二人単数形の持続
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/10 07:30 UTC 版)
伝統的方言の中で、thouはカンバーランド、ウエスト・マーランド、ダラム、ランカシャー、ヨークシャー、スタッフォードシャー、ダービーシャーのカウンティ、そしてノッティンガムシャーの一部の西部地域で使われている。こういった方言では通常、二人称単数形の異なる動詞形も保存されている(例: 北部スタフォードシャー方言thee coost〔標準英語: you could, 古語: thou couldst〕)。単語theeは東シュロップシャー方言で使われている。この方言は現在はほぼテルフォードのドーリー地域に限定されており、ドーリー方言と呼ばれている。ヨークシャーの田舎の至るところで、主格と目的格の間の古い区別が残されている[要出典]。方言で書かれた文書において属格はしばしばthyと書かれるが、無強勢のthaと発音されており、現代の用法においてthaの所有格はほぼ排他的にその他の英語方言に従い、yoursあるいは方言Template:Specifyの単語your'n(your oneから)となっている。 主格目的格属格所有格二人称単数 tha thee thy (tha) yours / your'n この代名詞の古風な主格、目的格、属格と現代的な所有格との間の見掛けの不一致は、ヨークシャー方言の言語学的漂流が原因でthaが使われなくなっている印かもしれない。 ある地域に特異的なその他の派生型もある。シェフィールドにおいて、この単語の発音は /d/ と /th/ の間であった。これが理由でシェフィールド出身者は「dee-dahs」という仇名で呼ばれていた。ランカシャーおよび西ヨークシャーでは、thouの無強勢短縮形としてtaが使われていた。 これは「On Ilkla Moor Baht 'at」という楽曲中で見ることができる。これらの派生型は現在はもはや使われていない。 ランカスターとノース・ヨークシャーボーダーの間の北ランカシャーの田舎では、「What would tha like for tha tea? (What would you like for tea)」や「'appen tha waint(perhaps you won't; happenがこの方言におけるperhapsである)」、「tha knows(you know)」といった日常会話の言いまわしにthaが保存されている。ランカシャーにおけるこの用法は、年配や田舎の話者を除いては珍しくなってきている。 リーズ出身のバンドカイザー・チーフスによるヒット曲「I Predict a Riot」では単語「thee」が使われている。 シェフィールド郊外のハイ・グリーン出身のバンドアークティック・モンキーズの様々な楽曲には「tha knows」という語句が広く使われている。バンドのリードシンガーアレックス・ターナーはライブ版ではしばしば語句を「tha knows」に置き換えて歌っている。出身のシェフィールドアクセントで歌い、シェフィールド方言を全般的に復活させるという彼の選択は好意的な反応と批評家の称賛を得ている。 幾分影響を受けているもののウエスト・カウンティ方言においてこの単語の使用が幾らか存続している。ワーゼルズには「Drink Up Thy Zider」や「Sniff Up Thy Snuff」という楽曲がある。 Thooはオークニースコットランド方言において砕けた単数形thouの位置で使われている。もう一つのスコットランド諸島方言であるシェトランド語では、duおよびdeが使われる。単語「thou」はクロマーティの北北部スコットランド語において20世紀前半には一般的に使われていたことが報告されているが、現在はたまの使用にとどまる。
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