小惑星の監視
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 08:59 UTC 版)
地球の公転軌道より1.3天文単位以内を通過する公転周期200年未満の小惑星はNEA(Near Earth Asteroid, 地球近傍小惑星)といい、2012年11月1日現在で9252個が確認されている。その中でも、地球に0.05天文単位(約750万km)以下に近づく公転軌道を通り、直径が150m以上と考えられる小惑星はPHA(Potentially Hazardous Asteroid, 潜在的に危険な小惑星)と呼ばれ、1343個が該当する。しかもNEAは惑星重力の影響を受けやすいため、公転軌道は急に変化して予測どおりにならない可能性が高い。 NEAと、やはり衝突が懸念される彗星(Near Earth Comet, NEC)と合わたNEO(Near Earth Object, 地球近傍天体)を監視する計画は、NASAとアメリカ空軍、マサチューセッツ工科大学の共同によるLINEAR(Lincoln Near Earth Asteriod Research)、アリゾナ大学のSpace WatchとCatarina Sky Survey、NASAジェット推進研究所のNEAT(Near-Earth Asteroid Tracking)、ローウェル天文台のLONEOS(Lowell Observatory Near-Earth-Object Search)、ハワイ大学のPan-STARRAS(Panoramic Survey Telescope And Rapid Response Syastem)などがあり、日本でも美星スペースガードセンターが観測を行っている。このように多くの観測体制が敷かれる理由は、そもそもNEOが非常に観測しにくいことが背景にある。しかも現在、昼間に観測することは事実上不可能である。
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