山形線 運行形態

山形線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/07 14:59 UTC 版)

運行形態

山形新幹線開業当初は米沢駅 - 山形駅間に快速「ざおう」も設定されていたが、1999年頃からは全列車各駅に停車する普通列車となっている。

新庄延伸当初は米沢駅 - 新庄駅間を直通する列車が数本設定されていたが、2000年代に米沢駅・山形駅の両駅を境に運転系統の分離が進み、現在は福島駅 - 米沢駅間・米沢駅 - 山形駅間・山形駅 - 新庄駅間の3区間折り返しを基本に以下のように運行されている。

福島駅 - 米沢駅間

この区間は関根駅 - 米沢駅間を除いてすべて複線と設備が整っているが、人口希薄地域である板谷峠を通るため、福島駅 - 米沢駅間を通して運行する普通列車は6往復のみであり、4時間以上列車の運行がない時間帯がある。一方、福島市内の通勤通学需要が大きい福島駅 - 庭坂駅間では、庭坂駅折り返しの区間列車5往復を含めた11往復の普通列車が朝夕を中心に運行されている。しかし、この区間においても9時台から16時台までは運行本数が極端に少ない(12時 - 13時台に1往復のみ運行)ため、日中は東北本線から山形線への乗換案内を省略する例もみられる。福島 - 庭坂間では並行する福島交通の路線バスの方がはるかに本数が多い(毎時2本程度。22時台まで運転されている。)。

この区間で新幹線の通過待ちが可能なのは庭坂駅のみであるが、新幹線の合間を縫う形で普通列車のダイヤが設定されているため、通過待ちは行われていない。

車両は719系5000番台のみが使用されている。ワンマン運転は行われておらず、車内改札が行われることが多い。

大雪時に新幹線の運行を優先するために庭坂駅 - 米沢駅間において計画運休が行われることもある。

米沢駅 - 山形駅間

この区間は1時間に1本程度(上りは2時間前後開く時間帯あり)運行されている。半分以上が単線区間である。山形駅の上り始発列車のみ、福島駅まで直通する。車両は719系5000番台のみが使用される。一部列車はワンマン運転を行っている。

かつて蔵王駅 - 山形駅間は、貨物列車の運転のため下り線のみ三線軌になっていたが、蔵王駅発着の貨物列車の廃止に伴って撤去された。

山形駅 - 新庄駅間

1 - 2時間に1本程度運行されている。芦沢駅 - 舟形駅間以外はすべて単線である。山形駅 - 新庄駅間での運行を中心に山形駅 - 天童駅・村山駅間の区間列車がある。輸送障害発生時は、山形駅 - さくらんぼ東根駅間でも運転される。日中と夜の一部列車はワンマン運転を行っている。山形花笠まつり村山徳内まつり新庄まつり・大石田まつり開催時には臨時列車が運行される。ただ、利用者の減少から減便傾向にある。

基本的に全列車終点まで先着するが、一部の列車は天童駅・村山駅で「つばさ」の待ち合わせを行う。

また、山形駅 - 羽前千歳駅間は、標準軌の山形線とは別に、仙山線・左沢線への直通列車専用の狭軌の単線が併設された単線並列区間である。そのため、この区間はほかの区間と比べ運行本数が多い区間となる(しかし間隔はまちまちで、同じ山形行きであっても日中は30分以上開くときもあれば数分間隔のときもある)。両線路とも正式な線路名称は奥羽本線であるが、それぞれ別の線路を使用しており運転系統も全く別々で、そのため時刻表などは別になっている。なお、羽前千歳駅を出てすぐ上り方で、標準軌の山形線と、狭軌の仙山線が平面交差しており、東西の位置を入れ替える。そのため、同駅上り方面の発着を両線で同時に行うことはできない。

舟形駅の少し先(新庄方向)からは陸羽東線が併走している。この併走区間にある南新庄駅は陸羽東線の単独駅であり、奥羽本線側にはホームはない。標準軌の山形線は新庄駅でレールとしては終端となり、新庄駅に乗り入れる他の狭軌線、つまり陸羽東線、陸羽西線および奥羽本線秋田方面とは物理的に繋がっておらず、新庄駅で乗換となる。なお、狭軌路線同士はいずれも物理的に繋がっている。


  1. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '93年版』ジェー・アール・アール、1993年7月1日、182頁。ISBN 4-88283-114-7 
  2. ^ Suicaの一部サービスをご利用いただける駅が増えます』(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2013年11月29日。 オリジナルの2020年5月25日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200525143648/https://www.jreast.co.jp/press/2013/20131114.pdf2020年11月13日閲覧 
  3. ^ 山形県の Suica 利用がますます便利になります!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道東北本部、2023年12月15日https://www.jreast.co.jp/press/2023/sendai/20231215_s03.pdf2023年12月16日閲覧 
  4. ^ 各駅の乗車人員”. 東日本旅客鉄道. 2023年10月9日閲覧。


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