ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第22番 ヘ長調
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第22番 ヘ長調 | Sonate für Klavier Nr.22 F-Dur Op.54 | 作曲年: 1804年 出版年: 1806年 初版出版地/出版社: Bureau d'art et d'industrie |
作品解説
献呈先は無し。2楽章構成となっている。
第1楽章は4分の3拍子で、すべての主題がヘ長調で提示される。イン・テンポ・ドゥン・メヌエットと記されており、ロンド形式ともソナタ形式とも捉え得るが、どちらにしても変則的である。そして、すべての主題がヘ長調で提示されるところが特徴となっている。ソナタ形式と捉えた場合、メヌエットの性格を持つ第1主題とオクターヴによる第2主題とは、強弱、モティーフの長さ、使用する音域の点で、多様に変化(第1主題)するかほぼ一定(第2主題)であるかといったことが対照を成す。
第2楽章もヘ長調で、アレグレットの4分の2拍子である。この楽章も3部形式ともソナタ形式とも捉えることができ、やはりどちらにしても変則的である。特に、ソナタ形式と捉えた場合、単一主題によるソナタ形式ということになる。
このように、形式の自由さ、1楽章における主題を提示する調の一定性などから、20曲を超えるピアノ・ソナタを作曲したところでベートーヴェンが新たな試みを行っていることがうかがえる。
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