クモハ84形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 20:00 UTC 版)
詳細は「JR西日本クモハ84形電車」を参照 クモハ84形は、クモニ83形のうち保留車としてJR西日本が引き継いだ3両 を、1988年2月に幡生車両所で旅客車仕様に改造した車両である。これは国鉄旧形電車の系譜における最後の新形式であり、吊り掛け式駆動機構の電車としてはJR移行後唯一の新形式でもある。瀬戸大橋線開業に伴って四国連絡ルートからローカル線となる宇野線茶屋町 - 宇野間向けに改造された。 荷物車時代の鋼体を最大限生かすため、荷物車時代に扉があった2か所に両開き扉を設け、扉の間には上段下降・下段上昇窓を設けた。車体塗装は薄黄色地(黄6号)に213系に準じた青色(青23号)・スカイブルー(青26号)の帯に改められた。車内はオールロングシートで、定員は136名(座席58名)とされた。冷房装置は設置されなかった。 主として本四備讃線(瀬戸大橋線)開業後、支線的になっていた宇野線茶屋町駅 - 宇野駅間の折り返し、ならびに瀬戸大橋線茶屋町駅 - 児島駅間の折り返しの運用で用いられたが、入出庫をかねて宇野線岡山駅 - 茶屋町駅間でも使用された。また宇野線では快速にも運用されており、JRでは定期列車として通過運転を行う最後の旧形電車となった。 同線での高速運転による過負荷 とも相まって、機器類の老朽化による故障が多発し、1995年7月11日をもって定期運転から引退し同年7月23日にさよなら運転を実施、1996年に廃車となった。番号の新旧対照は次のとおり。 クモハ84001 ← クモニ83005 ← モハ72098 ← モハ63434 クモハ84002 ← クモニ83026 ← クモハ73164 ← モハ63770 クモハ84003 ← クモニ83027 ← クモハ73227 ← モハ63235
※この「クモハ84形」の解説は、「国鉄72系電車」の解説の一部です。
「クモハ84形」を含む「国鉄72系電車」の記事については、「国鉄72系電車」の概要を参照ください。
- クモハ84形のページへのリンク