還付金詐欺 対策

還付金詐欺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/12 05:46 UTC 版)

対策

対策としては、ATMでは還付金を受け取れないことを徹底して認識させる、振り込め詐欺一般の注意が呼びかけられる。殊に、携帯電話を持っていないと主張すれば、加害者が被害者を誘導する手掛かりを失うので効果的である。

ATMでは還付金を受け取れない

主に以下の点が言われる。

ATMでは自分の操作でお金を受け取れない

現行のオンラインシステムでは、自身の操作で他の口座から自身の口座へ資金を移すことができないことを充分に承知しておく。一方、振り込まれるに際しては、当方の側で操作する必要は無く、ただ待っていれば良い。仮に、将来的に自身の操作で他の口座から自身の口座へ資金を移す技術が開発されたとしても、そのような技術が何の問題にもならず何の広報もなしに銀行の現場に導入されることはありえないので「最近可能になった」などと言われても信じてはいけない。

還付金の支払いでATM操作を求めることはない

一方、還付金・過払いの返却は、手交で行うか、相手からの銀行振込によることが原則であり、金銭の受け取りに際して自身がATMの操作を求められる事はない事を充分に承知しておく。殊に公的な機関が還付金の返却を電話連絡したその場で行うことはありえず、書類を介して口座や金額を確認する手続きを経て振込みが行われる

尚、妄りに銀行口座を他人に伝達することは推奨されず、還付金の振込みを受けるに際しては相手の素性を慎重に確認することが推奨される。

携帯電話を所持していないと告げる

殊に還付金詐欺では、ATMの前で微妙かつ絶妙に被害者を騙して振り込み操作を実行させるため、加害者にとって被害者の持つ携帯電話は重要なアイテムである。携帯で直接会話する機会がなければ欺かれる可能性が減る。実際に「携帯電話を持っていない」と応じたところ有無をも言わさず切られた事例がある(本物の公的機関であれば、対象者が携帯電話を持っていない程度で還付金の支払いを断念することはありえない)。ただし、携帯電話を持っていないと告げても「緊急事態ですので」「お金を受け取れるかどうかの瀬戸際ですので」と、家族・子供や孫・近所の人に借りてでも用意してATMに向かう様に説得することもある。

振り込め詐欺に共通する注意

  • 常に留守電を作動させておいて、直接会話しないようにする。
  • 自治体や年金事務所などから還付金などの金銭に関する電話があった場合は、一旦電話を切り自治体や年金事務所などの関係部署に確認するか、警察に相談する。
  • 自治体や税務署等からの文書等が届いたら、そこに記載されている電話番号を信用せず、自分で電話番号を調べて連絡・確認する。
  • ATMへ向かう前に親類や知人に相談する。
  • 銀行口座について振込み可能金額を低く設定しておく。
  • 携帯電話で通話しながらATMを操作している人を見た場合、振り込み詐欺を疑い声をかける、中の行員などに連絡し対応してもらう。

銀行(ATM設置)側での対応としては

  • 銀行のATM近辺に携帯電話の通話を妨害する機器を備えて、加害者が被害者に操作したり誘導する指示を行う事を阻止する。
  • ボタンの表示位置を都度違えて、携帯電話での操作の指示が通用しない様にする。

医療費については、月間の支払いが一定金額を超えた場合に超えた分を支給(還付)する高額療養費制度があるが、手術などで支払いが高額になると見込まれる場合は「限度額適用認定証」又は「限度額適用・標準負担額減額認定証」を申請して交付を受け、医療機関に提出することで支払いを一定の上限金額に抑えられる(これにより、立て替えた後の還付金が発生しなくなる)。交付の申請については、加入している健康保険組合(組合健保の場合)、全国健康保険協会(協会けんぽの場合)、市区町村の国民健康保険の窓口(国民健保の場合)、後期高齢者医療広域連合(後期高齢者の場合)に確認されたい[1]


注釈

  1. ^ 事実がどうだ、という事では無く、飽くまでも支払う義務がある、と主張するばかりである。
  2. ^ 支払督促制度や少額訴訟制度を悪用されたり、強制執行認諾文言の入った公正証書を偽造された場合はきちんとした対応を取らなければならない。詳細は架空請求詐欺を参照のこと。
  3. ^ 報道でオレオレ詐欺や還付金詐欺の犯人にインタビューしたところでは、日々のニュース・新聞をこまめにチェックし、年金問題など話題になっている事柄を筋書きに取り入れて信憑性を高めるように工夫した、と述べている。
  4. ^ 当然振込んでなどいないが口では何とでも言える。これにより確認させるため、自然にATMに向かう様に仕向けることができる。
  5. ^ 尚、口座番号を把握し、加えて振込みの為に必要と説明してキャッシュカードの暗証番号も聞き出して金を口座から盗る方法もある。
  6. ^ 勿論通知などしていないし況や振込みなどしていないが口では何とでも言える。

出典

  1. ^ 高額療養費制度を利用される皆さまへ”. 厚生労働省. 2022年7月10日閲覧。





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