エンディングの解釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 01:59 UTC 版)
「高校教師 (1993年のテレビドラマ)」の記事における「エンディングの解釈」の解説
作中、羽村によるモノローグが「過去形」になっていることから、過去の出来事を振り返っていることがうかがえる。しかし、最終話におけるラストシーンのモノローグでのみ「僕は今…」と「現在形」で語りはじめる。 最終話のラストシーンについては、当時から謎とされて視聴者により議論がなされ、下記のようにさまざまな解釈がなされている。 心中説 (2人とも死亡。最も一般的な解釈とされる) 自殺説 (羽村のみ死亡し、走馬灯を見ている) 居眠り説 (駆け落ち or 心中しに行く途中) 羽村の夢・空想説 繭の幻影・亡霊説(羽村は生きており、繭は死亡している?) 羽村の夢・空想説、繭の幻影・亡霊説については、繭が知っているはずも間に合うはずもない羽村の乗る電車に、突如として繭が現れることが理由とされる。 また心中説については、当日繭が起きたのは朝刊が届くころの時間だったのに対し、特急電車が駅を出るのは正午ごろだったため、電車には間に合ったものの、ラストシーンで小指に赤い糸を付けた繭の手が死んだようにぶら下がること、車掌が二人に声をかけても起きなかったことから、青海川駅から乗った普通列車の車内で心中したという可能性が理由である。 最終話のサブタイトルが「永遠の眠りの中で」であることからも、二人は死亡したとみられるが、どのようにして命を絶ったのかについても不明であるため、謎の残るラストとなっている。 2003年の続編では、最終回で藤村の口から、羽村と繭と思われる二人のことが語られるが、名前は明かされない上に、二人が最終的にどうなったのかも明確には語られていない。 羽村役の真田広之は、放送終了後に出演したトーク番組で続編のオファーがあったことを紹介した際に「死んだはずの人間が生きていたという話はおかしい。見てくれた人にも失礼」という趣旨の説明をしてオファーを断ったことを明かしており、演じた真田自身も「羽村は死亡した」と解釈している。 なお野島伸司は、以下のようなコメントをしている。 「 見る人の判断にゆだねたい。死んだか生きているかは、その人の想いに任せます。ただひとつ言えることは、ラストシーン(列車のシートで二人が寄り添う)はハッピーエンドであったということ。二人の生死の決定はもはや作家の圏外で、視聴者が決めればいいと思っている。 」 —1993年の映画用グッズ「高校教師手帳」のコメントより
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