抽せん馬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/27 13:09 UTC 版)
おもな抽せん馬
- ジツホマレ(牝、1953年優駿牝馬〈オークス〉)
- ホウシユウクイン(牝、1958年桜花賞)
- スターロツチ(牝、1960年優駿牝馬、有馬記念、1961年京王杯オータムハンデキャップ)
- ルピナス(牝、1968年優駿牝馬)
- ファイブホープ(牝、1978年優駿牝馬)
- イソノルーブル(牝、1991年報知杯4歳牝馬特別、優駿牝馬)
- アインブライド(牝、1997年阪神3歳牝馬ステークス)
- タムロチェリー(牝、2001年阪神ジュベナイルフィリーズ、小倉2歳ステークス)
このほか、重賞こそ勝てなかったものの、中央競馬で5勝を挙げたタニノシスターは、牝馬でありながら東京優駿(日本ダービー)馬となったウオッカを出している。
地方競馬の抽せん馬
地方競馬にも抽せん馬制度は存在するが、中央競馬と異なるのはセリ市で競走馬を購入するのは馬主会で、それを抽せんして馬主が所有する。「補助馬」「奨励馬」とも。かつては、地方競馬主催者が競走馬を購入したこともある。代表的な例が、大井競馬がオーストラリアから購入した「濠抽」[6]である。代表的な馬としてはオパールオーキツト、ミッドファームなどが知られる。タケシバオー、ハイセイコーの母系も濠抽である。
名称は似ているが、濠抽と似て非なるものに「濠洋」がある。濠洋は、戦前にオーストラリアから輸入された血統不明の馬である。濠抽はサラブレッドと交配される限りサラブレッドであるが、濠洋はどこまでサラブレッドと交配を重ねてもサラ系である。日本のサラ系種の大半は、アングロアラブの系統と濠洋の系統であるといわれ、サラ系種として皐月賞および日本ダービーを制したヒカルイマイは、濠洋の系統に連なるといわれているが、不詳。なお、濠抽は濠サラと呼ばれることもあり、その方が一般的であるが、濠洋も誤って濠サラといわれることもあるようである。言語においてことばが一般化し流通量が多くなるほど語義が拡散する一例である。
脚注
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