板垣恵介
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 16:51 UTC 版)
作風
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- 代表作である『グラップラー刃牙』シリーズや『餓狼伝』のような、格闘漫画の分野において高い人気を誇っている。
- 絵柄に関しては池上遼一、谷口ジロー、鳥山明の影響を受けていると語っている[5]。また、女性の描き方はおおた慶文の影響が強いとのこと[6]。
- 作画時にボディビルの雑誌を参考にしているため、筋肉を緻密にかつ誇張して描く傾向が強い。これについては「ボディビルダーがあれだけ肉体美を持ちながら鑑賞のみにとどまっているのがもったいなく、自身の漫画の中では願望として格闘家の肉体もボディビルダー的に描いている」という旨の発言をしている[7]。また、板垣の作業机最下段の資料棚には、人体解剖学や医学の専門書が常備されているという。
- キャラクターは手を肘より先、足は脛より先を長く描くことを意識している。そうすることにより動きが速そうに見え、立ってるだけでスピード感のある絵になるという[8]。また、キャラクター同士が対峙し、にらみ合うなどの緊迫した場面で、背景が歪む描写は自分が初めて行ったと主張している[9]。
- まず原稿用紙のコマ割りを決めた後、コマを個別に切り離して一コマ単位で描き上げ、作業終了後それらを貼り合わせてページを作るという独特の手法で作品を制作している。これは、大勢のスタッフが手分けして作業できるよう編み出された工夫であるという。緊急時には一コマを複数に切り分けて作業分担する。
- 登場するサブキャラクターに多くの尺を割き、丁寧に(主に格闘技の試合などを)描写しているのも特徴である。これは自身が読んでいた作品が、主人公以外の闘いは大幅に省略されていることに不満を持ったのが発端で、「『あしたのジョー』で力石とカーロス・リベラが闘ったらどうなるのか?」といったものを表現したかったと語る[10]。その影響で主人公が長い間登場しなかったり、狂言回し的な役割に徹することも少なくない。
- ムエタイ、柔道といった一般的に「強い」といわれる格闘技の選手をかませ犬的に描写することが多い。これについて「強いとされている格闘技をあえて重要な斬られ役にすることで、キャラクターの強さを印象付けるため」と語っている[11]。
- 多くの格闘家、武道家と親交があり、自身の作品の中にもそれらが原型となった登場人物が多数登場している。島田道男の項目も参照。
- 勢いに任せた作風に見えるが、勝敗などの部分はあらかじめ決めているとのこと。『グラップラー刃牙』の最大トーナメント編も、全試合の勝敗は決めていたが、「花山対克巳戦は、描いている途中で勝敗が変わりそうになった」と語っている。
- 時おり描写される極端な強さの表現などが、ギャグと捉えられることがある。板垣自身も「漫☆画太郎から同業者と呼ばれた」「ネットでは『刃牙は格闘技漫画の名を借りたギャグ漫画』と書かれている」と認めている。あまりに凄すぎる事柄に対しては「笑っちゃう様な」と言われる場合があるため、板垣自身もそうした表現を目指してるという[12]。
- 週刊少年チャンピオン連載の『浦安鉄筋家族』では、刃牙のパロディキャラクターが登場したりと、刃牙のネタが多用されている。板垣は『あっぱれ!浦安鉄筋家族』2巻にて「浜岡賢次さんほど板垣恵介とバキシリーズを理解してくれている人はいない」とコメントしている。
- 現在は東京都府中市在住で、2014年に市制60周年を迎えた府中市のオリジナルナンバープレートのデザインに『刃牙道』が採用された[13]。
- ^ a b c d e f g “板垣 恵介(漫画家)”. マンガペディア. 2023年8月24日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “漫画家・板垣恵介さんから20代のキミへ。自分の才能がわからないなら「他人の褒め言葉をキャッチする」。”. MEN'S NON-NO WEB. 集英社 (2021年6月30日). 2022年12月27日閲覧。
- ^ “■スペシャルインタビュー■板垣恵介: 小池一夫のキャラクターマンブログ” (2004年9月24日). 2014年2月14日閲覧。
- ^ a b “刃牙シリーズ最新作「刃牙らへん」始動、佐部京一郎VSジャック範馬の“刃と牙”の戦い”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年8月24日) 2023年8月24日閲覧。
- ^ 谷口ジロー版『餓狼伝』文庫版あとがきより
- ^ 『小池一夫のニコニコキャラクター塾! 〜第3講:板垣恵介〜』より
- ^ 太田出版『QuickJapan』vol.44 97ページ
- ^ 『週刊少年チャンピオン』1月25日増刊号『グラップラー刃牙SPECAL』
- ^ 講談社『餓狼伝 格闘士真剣伝説』12ページ。
- ^ 太田出版『QuickJapan』vol.44 96ページ
- ^ 徳間書店『板垣恵介の格闘士列伝』181ページ。
- ^ 株式会社ワールドフォトプレス 『フィギュア王』No.176 16-17頁。
- ^ 府中市ホームページ
- ^ 2011年11月号掲載の第2話の最終ページに「2012年1月号に続く」と書かれていたが、実際のその号では叶精作の新連載『地獄の葬儀屋 デーモン豊作』(原作:三田武詩)が始まり、濁ジョータローは『ヤングチャンピオン』へ移籍することが巻末コメントで告知された。しかし現在も連載は再開されていない。
- ^ “今度の相手は相撲の神!「刃牙」新シリーズ「バキ道」、一挙5話掲載で開幕”. コミックナタリー (ナターシャ). (2018年10月4日) 2023年6月15日閲覧。
- ^ “宇宙人少女ヒーロー描くラブコメ新連載が週チャンで、「バキ道」は完結&新シリーズ始動”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年6月15日) 2023年6月15日閲覧。
- ^ “板垣恵介による自伝シリーズ「習志野第一空挺団」新作が23年ぶりに週チャンに登場”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年9月1日) 2022年9月1日閲覧。
- ^ “週刊少年チャンピオン 2022年No.41”. 秋田書店. 2022年9月8日閲覧。
- ^ “週刊少年チャンピオン 2022年No.47”. 秋田書店. 2022年10月20日閲覧。
- ^ 太田出版『週刊少年「」』2003年12月12日第1刷発行。
- ^ “コミックナタリー - 板垣恵介が自衛隊からの転職を語る、今夜さんまMC番組で” (2014年4月21日). 2014年4月21日閲覧。
- ^ “「漫道コバヤシ」に板垣恵介登場!アライJr.や夜叉猿らキャラへの思いを語る” (2015年10月29日). 2015年11月23日閲覧。
- ^ “板垣恵介先生回は二部作!” (2015年10月20日). 2015年11月23日閲覧。
- ^ “#21板垣恵介先生 青竜編は11月16日!” (2015年11月9日). 2015年11月23日閲覧。
- ^ “板垣恵介、福本伸行ら「ナカイの窓」マンガ家SPに出演、中居の似顔絵も描く - コミックナタリー” (2016年10月17日). 2016年10月20日閲覧。
- ^ “板垣恵介が行く!最強道場”. BS-TBS. 2021年10月1日閲覧。
- ^ “かまいたち×プリンセス天功、マヂラブ×高橋名人、バカリ×板垣恵介などコラボ続々”. お笑いナタリー. 2021年10月1日閲覧。
- ^ “板垣恵介がジャイアンツ×ロッテの始球式に!33番ユニフォームでノーバウンド投球”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年3月18日) 2022年3月18日閲覧。
- ^ “熱い異種コラボが実現ッッ!SHOW-YA×板垣恵介ポスター - コミックナタリー” (2012年3月4日). 2015年11月23日閲覧。
- ^ “コミックナタリー - 画太郎「罪と罰」3巻カバーイラストは、刃牙の板垣恵介”. 2013年10月24日閲覧。
- ^ “『広報ふちゅう』第1679号” (2013年9月21日). 2014年5月11日閲覧。 1頁右下のガイドブック表紙の下部に小さく「強烈なスマッシュを放つゆりーと」画/板垣恵介氏(「グラップラー刃牙」シリーズ作者/府中市在住)とある
- ^ a b “人気漫画「刃牙」ご当地ナンバー、府中が交付へ : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)” (2014年5月9日). 2014年5月11日閲覧。
- ^ “コミックナタリー - 中川翔子も参加!献血協力で板垣らのカレンダーもらえる”. 2013年11月4日閲覧。
- ^ “『大戦乱!!三国志バトル』に板垣恵介氏描き下ろしカードが登場!|株式会社gloopsのプレスリリース” (2013年12月2日). 2013年12月2日閲覧。
- ^ “『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』と「刃牙道」のコラボいよいよ開始ッ!!強敵を倒して「"地下闘技場最年少王者" 範馬刃牙(SSR)」を手に入れろ!”. 株式会社セガゲームス -【SEGA Games Co., Ltd.】 (2014年9月2日). 2017年12月19日閲覧。
- ^ “TEAM花時 花時通信” (2014年11月7日). 2015年12月4日閲覧。
- ^ “がぶ飲み×板垣恵介 コラボレーション開始のお知らせ 7月1日開始の“「がぶ飲み」強化月間”を記念して、がぶ飲み「パネェ日本昔話」に、史上最もパネェ桃太郎が参戦!「刃牙」シリーズの板垣恵介が、がぶ飲みと初のコラボ!|プレスリリース配信サービス【@Press:アットプレス】” (2017年7月3日). 2017年7月10日閲覧。
- ^ Twitter/NOBUYUKI SAKAKIBARA:… 格闘漫画「刃牙シリーズ」の作者である板垣恵介先生がRIZINの為に書き下ろしてくれました!!…
- ^ “まだDX続くんかい!板垣恵介、地獄のミサワと「ダウンタウンDX」がコラボ”. コミックナタリー. 2018年11月7日閲覧。
- ^ “新商品ピップマグネループ®MAXと『刃牙』のスペシャルコラボレーション あの範馬刃牙が現代社会に登場?!「バキバキ最凶肩凝編」始動!”. PR TIMES. (2021年3月8日) 2022年1月10日閲覧。
- ^ “東京2020パラリンピック公式本で里中満智子がバドミントン、板垣恵介がテコンドー描く”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年8月6日) 2021年8月6日閲覧。
- ^ “オリジナルナンバープレート製作発表会が行われました 東京都府中市ホームページ” (2014年5月28日). 2014年5月29日閲覧。
- ^ “『広報ふちゅう』第1705号” (2014年6月11日). 2014年6月14日閲覧。
- ^ “「バキ道」板垣恵介×「BEASTARS」板垣巴留の親子対談が週チャンに掲載”. コミックナタリー (2019年9月19日). 2019年9月19日閲覧。
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