他の客に取られてしまうという難点があり、席による有利不利が見られた。このため、レーンに乗せる際に注文品であることを明示する札を載せたり、タッチパネル式と併用して注文品専用のレーンを設ける等の工夫がなされた。2020年のマルハニチロの調査では、「注文して握ってもらうネタを食べることが多い」と回答した者が全体の73.8%であり、特に女性では8割近くに達している。こうした流れを受けて、回転レーンを廃止しすべてタッチパネルによる注文に切り替える店舗が増えている。 対面型回転寿司店(客の面前で職人が調理している方式) 非対面型回転寿司店。かっぱ寿司のボックス席。客席と厨房とは離れており、客席からスタッフが寿司をつくる様子は見えない。
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