ふわふわの泉(ファミ通文庫、のちハヤカワ文庫)ISBN 978-4757704053/ISBN 978-4-15-031074-5
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浜松西高校で化学部の部長を務める天才少女・浅倉泉は、文化祭の展示物質を生成しようと化学実験を行っているうちにとんでもないものを発明してしまった。ダイヤモンドよりも硬く、中空構造で空気よりも軽いというまさに夢の物質である。「ふわふわ」と名付けられたこの物質は立方晶窒化炭素といい、ダイヤモンドの炭素が一部窒素に置換されたもので緊密な結晶構造からダイヤモンドをしのぐ硬度を持つ。泉の発明した「ふわふわ」は中空構造となっており内部が真空のため、全体としての比重は空気よりも軽くできあがっていた。ふわふわの大量生産技術を手に入れた泉はこれで一儲けをたくらみ、マスドライバー建設の夢を突き進む。なおタイトルはアーサー・C・クラークの『楽園の泉』を意識した命名で、主人公の名前もアーサー・C・クラークのもじりである。サブ主人公の昶も崩せば泉という字になるが、作者によればこちらは意図していなかった偶然らしい。
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