近傍 (位相空間論)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/26 08:29 UTC 版)
定義
位相空間 X と X の点 p に対して、p の近傍とは、p を含む X のある開集合 U を含むような X の部分集合
平面上の集合 S と S の一様近傍 V 距離空間 (X, d) において、X の部分集合 V が X の点 p の近傍であるとは、p を中心とする半径 r の開球体
で、V に含まれるようなものが存在することをいう。
V が X の部分集合 S の一様近傍であるとは、正の実数 r > 0 が存在して、S の任意の点 p に対して
が V に含まれるときにいう。
各 r > 0 に対して、集合 S の r-近傍 Sr とは S からの距離が r より小さいような X の点全体の成す集合をいう。これは S の各点を中心とする半径 r の開球体全体の和集合が Sr であるといっても同じである。
従って直接的に、r-近傍が一様近傍であること、および、ある集合が一様近傍であるための必要十分条件が、その集合が適当な値の r に対する r-近傍を含むことであることなどが分かる。
例
実数全体の成す集合 R 上に通常のユークリッド距離を入れたものを考え、部分集合 V を
で定めると、V は自然数全体の成す集合 N の近傍であるが、一様近傍ではない。
「近傍 (位相空間論)」の続きの解説一覧- 1 近傍 (位相空間論)とは
- 2 近傍 (位相空間論)の概要
- 3 近傍系の定める位相
- 4 一様近傍
- 5 参考文献
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