性能解析 プロファイラの利用

性能解析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/28 02:32 UTC 版)

プロファイラの利用

プロファイラ: profiler)は性能解析ツールであり、プログラム実行時の各種情報を収集する。特に、関数呼び出しの頻度やそれにかかる時間を計測する。出力は記録したイベントの羅列(トレース)の場合と、観測したイベント群の統計的要約(プロファイル)の場合がある。プロファイラがデータを収集する技法は様々で、ハードウェアの割り込みを利用する技法、コードに命令を埋め込む技法、オペレーティングシステムのフックを利用する技法、性能カウンタを利用する技法などがある。プロファイラの使用はパフォーマンスエンジニアリングにおいて重要である。

プロファイルは統計的な総和としてソースコードの位置と関連付けてイベントを記録するため、データのサイズは対象となったコードのサイズにほぼ比例する。一方、トレースのサイズはプログラムの実行時間に比例したサイズとなってしまうため、実用的でないこともある。並列性のないプログラムでは、一般にプロファイルで十分だが、並列性のあるプログラムでの性能問題(メッセージ待ちや同期問題)については、イベントが時系列としてどういう順序で発生しているかが重要であるため、完全なトレースを必要とすることが多い。

プログラム解析ツールはプログラムの振る舞いを理解するために非常に重要である。コンピュータアーキテクトはそのようなツールを使って新たなコンピュータ・アーキテクチャでプログラムがうまく実行されるかどうかを評価する必要がある。ソフトウェア制作者は、作成したプログラムをそのようなツールで解析し、問題となるコードを特定する。コンパイラ作成者も、命令スケジューリング分岐予測アルゴリズムがうまく機能しているかを知るためにそのようなツールを用いることが多い… — ATOM、Programming Language Design and Implementation, 1994



「性能解析」の続きの解説一覧




性能解析と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「性能解析」の関連用語

性能解析のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



性能解析のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの性能解析 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS