インターネットにおけるショッピングカート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 14:48 UTC 版)
「ショッピングカート」の記事における「インターネットにおけるショッピングカート」の解説
インターネット上の通信販売で一般に「ショッピングカート」というと、CGIを利用して買いたい商品を一時的にリストアップできる機能(ウェブアプリケーション)である。ショッピングサイトによっては「買い物かご」と呼ぶ場合もある。この機能ではショピングサイト側のサーバーとHTTP cookieを利用した働きにより、購入しようと選択した商品のリストが自動的に作成され、商品選択やショッピングカート確認の都度、合算した金額が示されるようになっている(ただし商品価格の合計金額は、送料や決算方法や梱包に伴う手数料などは別である場合も少なくない)。 なおインターネットを利用したオンライン販売では、操作ミスや通信トラブルなどの問題が懸念されるため、これらショッピングカート機能では一旦「どんな商品を選択したか」が購入決定前に何度でも確認できるようになっており、これは上に述べた台車としてのショッピングカート同様に「間違って買ってしまう」事故が防げると考えられている。消費者はこのリストを見て、誤った操作でリストに加えてしまった必要の無い商品の購入操作を、簡単に取り消すことができる。 最終的にリストを見ながら操作間違いなどが無い事を確認した消費者は、購入決定の操作を行うことで、商品の購入から精算・届け先の指定といった操作に進むことが出来る。なお最終的な購入決定の操作を行うまでは、リスト上の商品が発注処理されることは無いため、現実のショッピングカートとは違い、必要ならいつでもウェブブラウザを閉じるなどして「ショッピングカートを放り出して買い物を中止する」ことが可能である。しかしショッピングサイト側の設定などによっては、一定時間内のセッションは保持されたままである場合もあり、閉じたブラウザを開きなおして再び同じウェブサイトに接続すると、中断したままのショッピングカートのリストが(概ね数時間から1日程度)残っている場合がある。 これらの機能は、特定商取引法など消費者保護の観点にたったもので、消費者が機械の操作ミスで不要な商品を購入しないようにとの配慮による。この問題に関しては、日本では1990年代末頃に増大し始めた電子商取引需要にも関連し、国民生活センターにもインターネット経由の通信販売に苦情が寄せられ始めた頃に議論となった。このため、1回商品画像がクリックされた程度では注文されないよう、二重・三重の確認操作が必要になった。 なお、この機能は市販のCGIパッケージソフトウェアのほか、電子商店街ウェブサイトが提供するサーバーとセットになったパッケージも見られる。前者はオンライン販売業を行おうとする者にとって、別途レンタルサーバーと契約する必要があるほかにもCGIやHTMLの基礎知識がないと扱いが難しい製品も見られるなど、やや技術的なハードルも高いが、後者は電子商店街を経営する企業と契約した後は、電子掲示板やブログのような操作感覚で商品を登録、販売業務を行えるサービスも見られる。
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