アリと社会性昆虫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 08:04 UTC 版)
「エドワード・オズボーン・ウィルソン」の記事における「アリと社会性昆虫」の解説
ウィルソンはバート・ヘルドブラーと共に、アリとアリの行動についての体系的な研究を行い、それは結果的にアリの行動、機能、生態、生理に関する百科辞典的な大著『アリ(The Ants,1990)』となって出版された。ある種のアリがとる多くの自己犠牲的な行動は、遺伝子を75%共有した姉妹(と当時は考えられていた)が生き延びることによる遺伝的利益によって償われると説明できる。そして社会性昆虫の振る舞いから、他の昆虫の社会的な行動も同じように理解できるという議論を導いた(ただし女王が二度以上交尾すると、遺伝子の共有率は75%以下になる事が後の理論的研究で指摘された。にもかかわらず、これは遺伝子選択の説明に近いものである)。近年は、デボラ・ゴードンのような若手の研究者の批判から彼の視点を守れるような実証的な研究を探している。 また、アリの社会性について「カール・マルクスは正しかった。ただ、彼は種について間違っただけである」と評しており、アリこそが社会主義・共産主義に適した生物だと評してる。
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