国際特許分類 歴史

国際特許分類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/07/23 10:55 UTC 版)

歴史

特許分類は、特許文献の膨大な蓄積の中から、求める文献を探し出すために不可欠なものである。昔、世界各国の特許庁は、それぞれ独自の特許分類を制定し、特許文献にその分類にしたがった分類記号を記載していた。例えば、日本の特許庁は、日本分類という独自の分類を使っていた。

特許分類が国ごとに異なると、目的の特許文献を探し出すのに不便であることは当然である。ヨーロッパでは、第二次世界大戦後、欧州統合の運動に連動して、ヨーロッパの特許制度の統一が模索され、その一環として国際的に統一された特許分類を定めることになった。「特許の国際分類に関する1954年12月19日の欧州条約」が結ばれ、ヨーロッパの各国で国際分類が使われた。

ヨーロッパの国際分類は、ドイツの特許分類を基礎とした。それは、ドイツの特許分類がよく整備されていたのと、第二次世界大戦前にドイツの影響下にあった国々や北欧の国々で、ドイツの特許分類が国内の特許分類として使用されていたためだという[3]

ヨーロッパの国際分類は、「国際特許分類に関する1971年3月24日のストラスブール協定」という条約によって、国際特許分類(IPC)へと発展した。

国際特許分類は7版まではほぼ5年ごとに改正され、各版の採用期間は以下のようになる。

  • 第1版:1968年9月1日から1974年6月30日まで
  • 第2版:1974年7月1日から1979年12月31日まで
  • 第3版:1980年1月1日から1984年12月31日まで
  • 第4版:1985年1月1日から1989年12月31日まで
  • 第5版:1990年1月1日から1994年12月31日まで
  • 第6版:1995年1月1日から1999年12月31日まで
  • 第7版:2000年1月1日から2005年12月31日まで

2006年1月1日から有効になった第8版からは、アドバンストレベルとコアレベル分類の2本立てになった。アドバンストレベル分類は公報発行数の多い特許庁で採用されており、比較的公報発行数の少ない国の特許庁ではコアレベルだけを選べるようになっている。公報表記上はアドバンストレベルはイタリック文字で書かれ、コアレベルは通常書体で書かれている。改定期間も変更されアドバンストレベルは随時(実際には3ヶ月ごとに分類の一部分を改正)、コアレベルは3年ごとに改正を行うことになった。

なお、日本特許庁はアドバンストレベルを採用している。







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