川永野町
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/05 20:45 UTC 版)
産廃処分場設置問題
候補地選定
鹿児島県にこれまで設置されていなかった産業廃棄物管理型最終処分場が建設されることとなり、当初は国分市(現在の霧島市)が候補地として浮上していたが、その後の鹿児島県知事の発表により候補地として川永野町の採石場が鹿児島県内29ヵ所の候補地の一つとして浮上した。発表後、周辺の地区で反対運動が起こったが、2007年(平成19年)5月8日に鹿児島県の決定により川永野町の用地とすることが選定され、年間搬入量3万6千トン、埋め立て容量60万立方メートルとなることが公表された[12]。
2010年(平成22年)8月8日に鹿児島県環境整備公社、鹿児島県、薩摩川内市、地元自治会による連絡協議会が発足し、鹿児島県が協議対象とした四自治会のうち、計画に反対している大原野自治会を除いた川永野、百次大原野、木場茶屋の各自治公民館が参加し[13]、その後、大原野自治会を除いた各自治公民館で地元説明会を行った[14]。
建設決定と地元住民らによる反対運動
2011年(平成23年)3月25日には廃棄物処理法に基づき鹿児島県は鹿児島県環境整備公社に対して設置許可を出し[15]、4月14日には鹿児島県、鹿児島県環境整備公社、薩摩川内市の三者による環境保全協定が締結された[16]。国からの補助金交付が確定した後に着工するとしており[17]、6月29日に補助金交付が内定したのを受け鹿児島県環境整備公社は7月中旬ごろに着手すると発表した[18]。
同年7月11日に着工することが決定したが、着工日当日に建設予定地に反対派住民が集まっていたため、安全確保を理由として、現地において測量などの作業を行わず、現地事務所に掲げる予定であった看板を別の場所に設置し、予定通り7月11日に着工したと発表した[19]。その後暫く現地事務所に看板は掲げられず、作業も行われなかったが着工より9日経った7月20日の早朝に現地事務所に看板などを掲示した[20]。
その後も大原野自治会の反対派住民及び、いちき串木野市にある冠嶽山鎮国寺頂峯院を中心とした冠嶽の霊山性を守る会、冠嶽水系の自然と未来の子ども達を守る会などが着工に反対しており[21]、2011年7月11日の着工以来、2011年9月16日まで作業は行われていなかったが[22][23]、同月17日に看板の取り付け等を行い[24]、住民や市民団体の抗議活動が行われる中、同月20日から本格的な工事が開始された[25]。2014年(平成26年)12月20日に竣工式典が行われ[26]、2015年(平成27年)1月から稼働を開始した[27]。
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- ^ “自動車登録関係コード検索システム”. 国土交通省. 2021年4月26日閲覧。
- ^ “本市の町名一覧について”. 薩摩川内市. 2020年8月8日閲覧。
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- ^ a b 角川日本地名大辞典編纂委員会 1983, p. 759.
- ^ 川内市設置(昭和15年内務省告示第38号、昭和15年1月30日付官報所収、 原文)
- ^ 角川日本地名大辞典編纂委員会 1983, p. 224.
- ^ 市町村の廃置分合(平成16年総務省告示第590号、 原文)
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- ^ “補助金交付確定後に着工”. 南日本新聞. 2011年6月30日閲覧。
- ^ “薩摩川内市管理型産廃処分場 来月中旬着工へ”. MBCニュース(南日本放送). 2011年6月30日閲覧。
- ^ “薩摩川内市産廃事実上着工できず”. 鹿児島テレビ. 2011年7月11日閲覧。
- ^ “産廃処分場建設 現地作業に着手”. 鹿児島テレビ. 2011年7月20日閲覧。
- ^ “なぜ産廃に反対なのか?”. 冠嶽の霊山性を守る会. 2011年9月17日閲覧。
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- ^ “県産廃処分場計画:県側が工事着手--薩摩川内 /鹿児島”. 毎日新聞. (2011年9月18日) 2011年9月24日閲覧。
- ^ “薩摩川内市産廃処分場 重機使った作業始まる”. 南日本放送(MBCニュース). 2011年9月20日閲覧。
- ^ “鹿児島)エコパークかごしまが完成 県初の管理型処分場”. 朝日新聞. 2015年1月10日閲覧。
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- ^ “国勢調査 / 平成7年国勢調査 小地域集計 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年1月31日閲覧。
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- ^ “国勢調査 / 平成17年国勢調査 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年1月31日閲覧。
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- ^ “施設概要・廃棄物の受入について”. 公益財団法人鹿児島県環境整備公社. 2021年1月27日閲覧。
- ^ “薩摩川内市 義務教育”. 薩摩川内市役所. 2010年9月3日閲覧。
固有名詞の分類
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