駄賃馬稼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/04 02:23 UTC 版)
備考
駄馬
近代以前において馬は最も重要な輸送手段であったから、優れた馬(駿馬)は軍事や行政用として用いられるのが常であり、輸送に用いられた駄馬は人を乗せて早く走らせることの出来ない質の良くない馬であった。このため、転じて質の悪い下等の馬の事を一般に「駄馬」と呼ぶようになった。
駄賃
その昔、馬子が離れた町の問屋などの依頼によって輸送をする荷物を依頼主のもとまで取りに行く際に、途中において他者の荷物の輸送を引き受けて駄賃を受けることによって小銭を稼ぐことがしばしば行われた。このため、転じて子供の買い物など簡単な雑用と引換に貰う小銭のことを「(お)駄賃」と呼ぶようになっ た。
馬子
この職業の担い手は決して身分の高い人ではなく、仕事を行う際の服装も綺麗でなかった。これから転じて"どんなに低身分な人でも身なりを整えればきれいに見えるものだ"、"見た目が良いからといっても中身がそれに伴ってるとは限らない"という意味で「馬子にも衣装」という諺が現代にも残っている。ただ、現代には駄賃馬稼の職業はまず存在しないため、馬子を同じ読みの漢字に置換えた「孫にも衣装」と勘違いしている人がいるが、これは存在しない諺で全くの誤り。類句としては「猿にも衣装」。対句としては「公卿にもつづれ」
関連項目
- 駄賃馬稼のページへのリンク