入門後の度重なる脱走
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 04:28 UTC 版)
入門時で既に180cm・120kg、足の大きさ33cmという恵まれた体格、鳴戸から「ゴムマリのようだ」と評された体質から将来を嘱望されていて、その期待に違わずに順調に番付を上げていった。しかし、鳴戸部屋は昼過ぎまで稽古が行われるなど厳しい環境であり、入門前の陽気さは消えていった。鳴戸部屋の厳しさに耐えられずに都合7度(父は10回以上と記憶している)にわたって脱走したことがあり、部屋があった松戸から土浦まで6時間自転車を漕いで実家に逃げ帰っていた。部屋に連れて帰る前に両親は必ず焼肉の食べ放題に連れて行ったが、その度トイレに行ってくるふりをして逃げた。特に4度目の脱走では、赤信号で停車した隙に、乗っていた車から飛び出したという。脱走に関する本人の記憶は2017年5月場所前の時点では曖昧であり、本人は「(逃げた理由は)大したことではなかったと思うけど。15歳で慣れない環境だったから。いい思い出です」と語っている。ある時両親は、高安がこれ以上脱走しないように鳴戸に対して部屋の力士らにかわいがりを控えるように土下座して懇願したが、高安は「俺は親になんてことをさせているんだ」と自らの弱さを実感した。脱走を繰り返していた頃は稀勢の里にも相手にされず、なかなか稀勢の里に指導してもらう機会が無かった。
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