九二式曳光弾弾薬筒/九二式曳光実包
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「ホ式十三粍高射機関砲」の記事における「九二式曳光弾弾薬筒/九二式曳光実包」の解説
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九二式曳光弾弾薬筒/九二式曳光実包
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「九二式車載十三粍機関砲」の記事における「九二式曳光弾弾薬筒/九二式曳光実包」の解説
本弾薬筒は普通弾および徹甲弾と共に弾倉中で混用して発射し、弾丸内部の曳光剤によって射手に直接弾道を視認させ、射弾を有効に目標に導くことを目的とする。 弾丸の外形は九二式普通弾と同一であり、被銅黄銅製の被甲、硬鉛第二号製の頭部弾身、棒鋼第三種若しくは第四種(いずれも軟鋼)製の弾身、銅第二号製の内管、黄銅製の坐板(座金)、曳光剤および点火剤からなる。内管は弾身の後部に挿入し、内部に曳光剤および点火剤を填実し、底部に坐板(座金)を装する。薬莢および装薬は九二式普通弾弾薬筒のものと同一である。曳光剤はストロンチウム塩を主剤とする12の成分からなり、点火剤は過酸化バリウムを主剤とする3の成分からなる。本弾薬筒の外形寸法は九二式普通弾弾薬筒と同一であるが、重量はやや軽く、弾丸重量は約50g(曳光剤1gおよび点火剤0.4gを含む)、全備重量は約118gである。 本弾丸の初速および1,500mにおける平均弾着点および命中精度は九二式普通弾とほぼ同等である。曳光距離は約1,400mで、夜間は赤色の光を発し、昼間においてもその弾道を目視できる。 1931年(昭和6年)3月、稲付射場および富津射場において、過酸化バリウムを主剤とした試製曳光弾の第一回試験を行ない、弾道性は概ね良好であったが、曳光距離は600m程度でやや過小であり、将来曳光剤の研究が必要であると認め、陸軍科学研究所に研究を委託した。当研究所においてはストロンチウム塩を主剤とした曳光剤について研究を進め、1932年(昭和7年)7月の科研報告第五九六号にある通り、その研究を完了した。これより先に、陸軍造兵廠火工廠において曳光剤填実の工業的方法について研究を続けており、1933年(昭和8年)5月、富津射場および伊良湖射場において試験を行なった所、曳光距離は約1,400mに延長したが、曳光剤への不点火率はやや大きく、曳光剤および点火剤の填実法について研究を重ねた。同年8月、伊良湖射場における試験の結果、概ね良好と言える結果を得た。陸軍技術本部においては、陸軍造兵廠が実施した同年8月の試験に立会い、審査の結果概ね実用に適するものと認め、1933年(昭和8年)11月に仮制式制定が上申された。 弾薬統制要領により、本弾薬筒は廃止となった。
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