主な改修工事
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小規模な模様替えや補修は頻繁に行われていたが、大規模な修理は以下の5回である。 補工工事 (1927 - 1928) 補工工事では関東大震災以前の設計に対する補強として、主に1、2階の壁を追加する工事が行われた。ただし、1925年7月の竣工後も工事は続いており、講堂が初めて使用された同年9月28日の総長選挙のときはまだ内部に足場が残り、1、2階及び塔の内部工事など建設工事の延長線上にある。 各所模様替修繕工事 (1964 - 1965) 竣工後約40年が経ち、劣化した内装の更新や部屋の配置変更が行われた。 昭和の大改修 (1970 - 1971) 東大紛争後の大規模の修復工事が行われた。それまでは講堂周辺の廊下を事務室として利用するための仮修復にとどまっていた。投石用に砕かれた大理石製の階段や、破壊されたり放水により被害を受けた建具が更新された。 平成の大改修 (1989 - 1990) 講堂として使うための改修工事が行われた。 耐震改修工事 (2013 - 2014) 2011年3月の東日本大震災で建物に被害が生じたことをきっかけとして、2013年6月11日から2014年12月24日にかけて全面改修が実施された。耐震・防災機能強化の他、創建時に近い形への復元やバリアフリー化も行われた。躯体強化のため鉄筋コンクリート耐震壁が214枚設置された。吊り下げられていた天井を建物と繋げて準構造化すると共に、天井材を従来の1/6の重さのグラスファイバー補強の石膏天井板に変えた。小屋組に追加された鉄骨827本は既存のオレンジ色の鉄骨と区別するために灰色に塗装されている。また、破損時の飛散を防ぐため、単板のガラスを樹脂フィルムを挟んだ合わせガラスに変更した。部屋に仕切られていた4階通路を復活させ、小杉未醒が描いた舞台上の壁画「湧水」と「採果」を修復、音響特性についても短くなっていた残響時間を創建時に戻した。プロジェクタ使用のために遮光されていた窓には電動カーテンが設置された。
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