「妙」の意味とは? わかりやすく解説

「妙」の意味

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 00:16 UTC 版)

安土宗論」の記事における「「妙」の意味」の解説

この宗論最大ポイントとなるのは「方座第四の『妙』」という言葉である。この宗論一般的に信長策略により、浄土宗の意味不明なその言葉発言嵌められたと解釈されている。古来より法華宗側では、この発言を「貞安の卑怯な手」で相手を煙に捲いたとしている。 また他の法華宗派では、以下のように説明している。 華厳の妙 阿含の妙 方等の妙 般若の妙 この4つ総称して爾前(法華経より前)の妙といい、法華の妙と対比する説明し五時八教教相判釈では、浄土三部経方等部位置付けられるから、方座「第三」の妙と言うべき所を、方座「第四」の妙と嘘をつき、捨てるか捨てないのかと質問した詐欺師だ、などと判じている。この質問混乱した法華側が1~4のどの妙の話なのかと問い返した所、浄土側は嘘に嘘を重ねて法華妙だ回答したので、法華側が思考停止に陥ってしまった。 日蓮宗田中智學は「こんな事は全く話にならないそれこそ御釈迦様でも気がつかない事だ知って居るのは、世界中唯一人劫初こうしょこの世初め以来億万年にも誰一人、その唯の一人しか知るものは無い、それは大雲院開山蓮社退大和尚聖誉貞安上唯一人である。『経文』にも『論文』にも『釈義』にも、かつて登録されない珍妙怪奇の『造り名目つくりみょうもく)』を以て相手を煙に捲かうといふのは、モー法義論談分域通り越して、残るところは貞安の人格問題だ」と言及し非難した。 ただし田中智學はこうも述べている。「“方座第四の『妙』”といふのは、追究したら恐らく『方等会座四教並説中第四円教所談の妙』というつもりであらう」 浄土宗学僧彦明(はやしげんみょう)は「安土宗論真相に就て」で、これを指摘した。 即ち、もしこの発言従来より法華宗側が言っている「浄土宗側が卑怯な手を使った」のであれば法華宗側はその場において「方座第四の『妙』」を意味不明解釈不能であるという態度徹底的に貫かねばならず、それをしなかった法華宗側は『造り名目』でない事を認めてしまった事になる。つまり田中智学認め通り方等会座方等座)における四教並説中の『円教』に所談(語っている所)の『妙』である」。 五時八教教判では、釈迦仏華厳阿含方等般若法華涅槃五時分けて教え説いたが、方等時で「・通・別・円」の四教を並説したとされるこのうち・通・別」は小乗教えで、第4番目の「円」が大乗の最高の教えとされる。「円教」では当然、妙(妙法蓮華経法華経)に象徴される完全な教え説いたとされている。この教判天台宗教学智顗考案し、それを後の法華宗採用継承した。 つまり、貞安の問いである「方座第四の「妙」の一字捨てるか、捨てざるか」というのは、「もし天台教学考え以って法華以前教えをすべて“方便真実に導く手だて手段)”として否定するなら、方等時において説いた円教=妙も捨てるのか、捨てないのか?」というのが真相であるとされる。 従って、他の法華宗派が解釈する「方座『第三』の妙と言うべき所を、方座『第四』の妙と嘘をついた」というのは、単なる誤解であり、第四とは「・通・別・円」の「円教=妙」のことであり、また田中智学述べた造り名目でもないことが明らかと指摘されている。 また法華宗側の日珖・日諦が、後に詫び証文書いた(書かされたとも解釈される)のは、「方座第四の「妙」」の意味すら分らなかったからに他ならず、だからこそ素直に詫び証文書いたといわれる

※この「「妙」の意味」の解説は、「安土宗論」の解説の一部です。
「「妙」の意味」を含む「安土宗論」の記事については、「安土宗論」の概要を参照ください。

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