多重防護
多重防護は、原子力施設の安全性確保の基本的な考え方の一つで、「異常の発生防止」、「異常の拡大及び事故への発展の防止」、「周辺環境への放射性物質の異常放出の防止」という三つの観点から、安全対策が多段的に構成されていることをいう。とくに日本では原子力発電所の基本的設計思想とされている。 例えば、「異常の発生防止」のために、運転員が誤った操作をすると作動しないシステム(インターロック)や、一部が故障しても自動的により安全な状態に向かうシステム(フェイルセーフ)がある。また、「異常の拡大及び事故への発展の防止」のために、自動的に原子炉を停止する装置や、「周辺環境への放射性物質の異常放出の防止」のために、緊急(非常用)炉心冷却装置(ECCS)なども設置されている。
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