小浜支隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 16:55 UTC 版)
小浜支隊は阿武隈川を越える必要があったが、二本松までわずか12kmの距離にあり、薩摩藩1番隊を先頭にして板垣支隊よりも一時間早い29日午前5時に出発した。それにも関わらず濃霧の中で船舶を確保するのに手間取り、舟を確保できた後も敵前渡河を強いられることになった。しかし、二本松城に東を守る守備隊は老年の予備兵であり、彼らの武装はほとんどが鎧兜に槍といった出で立ちで、火器はわずかに足軽が火縄銃を持つ程度だった。そのため、新政府軍の渡河を妨げる手段はなく、かえって砲撃が加えられると足軽隊は動揺して城に逃げ込んでしまった。残された老年兵も浮き足立ち、城に戻る者や、新政府軍に斬り込んでは射殺される者が相次いだ。小浜支隊はほとんど抵抗を受けないまま市街戦へと突入する。
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