関西独立リーグ (2代目)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/11 01:29 UTC 版)
リーグ構成球団
チーム名 | 参加年度 | 本拠地 | 備考 |
---|---|---|---|
堺シュライクス Sakai Surikes |
2019 - | 大阪府堺市[注釈 3] | |
和歌山ウェイブス Wakayama Waves |
2017 - | 和歌山県田辺市 | 2017年から2020年は「和歌山ファイティングバーズ」 |
大阪ゼロロクブルズ Osaka 06 Bulls |
2014 - | 大阪府東大阪市 | 2014年から2022年は「06BULLS」 |
兵庫ブレイバーズ Hyogo Bravers |
2014 - | 兵庫県三田市 | 2014年から2020年は「兵庫ブルーサンダーズ」 2021年は「神戸三田ブレイバーズ」 |
淡路島ウォリアーズ Awajishima Warriors |
2023 - | 兵庫県淡路市 | |
姫路イーグレッターズ Himeji Egreters |
2024 - | 兵庫県姫路市 |
- 活動休止中の球団
チーム名 | 参加年度 | 本拠地 |
---|---|---|
姫路GoToWORLD Himeji GoToWorld |
2014 - 2016 | 兵庫県姫路市 |
運営体制
発足当時、公式戦は4月から10月まで、木曜日から日曜日を中心に行われていた[65]。試合球場は各県の県営・市営球場を使用し、原則有料[65]。選手に給料は基本無給だが、一部里親スポンサー制度等による報酬支給制度は当初より容認していた[65]。選手は原則1年契約となる[65]。
NPB2軍との交流試合も実施される。2014年シーズン開始時には、監督会議でNPB2軍との交流戦や海外チームとの強化試合に出場させる「強化指定選手」を編成し、強化指定以外の選手は、交流戦開催でリーグ戦ができないときに実施されるEリーグという名称の教育リーグ試合に出場するとされた[14]。実際には「強化指定選手」は1チームを編成できるほどの人数は指定されず[66]、交流戦は「強化指定選手」以外も含む選抜選手によって開催された[67]。また、Eリーグについては兵庫対06の最終戦をEリーグ試合に振り替える形で実施されている(このため、この両チームは公式戦の試合数が1試合少なかった)[68]。2015年シーズンは強化指定選手の公示やEリーグ試合の開催についてリーグウェブサイトには案内されておらず、NPB2軍との交流試合は「選抜選手」が出場するとされていた[69]。2016年は、混成チームによる外部チームとの教育リーグを実施するが、Eリーグという名称は使用されなかった[70]。
2016年の報道では、1試合の平均観客動員数は約100人である[71]。
仲木威雄がリーグ代表就任後に運営体制整備を進め、さわかみ財団から支援を得る形となり、2020年からは前記の通りリーグの命名権契約を締結している[72][注釈 4]。
大会運営ルール
2013年12月の設立発表時には他の独立リーグと同じ前後期2シーズン制を使い、それぞれのステージ1位チーム同士で決勝戦を実施するとされた[2][65]が、その後2014年度は1年間を通した通年で争う形に変更された(年間決勝戦は別の形式で実施)[14]。2015年度は2シーズン制を採用した[73]ものの、沿革節に記したように2015年は日程の都合によりリーグチャンピオンシップを開催せず、2016年度以降は初年度と同じ1シーズン制に戻ったため、当初構想通りの「前後期優勝チーム同士によるチャンピオンシップでの優勝決定」は一度も実施されていない。2020年度以降はチャンピオンシップ自体が実施されなくなった。また、レギュラーシーズンで雨天等により順延された試合について、代替試合が実施されないことがある[74]。新型コロナウイルスの感染拡大に伴って開幕が6月となった2020年は振替を実施しないとされたが[39]、その後一部については実施する方針に変更した[43]。
- 2014年度
- 試合数 3チーム18回総当たり・36試合(ホーム・アンド・アウェー9回ずつ)
- 3チームの36試合終了時点での成績で1位になったチームを「レギュラーシーズン優勝チーム」として表彰。同じ勝率で並んだ場合は、対象となるチームの直接対決、全試合の得失点差、総得点によって決定する。シーズン終了後、優勝チームと勝率2位チームとの間でチャンピオンシップ(年間決勝大会)を実施。
- 2015年度
- 試合数 3チーム年間24回総当たり・48試合(ホーム・アンド・アウェー12回ずつ)を、12回ずつ・24試合(同6回ずつ)に分けて2シーズン制で争う
- 3チームのそれぞれのステージ24試合終了時点の1位チームを「ステージ優勝」として表彰し、そのチームがチャンピオンシップに進出する。ただし2シーズン両方とも同じチームが1位となった場合は、そのチームに加え、勝率2位チームがチャンピオンシップ進出。
- 2016年度
- 試合数 3チーム18回総当たり・36試合(ホーム・アンド・アウェー9回ずつ)
- 再び2014年と同じ試合数の1シーズン制に戻り、通年成績によるチャンピオンシップを実施する[75]。リーグ戦とは別に、外部1チームを加えた4チームによる「トーナメントステージ」を3回おこない(3位決定戦を含めて1回につき4試合)、勝ち数に応じたポイントを付与する[76]。リーグチャンピオンシップは、リーグ戦優勝球団とトーナメントステージポイント1位チームが対戦する形で4戦制(3戦先勝)方式にて実施し、リーグ戦優勝球団には1勝のアドバンテージが与えられる[77]。ただし、両方のチームが同一の場合の開催方式については、これらの発表があった5月12日時点では「トーナメント最終回開催後に発表」となっていた[77]。2016年のトーナメントステージは、5月、7月、8月に実施され、各回とも芦屋大学生によるチーム「兵庫インパルス」が参加した[78]。2016年度は3回すべてに優勝した06が15ポイントで1位となり、兵庫と姫路がそれぞれ6ポイントを獲得した[78]。9月28日の兵庫のリーグ戦優勝決定後、リーグチャンピオンシップの開催要領が発表され、兵庫と06の間で実施されることになった[79]。
- 2017年度
- 試合数 3チーム18回総当たり・36試合(ホーム・アンド・アウェー9回ずつ)
- 公式戦の試合数は前年と同様で、1シーズン制を継続する。トーナメントステージは1年で廃止となり、チャンピオンシップは1位チームと2位チームの最終ゲーム差が5.0以内の場合に1位と2位の間で実施する[80]。
- 2018年度
- 試合数 3チーム22回総当たり・44試合(ホーム・アウェー11回ずつ、雨天による振替はなく、中止の場合は引き分け扱い[33])
- 試合数は前年より増加したが1シーズン制は変わらず。チャンピオンシップ開催のゲーム差規定が撤廃された[81]。
- 2019年度
- 試合数は4チーム16回総当たり・48試合(ホーム・アウェー8回ずつ)[82]。チャンピオンシップについては前年と同じ開催形式で実施される[83]。
- 2020年度
- 当初計画では前年度と同じであったが(リーグ総試合数96試合)、開幕の延期により4チーム10回総当たり・30試合となった[39]。観客を入れるかどうかは状況によるとしており、6月2日の時点では和歌山は「当面」、兵庫は6月中は主催試合を無観客とする一方、06と堺は感染対策を取った上で有観客で開催する方針とされていた[39]。
- 2021年度
- 試合数は4チーム18回総当たり・54試合(ホーム・アウェー9回ずつ)[84][注釈 5]。雨天の場合は振替試合を実施[84]。しかし、新型コロナウイルス感染症流行のため、8月27日に16回総当たり・48試合に変更された[49]。
- 2022年度
- 試合数は4チーム16回戦総当たり・48試合(ホーム・アウェー8回ずつ)[87]。雨天振替は実施する[87]。
- 2023年度
- 試合数は5チーム12回戦総当たり・48試合(ホーム・アウェー6回ずつ)[88]。雨天振替は実施[88]。
- 2024年度
- 試合数は6チーム10回戦総当たり・50試合(ホーム・アウェー5回ずつ)[89]。雨天振替は実施[89]。
- 当年度より、7回以降10点差がついている場合にはコールドゲームとする規定が導入された[89]。
- 監督からのチャレンジ要求に対して、審判団の協議により判定を変更できる「KDLチャレンジ制度」が導入された[89]。
- 各年度共通
- 引き分け再試合やサスペンデッドゲームは行わない
- 延長戦は9回終了後3時間を経過しない場合に実施し、原則11回までとする(11回を終わって同点の場合は引き分け)。
- ただし、照明設備がない球場、あるいは照明設備があっても周辺地域環境などのやむを得ない事情で、試合時間設定を設けなければいけない場合は、9回を消化していない場合でも制限時間オーバーとなった場合その時点の表・裏の攻撃の完了をもって時間切れコールドゲームとみなす。
- 【補足】延長に入る条件は、リーグ発足当初は「試合開始時間から数えて2時間半を経過して9回まで終えていない場合は9回打ち切りで延長なし」「2時間半以内で同点→延長10回も同点で、かつ3時間以内の場合は11回をおこなう(10回終了時点で3時間を過ぎた場合は10回で打ち切り)」であったが、2017年現在は9回終了時点で3時間以内かどうかのみとなった。2024年時点では時間に関する規定はなくなっている[89]。
- また試合中断時間を考慮し、走者が負傷し一時的に手当てを受けざるを得ない場合、審判団の判断で「投手・捕手以外のオーダーで打順が一番遠い選手」を、臨時代走を起用する場合がある(過去には「投手以外のオーダーで打順が一番遠い選手を基本に」であった)。
登録人数
- 各チームの支配下登録選手数は最大30名、うちベンチ入りは最大26名(過去には25名だった)。
- 各チームのコーチの登録数には制限はないがベンチ入りは最大4名まで(過去には2名だった)。
年間優勝の決め方
前記の通り、2019年度まではレギュラーシーズン終了後に年間決勝戦「シーズンチャンピオンシップ」をおこなって年間優勝を決定していた。2020年度は中止となった[43]。2021年度以降も実施されず、リーグ戦の結果で優勝を決定する[84][87][88][89]。
- 2014年度
- レギュラーシーズン1位と2位のチーム間で実施。1位チームに対するアドバンテージはなく、3戦2勝したチームが優勝。レギュラーシーズン優勝とは別に表彰する形式で、それぞれを別のチームが制した結果、年間優勝が2チーム発生した。
- 2015年度
- 当初は2シーズン制導入に伴い、各シーズンの優勝チーム同士で実施する予定だった(前後期を同じチームが優勝した場合は年間勝率2位チームとの間で開催し、前後期優勝チームにアドバンテージなし)。しかし実際には日程の都合でシーズンチャンピオンシップを実施せず、後期シーズン終了前に、前期優勝の実績とその時点の後期の成績に基づいて兵庫を年間優勝チームに決定した(その後兵庫は後期優勝を達成)。
- 2016年度
- リーグ戦優勝チームと「トーナメントステージポイント」1位チームによる4戦制(3勝で優勝)のチャンピオンシップを実施。リーグ戦優勝チームには1勝のアドバンテージ。
- 2017年度
- レギュラーシーズン1位と2位のゲーム差が5.0以下の場合に、両チーム間で実施。ゲーム差が3.0以上の場合、1位チームにアドバンテージ1勝を付与[80]。最終的に首位の兵庫が2位の06に10.5ゲーム差を付けたため、チャンピオンシップは開催されなかった。
- 2018年度 - 2019年度
- レギュラーシーズン1位と2位の間で、1位チームにアドバンテージ1勝を付与する形で実施(2戦先勝で優勝)[81][83]。
- 2020年度以降
- 公式戦の勝率により決定。最終戦終了時点で複数チームが同率で並んだ場合には(1)当該チーム間の対戦成績(2)当該チーム間の直接の対戦成績(勝敗数)(3)全試合の得失点差で優位なチームを優勝とし、それでも優劣がつかない場合には1試合のプレイオフを実施して優勝を決定する[89]。
特別ルール
リーグチャンピオンシップでは特別ルールの「延長タイブレーク制度」を適用する[90]。
- 9回を終了して同点である場合は試合時間の如何にかかわらずタイブレーク方式の延長を時間・回数制限なしで適用する。
- 10回の攻撃については、監督が打順(最初の打者)を指定できる。11回は以後は前イニングス最終打者からの継続打順。
- 各イニングとも1アウト満塁の段階から開始し、攻撃開始時は最初の打者から数えて前の3人がランナーとなる。ただし代走・代打は可だが、再出場はできない
年度別順位・優勝チーム
リーグ戦
年度 | 優勝 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2014 | 兵庫 | 06 | 姫路 | - | - | |
2015 | 前期 | 兵庫 | 06 | 姫路 | - | - |
後期 | 兵庫 | 06 | 姫路 | - | - | |
2016 | 兵庫 | 06 | 姫路 | - | - | |
2017 | 兵庫 | 06 | 和歌山 | - | - | |
2018 | 和歌山 | 兵庫 | 06 | - | - | |
2019 | 兵庫 | 06 | 和歌山 | 堺 | - | |
2020 | 堺 | 和歌山 | 06 | 兵庫 | - | |
2021 | 堺 | 和歌山 | 神戸三田 | 06 | - | |
2022 | 堺 | 和歌山 | 06 | 兵庫 | - | |
2023 | 和歌山 | 堺 | 大阪 | 兵庫 | 淡路島 |
トーナメントステージ
年度 | チーム名 | 第1回 | 第2回 | 第3回 | 総合 |
---|---|---|---|---|---|
2016 | 06 | 1位 | 1位 | 1位 | 1位 |
兵庫 | 4位 | 2位 | 2位 | 2位 | |
姫路 | 3位 | 3位 | 3位 | 2位 | |
(インパルス) | 2位 | 4位 | 4位 | -- |
※兵庫インパルスは芦屋大学のチーム(トーナメントポイント対象外)
チャンピオンシップ
( )はリーグ戦優勝チームによるアドバンテージ分
年度 | 優勝 | 対戦成績 | 敗退 |
---|---|---|---|
2014 | 06BULLS | ○○ | 兵庫ブルーサンダーズ |
2015 | 開催なし | ||
2016 | 兵庫ブルーサンダーズ | (○)●●○○ | 06BULLS |
2017 | 開催なし | ||
2018 | 和歌山ファイティングバーズ | (○)○ | 兵庫ブルーサンダーズ |
2019 | 兵庫ブルーサンダーズ | (○)○ | 06BULLS |
優勝チーム
年度 | リーグ戦 | チャンピオンシップ |
---|---|---|
2014 | 兵庫ブルーサンダーズ | 06BULLS[注釈 6] |
年度 | 前期 | 後期 | チャンピオンシップ |
---|---|---|---|
2015 | 兵庫ブルーサンダーズ | 兵庫ブルーサンダーズ | 開催なし |
年度 | リーグ戦 | トーナメントステージ | チャンピオンシップ |
---|---|---|---|
2016 | 兵庫ブルーサンダーズ | 06BULLS | 兵庫ブルーサンダーズ |
年度 | リーグ戦 | チャンピオンシップ |
---|---|---|
2017 | 兵庫ブルーサンダーズ | 開催なし |
2018 | 和歌山ファイティングバーズ | 和歌山ファイティングバーズ |
2019 | 兵庫ブルーサンダーズ | 兵庫ブルーサンダーズ |
2020 | 堺シュライクス | 開催なし |
2021 | 堺シュライクス | 開催なし |
2022 | 堺シュライクス | 開催なし |
2023 | 和歌山ウェイブス | 開催なし |
※2015年は兵庫を年間優勝チームに認定。2017年は規定により兵庫が年間優勝となる。
注釈
- ^ 命名権による通称は「さわかみ関西独立リーグ」。
- ^ 紀州は社会人野球チームとして活動することは実現しないまま、2017年に運営母体が活動を休止した。
- ^ 2019年の公式戦は大阪市内の球場を使用(1試合のみ06の本拠地球場で実施)。
- ^ Spportunityの記事では仲木の代表就任を「2017年」としているが[72]、正しくは2015年(シーズンとしては2016年)である[24]。また仲木は「1球団消滅して球団数が3つになった時期」とコメントしている[72]。実際には姫路Gの活動休止と和歌山の参入が入れ替わりになったため、リーグ戦参加球団数自体は減少していない。なお、仲木はさわかみ投資信託に在籍経験がある[24]。
- ^ 3月9日発表の日程表の各カードを合計すると20回総当たり・60試合(ホーム・アウェー10回ずつ)となっていたが[85]、3月30日に対戦カードを減らしたという告知がなされた[86]。
- ^ レギュラーシーズン2位
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