たいこ‐もち【太鼓持(ち)/幇=間】
太鼓持
読み方:たいこもち
- 遊客と遊女との間を幇助して、酒宴の興を添ふる男芸者のことをいふ。遊客を「大尽」といふから「大神」に音を通はせ、その神前で太鼓を持つといふ意から来たものである。幇間ともいふ。〔花柳語〕
- お客と遊女との間を幇助して、酒の席の興を添へる、云はば男芸者のやうな男のこと。〔花柳界〕
- 『色道大鑑』に曰く『太鼓・太鼓持の下略なり。大鼓もちといふは傾城買の客に付従ふ者をいふ。此名目のおこりは紀州雑賀(さいが)踊よりはじまる。鐘をもちたる者は首にかけてをどる。其中にかねを持たぬものに、太鼓を持たす也。是によつて此名目とす。』又『洞房語園異本考異(どうばうごゑんいほんかうい)』に曰く『後世牽頭(たいこもち)と書て用ゆるは、例の好事也。往古より本説の如く、太鼓持なる事明らか也。夫に対して、放蕩者を鉦打と云たりと見へたり。近世芸なくして伽となるものを、野太鼓といへるは賎しめたる言葉と聞ゆ。当世は男女の芸者といふ者出来て、客と遊女の伽をなす事猶太鼓にひとし。』古来吉原遊廓以外の幇間を凡て野だいこと称して軽蔑する習慣あり、然れども其の素質必ずしも低下するものに非ず。芳町魚八、南地長寿の如き現に識見一世に卓越する者あり、力めて愚を装ふ、愚甚しければ即ち愛せられ、然らざれば忽ち疎んぜらる、又一種の売笑夫なり。昔は妓の取持ちを以て重大任務と為したれども、今は易々諾々たるを以て更に其の必要を感ぜず収入大いに減ず。為めに新たに見番に属し制を設けて祝儀を徴する事なほ一般妓流の如し。蓋し資本主義社会に於ける逃避者の余類にして通人の行き止りなり。故安成貞雄氏の如き曾て自ら高等幇間と称したる事あり。男芸者。大阪にては単に『芸者』と呼ぶ事あり。
- 遊客と遊女との間を幇助して酒宴の興を添ふる男芸者のことをいふ。遊客を「大尽」といふから「大神」に音を通はせ、その神前で太鼓を持つといふ意から来たものである。幇間ともいふ。
- 花柳界で酒席に侍り興を添へることを職業にしてゐる男芸者のことをいふ。
- 客と遊女との間を斡旋して酒宴の興を添える者、即ち男芸者(幇間)のこと。転じて人におべつかを使う者をもいう。
- 遊客と遊女との間をとりもって、酒宴の興をそえる男芸者のこと。遊客を大尽というから太神に言を通わせ、その神前で太鼓を持つというイミからきたもの。〔花柳界〕
- 幇間、男芸者。客にお追従をいうことを太鼓を叩くといい、又常に太鼓を持つているところから。〔花〕
- 遊客と遊女の間をとりもって酒宴の興をそえる男芸者をいう。遊客を大尽というから太神に通わせ、その神前で太鼓を持つという意味からきたもの。
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