アルケン基質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/03 23:42 UTC 版)
閉環メタセシスは5-30員環、多環式化合物、N、O、S、P、そしてSiといった原子を含む複素環式化合物の合成における有用性が示されている。現代のRCM反応の官能基許容性によって、エポキシドやケトン、アルコール、エーテル、アミン、アミドなどといった幅広い官能基を含む構造的に複雑な化合物の合成が、以前の方法よりも容易に達成することができる。酸素ならびに窒素複素環式化合物が、天然物および薬剤において豊富なため多数を占めている。いくつかの例を下に示す(赤色のアルケンはRCMによって形成されたC-C結合を示している)。 末端アルケンに加えて、三ならびに四置換アルケンが、置換環式オレフィン生成物を得るためにRCM反応において使用されている。閉環メタセシスはまた、アルキンを含む環を巻くためにも使われている。この反応では、新しい末端アルケンが生成したり、あるいは2回目の環化が起こり二環式化合物が形成される。この種の反応はより正式にはエンイン閉環メタセシス(英語版)と呼ばれている。
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