子育て
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 09:55 UTC 版)
青年期(青少年期)
青年期とは子どもから大人へと移行する12歳から25歳頃までをいう[8]。青少年期ともいう。
青年期前期(思春期)
中学生の年齢は、子供の自我が育ってゆく時期であり、自分なりの考え方をしっかりと持つようになってくる[7]。それまでは、何でも親の言うとおりにしていた子供が、突然に親に反抗するようになったりするのである[7]。またこの時期に思春期にも入り、大人の身体へと変化し、それに伴い心も変化・成長し、異性を意識するようになる[7]。親との関係よりも友達との関係を重視するようになり、親に対しては知られたくないこと、つまり秘密を持つようになる[7]。親としては気がかりで心配が尽きない状態なのであるが、子供が成長するために必要な過程だと理解し、手や口を出さずに見守る必要がある[7]。ただし、目を離さないことは大切である[7]。子供がひとりでは解決できないような大きな問題に直面した時に子供から発信されるSOSを受信し、子供と一緒に問題を解決してゆくことも必要になる[7]。
青年期後期
青年期後期は職業選択の時期にあたり、個人としての生き方、男性または女性としての生き方、社会人としての生き方などアイデンティティ(同一性)を確立する重要な時期である[9]。
子育ての国際比較
カナダ
カナダの国際都市トロントでは、子育ての負荷を両親に集中させるのではなく、社会全体で子供を育てる、ということが行われている[10]。
日本
日本の高度成長期においてはスパルタ教育が良いとする本が何冊も出版されていた[11]。近年では「誉め育て」など、子供の自信や自主性を重視した子育てを推す書籍が数的に多い。高度成長期から安定成長期にかけて、日本の男性の多くが職場やその他中間組織に長時間拘束されてしまい育児にほとんど参加しなかった(できなかった)ことへの反省と、共働きの一般化から、近年では父親参加型の子育てが各家庭・地域単位で進められている。
近年、また子供の全人格的な成長には両親(や祖父母)と学校だけの関与では不十分であることも多いとの認識が生まれ、「地域ぐるみの子育て」が見直されるようになってきた。
異文化間での子育て
海外への赴任や国際結婚をする親のもとでは、異文化環境の下での子育ても行われる。それらの子供達は、多言語習得の機会があり、成長過程に於いて異文化教育が家庭内で自然に行われる。しかし、多文化環境では子供が不適応に陥る危険も大きい。多言語環境で育った子供には、しばしばどの言語も十分には操れないという現象が発生する(「ダブル・リミテッド」などと言う)。多文化・多言語教育を成功させるには親子双方の強い意思と多大なエネルギーが必要となるため、国際結婚や海外赴任などの環境にある子育てであっても、あえて単一文化環境で育てるという選択をする家庭もある。
子育てをめぐる箴言・慣用句等
- 「子育ては一大事業である。だが、いまだかつてその適性検査が行われたことは無い」(バーナード・ショーの言葉)
- 「親は無くとも子は育つ」
- ^ 広辞苑.
- ^ 野田 (1995), p. 108.
- ^ 広辞苑 育児.
- ^ Sendai, 仙台市役所 City of. “祖父母手帳 -つなげよう・広げよう「孫育て」-”. 仙台市役所 City of Sendai. 2023年7月3日閲覧。
- ^ “全国の祖父母手帳”. NPO法人 孫育て・ニッポン. 2023年7月3日閲覧。
- ^ “さゆは飲ませる?抱っこしてはダメ? 「孫育て」増加で新旧常識が衝突 自治体で発行広がる「祖父母手帳」 #令和の親”. www.chibanippo.co.jp. 2023年7月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad 子育て情報ハンドブック 2009 [要ページ番号]
- ^ a b c 野田 (1995), p. 109.
- ^ 野田 (1995), p. 110.
- ^ 武田 2002 [要ページ番号]
- ^ 石原 (1969).
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