9歌唱詩人 9歌唱詩人の概要

9歌唱詩人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 07:11 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

紀元前5世紀にギリシア悲劇の時代にはいると抒情詩はいったん衰えるが、ヘレニズム時代になると復興し、『ギリシア詞華集』が成立した。この時代に神聖視されたのが上記の9人で、『ギリシア詞華集』には9人の一覧をあげた詩が2篇(第9巻の184番と571番)見られる[1]:12-13。数が9人なのはムーサの数に合わせたものであろう。

古代ギリシアでは詩はすべて歌われるものだったが、アウロスを伴奏楽器とする詩(エレゲイアイアンボス詩)と、リラキタラを伴奏とする独唱抒情詩、踊りを伴う合唱抒情詩の3種はそれぞれ異なるジャンルとされ、方言や形式は異なっていた。抒情詩を意味するギリシア語のリュリコス(λυρικός)は文字通りには「竪琴歌」を意味し、当時はアウロスを伴奏とする詩は抒情詩とは考えられていなかった[1]:15-16、したがってエレゲイアやイアンボスで詩を書いたアルキロコスカリノス英語版テオグニスミムネルモス英語版セモニデス英語版クセノパネスヒッポナクスらは現代から見れば抒情詩人だが、上記の9人には含まれない。


  1. ^ a b c 沓掛良彦 『ギリシアの抒情詩人たち:竪琴の音にあわせ』京都大学出版社、2018年。ISBN 9784814001309 


「9歌唱詩人」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「9歌唱詩人」の関連用語

9歌唱詩人のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



9歌唱詩人のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの9歌唱詩人 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS