先制核攻撃論
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黄文雄によると1995年ごろから過激な発言を繰り返しており、中国当局はそれに昇進をもって報いていると述べている。それらの朱少将の核攻撃論をまとめたものは以下の通り。 「国連の統計によれば、今世紀中葉ごろには世界人口は一五〇億人に達し、今世紀中には人口過剰の問題が爆発する。すでに中国、インド、東南アジア等が人口過剰問題を抱え特にインドは、人口、経済、パキスタンとの領土紛争をめぐり、核戦争をおこなう可能性はきわめて高い。そのドミノ現象で世界核戦争が起こる」 「だからこの未来の核大戦に対し、我々は受動的ではなく、主導的に出撃すべきだ」 「人口問題を解決するには、核がもっとも有効にして手っ取り早い方法だ」 「人口と資源の不均衡がもたらす危機は、これから五〇年以内に必ず起こる。それは早ければ早いほうがいい。なぜなら、遅くなればなるほど問題がいっそう複雑化し、解決ができなくなるからだ。しかも大量の人口は大量の資源を消費する。その資源のほとんどは再生不可能だ。さらに重要なのは、我々中国人はこの競争のなかで機先を制さなければならないということだ。なるべく他国の人口を減らし、自国の人口を多く生き残らせるべきだ。そうなれば生き残った人口が未来の人類の新しい進化の過程のなかで、有利な条件を得ることができる」 「もし我々が受動的ではなく主導的に出撃し、計画的に全面核戦争に出れば、情勢はきわめて有利である。なぜなら他の国と比べ、我々の人口の絶対多数は農村にあり、しかも我が国の国土、地形は非常に複雑で隠匿しやすい。だから政府が核大戦を用意周到に計画さえすれば、人口を広大な農村に移して絶大な優勢を保つことができる。しかも我々が先制攻撃をすれば、他国の人口を大きく減らし、我々が再建する場合には、人口的な優勢を保つことができる」 「我が国の目下の任務は経済発展であって軍拡でないと主張する人もいるが、経済発展はすでにピークに達し、人口を有効に制限できない状況下では、貧窮人口を増やし、一握りの富裕階層の生活を維持していくだけだ」 「だから政府はすべての幻想を捨て、あらゆる力を集中して核兵器を増やし、一〇年以内に地球人口の半分以上を消滅できるようにしなければならない。人口制限の愚策は早く捨て、人口をもっと増やし、そして計画的に周辺諸国に浸透させるべきだ。たとえば密入国や、シベリア、モンゴル、中央アジアなど人口の少ない地域への大量移民を行わせる。もし大量移住が阻止されたら、軍隊を派遣して先導させるべきだ。全面核戦争が起きたら、周辺諸国に疎開した人口の半分と、農村へ疎開した人口の半分があるから、他国に比べて多くが生き残ることができる」 「我々にとってもっとも敵対する隣国は、人口大国のインドと日本である。もし我々が彼らの人口を大量に消滅できない場合は、核大戦後は中国の人口が大量に減少し、日本とインドが我が国に大量移民することができるようになる」 「アメリカは強大な国力を保っているので、徹底的に消滅させないと、将来大患になる。アメリカに対しては、我が国が保有する核の一〇分の一で充分だ。台湾、日本、インド、東南アジアは人口密集の地域であり、人口消滅のための核攻撃の主要目標となる。モンゴル、ロシア、中央アジアは人口が少ないので、核攻撃よりも通常地上部隊の占領だけで十分だ」 「中国人がもし大量に移民し、ロシア人と共棲すれば、ロシアは我が国に核攻撃はできなくなる。そのためには五億人ぐらいがシベリアに移民するだけで充分だ」 「核の第一撃があれば、利害関係を持つ国家間で核攻撃が起こる。もし事前に計画と準備があれば、我々にとってはきわめて有利だ」 「以上のことは数年後、必ず起こる。なぜならば人口問題は、いかなる人間にも根本的な解決は不可能だからだ。歴史は必ず私の所説の正しさを証明してくれる」 「核大戦のなかで、我々は一〇〇余年来の重荷をおろし、世界のすべてが得られる。中華民族は必ず核大戦のなかで、本当の復興を得られる」 — 黄文雄、日本人が知らない中国「魔性国家」の正体、p43~46より引用
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