ナガアオサ Ulva arasakii Chihara
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からだは膜状で,長く,時にねじれ,先端に向かって尖る。分枝はほとんど見られず,アナアオサの様なからだの穴も見られない。体の両縁には波打った襞(ひだ)ができる。細胞層は2層で,基部は細くくびれるが,管状にはならない。付着器から発出する葉状体は通常1枚であるが,複数枚が1個所から生えている場合もある。手触りは柔らかい。生体は濃い緑色。
属名のUlvaは女性名詞で,ケルト語の水(ul)の意味。種小名「arasakii」は人名「新崎盛敏」に由来する。
千原(1969)により,銚子市犬若の藻体をタイプ標本として記載された。生殖細胞は着底後,直接葉状体には発達せず,一度,着生部から細胞質がμ単位で移動し,そこから葉状体に発達する「間接発生」を行なう。アオサ属の他の種類では,間接発生は確認されていない。他のアオサ属との違いは,アナアオサとは横に広がりが少ないこと,リボンアオサとはからだの縁辺部に顕微鏡的鋸歯がないことなどにより区別される。
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