こんぱく

デジタル大辞泉

こん‐ぱく【困迫】

読み方：こんぱく

［名］(スル)困りきること。窮迫。「生活が—する」

こん‐ぱく【魂^×魄】

読み方：こんぱく

《「魂」は、人の精神をつかさどる気。「魄」は、人の肉体をつかさどる気》死者のたましい。霊魂。

「—此(この)土(ど)に留まって」〈鏡花・註文帳〉

世界宗教用語大事典

こんぱく 【魂魄】

中国思想で、精神の働きを魂といい、肉体的生命を司る活力を魄という。魂は陽であり、魄は陰である。人が死ねば魂は遊離して天上に昇って神になるが、魄は地上に残って鬼となると考えられていた。ということは、人間は聖なるたましい（魂）と、俗なるたましい（魄）とを共有しているという考え方であろう。魂魄は死ねば離散するわけだから、これを離散させずに体内に閉じ込めておけば不死であるとの考えも生まれて、「拘魂制魄」が仙術であるともされた。また魂魄は体内にあって生命活動を司り、行為の善悪を監視する体内神の一つという観念も生まれた。たましいが他人に憑依するといった怪談は、このような観念を土台にしているのである。