ゾーハルの二つの主題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/08 01:40 UTC 版)
「ゾーハル」の主題は二つある。 一つは世界の創造に関わる「セフィロト」の神秘的解釈である。 太陽から太陽光線が輝き出るように、「アイン・ソフ(エイン・ソフ、エン・ソフとも)」と呼ばれる神から連続して流出するものが「セフィロト」で、原初の人間は完全なる人間として、全部で10のセフィラから成り立っていた。 この、本来は完全なる人間の活動を阻害し、宇宙的調和を乱すものが「悪」で、悪とは「スィトラ・アフラ(他の側面)」と呼ばれる、創造に際して破壊された旧世界の残存物であり、アダムが「生命の樹」と「善悪の知識の樹」を分離した時に、この世界に入ってきたとする。 もう一つは現世と霊界におけるユダヤ人の状況と運命である。 「ゾーハル」は世界の歴史の始まりから終わりまでの期間を7000年間とし、1000年ごとに六分した6000年間が、旧約聖書の創世記における創世の6日間に当てはまるとし、7日目にあたる7000年期には全ての存在が原初に還るとする。 ゆえに、ユダヤ暦は西暦換算で紀元前3761年を紀元とするので、世界の創造から既に6000年近くが経過していることになり、現在を世界の終末だとするのである。
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