公開展示
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『牛乳を注ぐ女』は西ヨーロッパとアメリカの展覧会で公開されている。1872年にアムステルダムで開催された「オールド・マスターによる希少絵画と有名絵画展 (Tentoonstelling van zeldzame en belangrijke schilderijen van oude meesters) 」に展示され、1900年にアムステルダム市立美術館で展示された。オランダ以外では、1929年にロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツが主催した「オランダ絵画展 (Exhibition of Dutch Art") 」に出陳されている。1921年にはパリのジュ・ド・ポーム国立美術館が主催した「オランダ絵画展:油絵、水彩画とデッサン、今と昔 (Exposition hollandaise: Tableaux, aquarelles et dessíns anciens et modernes")」に出陳された。また、1935年にはロッテルダムのボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館が開催した「フェルメール、原点と影響:ファブリティウス、デ・ホーホとデ・ウィッテ展 (Vermeer, oorsprong en invloed: Fabritius, De Hooch, De Witte") 」に出陳されている。 その後『牛乳を注ぐ女』は、1939年にニューヨークで開催されたニューヨーク万国博覧会で展示されていたが、博覧会開催中に勃発した第二次世界大戦でオランダがドイツに占領されたため、『牛乳を注ぐ女』はそのままアメリカに留め置かれた。この間、『牛乳を注ぐ女』はミシガンのデトロイト美術館(博覧会での展示を担当していたキュレーターがこの美術館で働いていた)で展示されており、1939年と1941年に同美術館で開催された展覧会の展示目録にはこの作品が記載されている。また、第二次世界大戦中にはデトロイト美術館だけではなく、1944年の終わりごろにニューヨークのメトロポリタン美術館でも展示された。 1953年にスイスのチューリヒ美術館で展示された後イタリアに持ち込まれ、翌年にローマのパラッツォ・デッレ・エスポジツィオーネと、ミラノのパラッツォ・レアーレで公開された。1966年にはデン・ハーグのマウリッツハイス美術館と、パリのオランジュリー美術館で公開されている。1999年と2000年にワシントンD.C.のナショナル・ギャラリー・オブ・アートの「ヨハネス・フェルメール - 絵画芸術 (Johannes Vermeer: The Art of Painting )」 で展示され、ロンドンのナショナル・ギャラリーが開催した「フェルメールとデルフト派展 (Vermeer and the Delft School )」で、2001年9月16日から公開された 。2009年に、イングランドの探検家ヘンリー・ハドソンの、アムステルダムとマンハッタン間の歴史的航海400周年記念式典のために、『牛乳を注ぐ女』が再びニューヨークへ渡った。そして、メトロポリタン美術館が開催した記念展覧会に、同美術館が所蔵するフェルメールの作品数点とオランダ絵画とともに展示されている。
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