ニューコメン【Thomas Newcomen】
ニューコメン (Newcomen, Thomas)
ニューコメンという人は
イギリス南西部、デボンシャーのダートマスに生まれる。学校教育をあまり受けられなかったが小さな鉄工所を経営するようになる。
ニューコメンの主な経歴
ニューコメンの蒸気機関
1711年、世界初の実用的な蒸気機関を発明する。 ライプニッツの爆発ガスを動力としてピストンを駆動するといった着想を、パパンの蒸気機関、セヴァリーの蒸気ポンプのそれぞれから長所を吸収して新しい蒸気機関を作成した。 セヴァリーのそれと異なり高圧蒸気を使わないので、材料も設計技術も未熟な当時にあっても安全であり、1726年頃から鉱山の水汲み用として実用され、ワットが改良するまでの70年間はニューコメンの蒸気機関が使われた。
ニューコメンの蒸気機関
熱効率という概念も熱量という判断基準もなかった当時ではあるが、使用する石炭の量は大量だった。さらに回転機関でないということから汎用性に欠け、鉱山以外では使われなかった。
ニューコメン
トーマス・ニューコメン
(ニューコメン から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/02 02:12 UTC 版)
トーマス(トマス[1])・ニューコメン(Thomas Newcomen、1664年2月24日 - 1729年8月5日)は、イギリスの発明家、技術者であり、鉱山の排水のために、最初の実用的な蒸気機関を建造した。その後の産業革命の動力を担った蒸気機関の実質上の発明者とされている[2]。この蒸気機関は、真空と大気圧との差だけを利用した点で、大気圧機関と呼ばれることもある。生涯にわたって敬虔なプロテスタントのバプテスト信徒であった。
注釈
- ^ 通常は、排水管とは別の管にスニフティング弁が取り付けられていた。
- ^ 当時の科学者のデサグリエ (J.T.Desaguliers) や技術者フェアリ (John Farey) らにより、手動弁操作担当の少年ハンフリー・ポッター (Humphrey Potter) が、この仕事から「逃れて遊ぶために」この自動運転機構自身を考えついたとの話が伝えられている。その後の調査で、この話は誤りであることが指摘されており、ポッター少年は、十分なボイラ容量がある際にスコガンの機能を自動的に解除する工夫を考案したとされている。ポッター少年の父はニューコメン機関のビジネスに深く関わったバプテストであり、その一族も機関の普及や建造に大きく関わった。
出典
- ^ 岩波書店辞典編集部『岩波世界人名大辞典』 岩波書店(2013年) pp.1885-1886.
- ^ Dickinson(1939) p.29.
- ^ Rolt & Allen(1997) p.25.
- ^ Knowles(website) §early years.
- ^ a b Dickinson(1939) p.31.
- ^ Smiles(1865) p.61.
- ^ a b Knowles(website) §Baptist faith.
- ^ Rolt & Allen(1997) p. 59, 61, 85.
- ^ Dickinson(1939) p.29,39.
- ^ Dickinson(1939) p.32.
- ^ Knowles(website) §ironmonger and steam.
- ^ Rolt & Allen(1997) pp. 44-45.
- ^ a b c Knowles(website) §first atmospheric engine.
- ^ Knowles(website) §first atmospheric engine.
- ^ Rolt & Allen(1997) p. 57, 146, 148.
- ^ Knowles(website) §first atmospheric engine, §engines everywhere.
- ^ Dickinson(1939) p.43.
- ^ Rolt & Allen(1997) p. 55, 112.
- ^ a b Dickinson(1939) p.41.
- ^ Rolt & Allen(1997) pp. 38-40.
- ^ Rolt & Allen(1997) pp. 58-60.
- ^ Rolt & Allen(1997) pp. 85-86.
- ^ Knowles(website) §final years.
- ^ Dickinson(1939) p.51.
- ^ a b Knowles(website) §legacy.
- ^ Dickinson(1939) p.33.
- ^ Rolt & Allen(1997) pp. 41-43.
- ^ Rolt & Allen(1997) pp. 89-96.
- ^ Smiles(1865) p.66.
- ^ Dickinson(1939) p.35.
- ^ Rolt & Allen(1997) p. 90.
- ^ Dickinson(1939) p.61.
- ^ Farey(1827) pp.155-172.
- ^ Farey(1827) p.172.
- ^ Farey(1827) pp.172-192.
- 1 トーマス・ニューコメンとは
- 2 トーマス・ニューコメンの概要
- 3 脚注
- 4 外部リンク
ニューコメンと同じ種類の言葉
固有名詞の分類
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