香港の政治 議会

香港の政治

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/10 03:32 UTC 版)

議会

旧立法会議事堂(現終審法院庁舎)
現在の立法会綜合大樓

70議席の立法会 (Legislative Council) (議長:曽鈺成)が設置されている。議員の選出方法は比例代表による直接選挙および職能団体選挙(職能代表制)それぞれ35議席となっている。職能団体選挙では30議席が間接選挙、5議席が区議会議員から直接選挙で選ぶ。任期は4年[3]

各区には区議会が設置されている。区議会には法令を制定する権限はなく、諮問機関として位置付けられている。民選、委任(任命)および当然(兼職)議員によって構成される。当初の英文名称はDistrict Boardであった。1999年市政局区域市政局の廃止後、区議会の英文名称はDistrict Councilへと変更された。

市政局1883年設置)・区域市政局1986年設置)も諮詢機関であり、区議会の上位にある事実上の地方議会であった。これらに対応する執行機関はなく、政府が任命する民政事務専員が主催する地区管理委員会が設けられているにすぎなかった。区議会の正副主席も同委員会の委員となり、政府の各部門との意見交換が行われていた。両局が廃止された表向きの理由は、インフルエンザ流行時の反省から両局が管轄する衛生行政を香港政府本体に統合することとされた。

さらに新界原居民による議会組織として郷議局、その下部組織として郷事委員会もある。郷議局は郷事委員会の互選により選出される。なお、2000年にその選挙法が差別的だとの判断を終審法院が下したため、2003年以降は一般住民の「村代表」(郷事委員会の構成員)も選出されることになった。

この他、中華人民共和国の全国人民代表大会中国人民政治協商会議全国委員会にも、香港特別行政区から代表委員が選出されているが、選挙方式は間接制限選挙のみだったため、代表性は乏しい。


  1. ^ 中国の香港干渉、憂慮すべき水準に=米議会諮問委 2018/02/07 閲覧
  2. ^ 香港への懸念表明を 最後の英総督が訪中のメイ首相に要求 2018/02/07 閲覧
  3. ^ a b 『世界年鑑2021』一般社団法人共同通信社、2021年3月16日、154頁。 
  4. ^ 「香港激震 踏みにじられた一国二制度」(時論公論)”. NHK. 2021年1月20日閲覧。
  5. ^ 香港立法会「監視機能喪失」 民主派排除、各界で加速も―中国決定、市民は冷ややか”. 時事通信社. 2020年12月12日閲覧。
  6. ^ NHK. “香港の選挙制度変更決定 体制に“忠誠”か 立候補者を事前審査”. NHKNEWSWEB. 2021年3月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月30日閲覧。


「香港の政治」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「香港の政治」の関連用語

香港の政治のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



香港の政治のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの香港の政治 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS