住宅物流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 04:40 UTC 版)
「センコーグループホールディングス」の記事における「住宅物流」の解説
2021 (令和2)年度の売上高は約583億円であり、1961年(昭和36年)に積水ハウス滋賀工場の操業開始と同時に本格参入し、現在では積水ハウス、積水化学工業、旭化成ホームズ等のプレハブ工法住宅・ユニット工法住宅の外装材・内装材の搬入を主として請け負っている。 積水ハウス関連の住宅物流事業は、鉄骨部材や外壁、床下地材に始まり、建具や洗面化粧台等の内装部材の現場搬入も手がけているのが特徴である。近年は、建築現場への搬入のみならず、各資材メーカーからの調達物流の拡充に力を入れている。また、環境意識の高まりに対応すべく、積水ハウスと共同して建築現場から出る廃棄物のゼロ・エミッション化を達成した。さらに、荷台を切り離すことができる脱着車の導入により、運行効率の改善と近隣クレームの削減にも取り組んでいる。 積水化学工業がセキスイハイムやツーユーホームといったブランドで展開するユニット工法住宅関連の物流事業は、ユニット化された鉄骨ラーメン構造のボックスをそのまま運ぶことが必要であるため、運搬は基本的にハイム専用車で行われることが特徴である。 旭化成ホームズがヘーベルハウスのブランドで展開するプレハブ工法住宅の物流事業は、1分刻みのスケジュールが組まれた外装材のJIT搬入が特徴である。これにより、原則として現場に外装材を仮置きすることなく、荷台から直接外装材を吊り上げ施工して施工工務店の負担を減らし、工期の大幅短縮が実現した。また、キッチンや洗面化粧台等の内装材の搬入においても、荷解きや階層上げを配送ドライバーが行うなど、施工工務店の負担を減らす工夫が凝らされ工期の短縮に貢献している。なお、旭化成建材株式会社で生産される、ALC等の建材は、旭化成ホームズ以外の住宅メーカーや工務店に対しても供給されており、これら一般荷主に対する建材供給もセンコーグループで請け負っている。 さらに近年では、住宅物流業界全体が共同物流化へと大きく舵を切る中、これら日窒コンツェルン起源の住宅メーカー・建材メーカー以外にも事業範囲を拡張すべく、その他の住宅メーカー・建材メーカー等への営業活動に力を入れている。また、建材輸送に強みを持つエーラインアマノの事業を譲り受けセンコーエーラインアマノ株式会社を設立したことも、住宅物流事業強化の流れに属している。
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