石炭液化
読み方: せきたんえきか
【英】: liquefaction of coal
【英】: liquefaction of coal
高分子炭素化合物から成る石炭を低分子化合物に分解し、液体の炭化水素すなわち石油製品に変える技術である。液化法は石炭を粉砕し、溶剤と混合して高温・高圧下で水素と直接反応させる直接液化法と、石炭を一度ガス化(石炭ガス化)し、生成ガスを分離・精製した原料を合成反応させ液化する間接液化法に大別される。直接液化は、20 世紀初めにドイツで開発され、第二次世界大戦中に一時期工業化された実績を持つが、石油危機以降米国、西独を中心に技術開発が再開され、米国の EDS 法、SRC II 法、H-Coal 法や西独のポット・ブロッヘ法などで数百トン/日規模のパイロット運転研究が実施された。わが国はサンシャイン計画に基づき研究に取り組んでおり、NEDO (新エネルギー総合開発機構)の下で、オーストラリアに褐炭を対象とした 50 トン/日プラントを運転中で、また国内に瀝青炭{れきせいたん}を対象に 250 トン/日パイロット・プラントを建設運転する計画も進められている。間接液化は直接液化と比較してコストが高いとされているが、現在南アフリカのサソール・プラントが数万バーレル/日の商業生産を行っている。 |
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