とうしろう

デジタル大辞泉

とうしろう〔トウシラウ〕【藤四郎】

読み方：とうしろう

鎌倉時代の陶工で瀬戸焼の祖とされる加藤四郎左衛門景正(かげまさ)の略称。藤四郎の名は代々継承され、12代を数える。

鎌倉時代の刀工、粟田口吉光の通称。

１ 陶工、藤四郎の焼いた陶器。特に茶入れで、2代目藤四郎基通作とされる真中古(まちゅうこ)をさし、初代の作は春慶・唐物などと称される。

２ 《「しろうと（素人）」を逆さまにして人名のようにいった語》しろうと。とうしろ。

隠語大辞典

とうしろう

読み方：とうしろ

1. 〔的〕素人の逆語。遊芸人仲間に於ても使用される隠語。
2. 素人。物事に熟練しない者。「しろーと」の転換。
3. 逆語で、素人といふこと。又犯罪隠語で、盗犯のある者の謂。
4. 素人。山梨　不良博徒仲間。
5. 素人。甲府、多治見、名古屋、岡山　不良青少年仲間。
6. 〔犯〕素人の逆語。
7. 素人。ねすともいう。〔一般犯罪〕
8. 素人、ねすともいう。〔香具師・不良〕
9. 素人。〔掏摸〕
10. 玄人の反対。しろうとのこと。前記天狗連はすべて、とうしろう。〔芸能（寄席・落語）〕
11. 素人。反転語。〔香〕
12. 素人のこと。「ねす」ともいう。「とうし」ともいう。
13. 〔隠語〕素人の事。
14. 素人。

分類 不良博徒仲間、不良青少年仲間、寄席、寄席／落語、掏摸、犯罪、犯罪者、的、芸能、香、香具師／不良

シラウ

読み方：とうしろう

1. （一）素人（シロウト）を顛倒していふなり。江戸語。（二）盗心あるをいふ。
2. １　しらうと（素人）を顛倒していふ詞。２　盗心あるものをいふ。京阪の方言。
3. 素人を顛倒して人名の如くいつたのである。又盗心ある者をもいふ。〔犯罪語〕
4. 素人のこと。素人を顛倒して人名の如くいつたのである。又盗心のある者をいふ。
5. 〔隠〕①素人の事。素人を顛倒して人名の如くいつたのである。②盗心のある者の事。
6. ⑴素人のこと、倒語にして人名の如くいつたもの。⑵盗心のある者のこと、語呂が似ているから出た語。

分類 京阪、江戸語、犯罪語

藤四郎

読み方：とうしろう

1. 新任看守者ノコトヲ云フ。〔第五類　官吏及官舎之部・山梨県〕
2. 新任の看守の事。

分類 山梨県

藤四郎

読み方：とうしろう

1. 真犯人にあらずの意味。素人の逆語である。〔刑事〕
2. 真犯人でないことをいふ。素人の逆さ語。

分類 刑事、犯罪語

隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ。