二元論擁護論とは? わかりやすく解説

二元論擁護論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 08:42 UTC 版)

心の哲学」の記事における「二元論擁護論」の解説

二元論擁護する論証のうち最も大きなものは、哲学的なトレーニング受けていない人々大多数人々の持つ常識的な直感にそれがアピールする、というものである心とは何か、と問われて、平均的な人々なら通常、「心と心理学的な自己のことだ」とか「パーソナリティのことだ」、「魂のことだ」と返事したり、他の類似の実在挙げることだろう。心とは脳のことであるとか、反対に脳は心である、といった考えはほぼ確実に否定されることだろう。たった一つ存在論的な実在があると考えるのはあまりに機械論的で、理解し難くさえ思われるからである。しかし現代心の哲学者の大半は、こういう直感的な考え誤解を招く考えている。われわれは自然科学から得られ経験的な証拠拠りながら批判能力発揮しこうした仮説検証して、それが正し基礎にもとづいたものかどうか明らかにすべきなのである二元論擁護する論証のうち2番目に主要なものは、心の特性物理的身体の特性はひどく異なっており、場合によっては両立し難くさえあるよう見える、ということである。心的出来事なんらかの主観的な特質備えているが、物理的出来事はそうではない。従って、例えば指を火傷するとどんな感じがするかとか、青い空はどんな感じかとか、快い音楽を聴くとどう思うかなどと人に聞くことは理に適っているが、海馬側背部のグルタミン酸摂取急増するとどんな感じがするか、などと聞くのは、哲学的意味はともかくとして、直感的には奇妙である。 心の哲学心的出来事主観的側面クオリア(あるいは生の感覚)と呼ぶ。痛み感じたり、澄み渡った青空見たりするのはなんらかの出来事であろうこうした心的な出来事にはクオリアが関わっており、クオリアそれ自体物理的法則には還元しがたいと思われることが、二元論擁護される要因である。

※この「二元論擁護論」の解説は、「心の哲学」の解説の一部です。
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