内助の功
内助の功
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/18 05:49 UTC 版)
「ジュゼッピーナ・ストレッポーニ」の記事における「内助の功」の解説
ジュゼッピーナは単に大作曲家の奥方然として暮らすのでなく、ヴェルディの仕事上の重要なパートナーでもあった。ヴェルディはその作曲が進捗するたびピアノで妻ジュゼッピーナに弾いてみせたというし、彼女の元プリマ・ドンナとしての意見も何らかの形で反映している可能性がある。 また、フランス語が少々話せる程度で語学の才には恵まれていなかった夫ヴェルディとは対照的に、ジュゼッピーナは語学に秀でており、流暢なフランス語を操り、スペイン語もかなりの程度理解できたといわれる。スペインの作家グティエレスの原作になる『イル・トロヴァトーレ』と『シモン・ボッカネグラ』、同じくスペインの作家サーヴェドラの原作になる『運命の力』に関しては、ジュゼッピーナが夫のためにスペイン語原典から梗概を作成して、夫の創作を助けた可能性が指摘されている。 またジュゼッピーナは、ヴェルディがその尊崇する大作家アレッサンドロ・マンゾーニと面会するよう段取りを付ける役も買って出ている(1868年)。この面会の体験が後にヴェルディの『レクイエム』として結実することになる。 彼女は、ヴェルディに仕える有能な個人秘書でもあった。作品上演や楽譜出版契約などの事務連絡、来信する手紙の整理、ヴェルディよりの返信の複写作成など多くの作業はジュゼッピーナ抜きでは不可能だった(彼女が整理した膨大な書簡類は今日公刊されており、第一級の研究資料とされる)。
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