鳩山邦夫 経歴

鳩山邦夫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/28 15:48 UTC 版)

経歴

生い立ち

東京都鳩山威一郎の次男として生まれる。

学習院初等科学習院中等科東京教育大学附属高等学校(現・筑波大学附属高等学校)を経て、東京大学法学部第3類(政治コース)卒業後、同学部第2類(公法コース)に学士入学し卒業。学習院の同級生に作曲家の都倉俊一東京大学名誉教授の能見善久日本郵政社長(元シティバンク銀行会長)の長門正貢、元朝日新聞編集委員の萩谷順などがいる[3]。早くから政界入りを志望し、田中角栄の下を訪ねる。田中は「もし自分が首相になったら秘書にする。福田赳夫首相になったら、福田に紹介する」と約束した上で、見聞を広めるため海外への遊学を鳩山に勧めた[注釈 1]。鳩山は田中の助言を受け、東大を卒業しアメリカスタンフォード大学に留学していた由紀夫を頼り、数ヶ月間アメリカに滞在した後、帰国した。その後、田中の秘書となった。

政界入り

1976年(昭和51年)の第34回衆議院議員総選挙新自由クラブ推薦で旧東京8区から出馬し、初当選。同じく無所属の宇都宮徳馬麻生良方と衆院無党派クラブを結成した(1978年に解散)。1979年(昭和54年)の第35回衆議院議員総選挙において落選するが、8か月後に行われた第36回衆議院議員総選挙で国政に復帰。1978年12月に自民党入党後は、田中派竹下派に所属した[4]1991年(平成3年)、宮澤内閣文部大臣に就任し、政界入りから16年目で初入閣した。文相在任中、「学力偏差値追放」を訴え一斉業者テストを廃止した[要出典]

自由民主党を離党

1993年(平成5年)に自民党を離党し、第40回衆議院議員総選挙では無所属で当選。細川内閣発足後もしばらくは無所属で通していたが、1994年(平成6年)1月、前年に自民党を離党した西岡武夫石破茂らと院内会派改革の会を結成した。細川護煕首相の退陣を受けて発足した羽田内閣では労働大臣に就任するも、羽田内閣は2ヶ月で退陣に追い込まれた。改革の会は高志会海部俊樹代表)、新党みらい鹿野道彦代表)、自由党柿澤弘治党首)と共に自由改革連合を結成するが、同年12月に解散し、新進党結党に参加した。

1996年(平成8年)に新進党を離党し、兄・由紀夫らと旧民主党を結党、副代表に就任する。更に1998年(平成10年)、民政党の合流により民主党が結成され、東京都連初代会長に就任した。しかし、党の路線をめぐり、徐々に兄弟間で対立が目立つようになった。その後、民主党を離党し、1999年東京都知事選挙に立候補した。不出馬を表明した青島幸男知事の後継指名、及び民主党・生活者ネット改革クラブの推薦を受けたが、石原慎太郎の後塵を拝し、2位で落選した(3位は東大法学部の同級生である舛添要一)。前述の通り選挙戦で民主党の全党的な支援を受け、同党衆院議員の岩國哲人が選対本部長、吉田公一が事務総長を務めた。都知事選落選後は民主党からは距離を置き、2000年(平成12年)に自民党に復党する(かねてから邦夫は、民主党の実質的なオーナーである兄・由紀夫との不仲が囁かれており、都知事選出馬は民主党を離党するための口実であったとする見方もある[5])。東京2区補欠選挙には系列都議中山義活を擁立し、鳩山の中選挙区時代からのライバルで1996年(平成8年)第41回衆議院議員総選挙で鳩山に敗北し、比例復活した深谷隆司自民党総務会長在職中のため出馬せず、中山が初当選した。

自由民主党復党後

2000年(平成12年)の第42回衆議院議員総選挙では、自らは東京ブロック比例単独候補として出馬し、東京2区で深谷を支援した(鳩山は当選したが、深谷は通商産業大臣在任中でありながら比例復活が出来ず、落選)。2002年(平成14年)に衆院議院運営委員長に就任した。

2003年(平成15年)10月、衆議院永年在職議員の表彰を受ける。

2003年(平成15年)の第43回衆議院議員総選挙では突然「あのような人物を一国の総理にするわけにはいかない」と、民主党代表菅直人の選出選挙区である東京18区に国替えし、出馬。小選挙区では落選したが比例東京ブロックで復活当選した。

2005年(平成17年)の第44回衆議院議員総選挙から、母方の祖父・石橋正二郎ブリヂストン創業者)の出身地である久留米市を主要地盤とする福岡6区へ国替えし、古賀一成を破って当選した。(古賀は比例復活)

2006年(平成18年)9月の自由民主党総裁選挙への立候補に向け活動していたが、推薦人を集められず立候補を断念。麻生太郎を支持した。

2007年(平成19年)の安倍改造内閣法務大臣に就任するが、安倍晋三首相は間もなく病気辞任する(鳩山自身は13年ぶりの入閣)。2007年自由民主党総裁選挙では麻生太郎自由民主党幹事長の推薦人代表を務めた[6]福田康夫内閣でも法務大臣に再任された。法務副大臣河井克行が務めていた。

2008年(平成20年)5月、津島派の役員人事で、会長代理から改編された会長代行に就任。同年9月に発足した麻生内閣では総務大臣内閣府特命担当大臣(地方分権改革)に就任したが、翌2009年(平成21年)6月12日日本郵政西川善文社長の進退問題を受け、辞任(事実上の更迭)。

自由民主党を再離党

2010年(平成22年)3月15日、自民党に離党届を提出し、24日の党紀委員会で了承された。邦夫に近いとされてきた麻生派岩屋毅、平成研究会の田村憲久河井克行、無派閥(のぞみには参加している)の古川禎久らは同調せず自民党に残留。離党後の内閣総理大臣指名選挙では無所属ながら衆院では唯一新党改革代表の舛添に投票。

2011年6月、派閥横断型の政策グループ「きさらぎ会」を設立。

2011年(平成23年)8月30日の内閣総理大臣指名選挙では一転して古巣の自民党の谷垣禎一総裁に投票した。また、自身も無所属の中島正純より一票を得た。

自由民主党へ再復党、死去

2011年(平成23年)末、自民党に復党届を提出するが、党内の反発で先送りされる[7]

2012年(平成24年)12月16日第46回衆議院議員総選挙には無所属で出馬し、自民党の推薦を受けて12選した[7]。翌日、安倍晋三総裁宛ての復党願を同党福岡県連に提出[7]。その後、党紀委員会にて復党が了承され、11日後の12月28日に2年ぶりに復党した。2014年(平成26年)12月14日第47回衆議院議員総選挙には自民党公認で出馬し、13選。

2016年(平成28年)6月21日十二指腸潰瘍のため、都内の病院にて67歳で死去した[8][2]。死去する三週間ほど前の6月1日衆議院本会議に出席した時に非常に痩せ細った姿が見られた。余りの変貌ぶりから健康不安が囁かれたが、この時はあくまで否定していた[9]

日本国政府は没後、正三位に叙するとともに、旭日大綬章を追贈した[10][11]。墓所は護国寺で、三条実美墓の右横にある。




注釈

  1. ^ このエピソードは大下英治著の『闘争!角栄学校』[要ページ番号]でも書かれている。
  2. ^ CDや絵本のほか、ラジオ番組MOZAIKU NIGHT〜No.1 Music Factory〜bayfm)など

出典

  1. ^ 第157回国会 本会議 第4号(平成15年10月9日(木曜日))
  2. ^ a b 自民党・鳩山邦夫元総務相が死去 67歳,日テレNEWS24,2016年6月22日
  3. ^ 「同級生交歓 > 学習院中等科」文芸春秋2013.05.01
  4. ^ a b 【評伝】鳩山邦夫氏――ある「名門の御曹司」の一生”. 鈴村裕輔 (2016年6月22日). 2016年6月23日閲覧。
  5. ^ 新潮45新潮社)1999年5月号 p.54~60
  6. ^ “総裁候補の推薦人名簿 自民党”. 共同通信社. 47NEWS. (2008年9月10日). http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008091001000300.html 2015年4月15日閲覧。 
  7. ^ a b c “12選の鳩山邦夫さん、自民へ再度の復党願”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2012年12月18日). http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2012/news/20121217-OYT1T01174.htm 2017年8月11日閲覧。 
  8. ^ 鳩山邦夫元総務相が死去 67歳”. 産経ニュース (2016年6月22日). 2020年11月14日閲覧。
  9. ^ “永田町で話題 “激ヤセ”の鳩山邦夫元総務相に何があった?”. 日刊ゲンダイ. (2016年6月3日). http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/182658 2016年7月27日閲覧。 
  10. ^ “故鳩山邦夫氏に旭日大綬章”. 日本経済新聞. (2016年7月5日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG04HA8_U6A700C1CR8000/ 2016年7月5日閲覧。 
  11. ^ 『官報』6815号、平成28年7月12日
  12. ^ a b c 週現スペシャル 学校別 世の中、上には上がいる 私が見た大秀才たち 本当に頭がいいとはこういうことか
  13. ^ 政界の渡り鳥・鳩山邦夫氏死去、67歳十二指腸潰瘍 日刊スポーツ 2016年6月23日
  14. ^ 鳩山邦夫元総務相死去 多才さに魅力と欠点(日本経済新聞、2016年6月23日朝刊4面)
  15. ^ 一個人 人eats(2)「至高の朝食」 2011年11月参照
  16. ^ 中日スポーツ 2007年11月1日付紙面
  17. ^ 柏原精一『昆虫少年記』1996年
  18. ^ 鳩山邦夫氏、蝶を語る=昆虫採集はノーベル賞への近道”. 時事通信 (2010年12月1日). 2016年7月24日閲覧。
  19. ^ 『「死刑」と「無期懲役」裁判員制度時代の基礎知識』(宝島社)
  20. ^ “死刑、初の氏名公表 法務省、3人執行と発表”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2007年12月7日). オリジナルの2007年12月9日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20071209160046/http://www.asahi.com/national/update/1207/TKY200712070128.html 2016年6月3日閲覧。 
  21. ^ a b c 『中日新聞』2010年12月30日朝刊第一社会面23面「『宮崎勤元死刑囚生かしてたまるか』 鳩山元法相、執行検討を指示 民放番組で発言」
  22. ^ a b c 『東京新聞』2010年12月30日朝刊第二社会面24面「『宮崎を執行すべきと指示』 鳩山元法相 任期中に死刑」
  23. ^ 平成改元以降死刑確定 - 執行までの期間が最短だったのは附属池田小事件の死刑囚だが、控訴取り下げによる死刑確定から1年かかっている。
  24. ^ “「死に神」表現に猛抗議 死刑執行で鳩山法相”. 東京新聞. (2008年6月22日) 
  25. ^ 朝日「死に神」報道に法相激怒 「死刑執行された方に対する侮辱」『産経新聞産業経済新聞社、2008年6月20日。2010年3月9日閲覧。オリジナルの2008-06-23時点におけるアーカイブ。
  26. ^ 「弟は死に神ではない」 民主・鳩山氏、法相を擁護」『産経新聞』、2008年6月21日。2010年3月9日閲覧。オリジナルの2008-06-30時点におけるアーカイブ。
  27. ^ “朝日新聞「死に神」報道:「素粒子」に抗議1800件 「風刺コラム難しい」”. 毎日新聞. (2008年6月22日) 
  28. ^ “朝日「死に神」報道、あすの会が抗議「犯罪被害者や遺族をも侮辱」”. 産経新聞. (2008年6月25日). オリジナルの2008年6月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20080628181344/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080625-00000957-san-soci 2016年5月25日閲覧。 
  29. ^ http://www.navs.jp/2008_8_4.html[リンク切れ]
  30. ^ “朝日新聞「死に神」問題解決 被害者の会が回答に納得”. アメーバニュース. (2008年8月2日). http://news.ameba.jp/domestic/2008/08/16353.html 2010年3月9日閲覧。  [リンク切れ][信頼性要検証]
  31. ^ 児童ポルノ単純所持「禁止すべき」 衆院委で鳩山総務相 朝日新聞 平成21年(2009年)2月19日
  32. ^ 地方から異論続出 司法試験合格者増加目標に - MSN産経ニュース
  33. ^ 法務大臣閣議後記者会見の概要(2007年(平成19年)9月11日)
  34. ^ かんぽの宿:郵政「公正な入札」強調 第3者委を設置 毎日新聞 2009年(平成21年)2月16日
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  36. ^ 毎日jp 鳩山総務相:東京中央郵便局の再開発に異議
  37. ^ asahi.com 東京中央郵便局、解体の危機 建築家ら「文化財に」
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  39. ^ 毎日jp 東京中央郵便局:再開発「待った」 文化財保護…日本郵政、経営打撃も
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  49. ^ a b 衆議院会議録情報 第168回国会 法務委員会 第4号”. kokkai.ndl.go.jp. 2019年11月11日閲覧。
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  54. ^ 鳩山総務相「最低の人間」発言→撤回…草なぎ容疑者逮捕で : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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  56. ^ [1]
  57. ^ “鳩山邦夫氏、贈与税5億3600万円を納付”. 日本経済新聞. (2009年12月14日). http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20100114ATFS1400414012010.html 2010年2月21日閲覧。 
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  60. ^ 「週刊文春『50周年記念』検定」『週刊文春』2009年3月26日号、pp.46、50
  61. ^ 神一行著『閨閥 改訂新版 特権階級の盛衰の系譜』 58頁
  62. ^ ワーナーミュージック・ジャパン公式ホームページ 高実華子 プロフィール
  63. ^ 『笛ふき子犬』(文:かわしまひとみ, 絵:たかみはなこ, 文芸社, 2000年)ISBN 4835509331
  64. ^ “鳩山邦夫氏の次男・二郎氏、34歳で大川市長に”. 読売新聞. (2013年7月1日). オリジナルの2013年7月1日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/SWldg 2013年7月1日閲覧。 
  65. ^ パチンコチェーンストア協会理事・会員リスト






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