アルケンの酸化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/06 07:13 UTC 版)
「tert-ブチルヒドロペルオキシド」の記事における「アルケンの酸化」の解説
水酸化トリエチルアンモニウムの塩基条件で、TBHP を触媒量の四酸化オスミウムとともにアルケンに作用させると 1,2-ジオールが得られる。 TBHP を触媒量の二酸化セレンやジフェニルジセレニドとともに用いて、アルケンやアルキンのアリル位、プロパルギル位をヒドロキシ化できる。触媒としてクロムの塩を用いアリル位をオキソ化する反応も知られる。 モリブデンヘキサカルボニル (Mo(CO)6) やバナジルアセチルアセトナート (VO(acac)2) を触媒、TBHP を再酸化剤としてアルケンをエポキシドとすることができる。さらに、香月・シャープレス不斉エポキシ化は、不斉チタン触媒と TBHP を用いてアリルアルコール誘導体からキラルなエポキシドを得る優れた反応である。 カルボニル基と共役したアルケンは、塩基条件下に TBHP を作用させると t-BuOO- によるマイケル付加を経てエポキシドに変えられる。
※この「アルケンの酸化」の解説は、「tert-ブチルヒドロペルオキシド」の解説の一部です。
「アルケンの酸化」を含む「tert-ブチルヒドロペルオキシド」の記事については、「tert-ブチルヒドロペルオキシド」の概要を参照ください。
- アルケンの酸化のページへのリンク