キナプシン12
キナプシン12
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/01 02:22 UTC 版)
「キナプシン」も参照 風乾したカラスタケ菌体をメタノールで抽出したのちに酢酸エチルで分配し、ついで酢酸エチル層をメタノールに懸濁したものをシリカゲルカラム(分配相はジクロロメタン+メタノール)で精製、中位のフラクションをさらにジクロロメタン+メタノールで留出する。フラクションごとに、各種のキナプシン類が得られる。 一例として、中位のフラクションを採り、さらにヘキサン+酢酸エチル+酢酸で分配したのち、Lobar-PR18カラムを用い40-60%メタノールを通して精製すればキナプシン12を得る。風乾した子実体に対する収量は0.0016%程度である。分子式C22H18O8の暗褐色粉末で,融点は184-185℃である。2,5-ジアセトキシル-3,6-ジ[p-ヒドロキシフェニル]ヒドロキノンと同定される。 キナプシン12、および同じくカラスタケ子実体から単離されたキナプシン9 やキナプシン24 はプロリルエンドプロテアーゼに対する阻害活性を有し、アルツハイマー型認知症の緩和・治癒に応用できる可能性がある。なお、キナプシン24については全合成もなされている。
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