光世紀世界
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光世紀パトロールシリーズ
1980年 - 1981年、『SFアドベンチャー』に連作短編形式で連載。のち単行本化。全5話。
光世紀世界の概念はこの時点でほぼ完成しているが、30光年以遠の恒星についてはまだデータがそろっていなかったためか言及されていない。また、一部の星はLCC番号が後のものより小さい数字になっている。
第1話は第11星域、第2話・第5話は第6星域、第3話は第10星域、第4話は第11星域と第6星域の中間にある超微光星(21世紀以降に発見された暗い星の一つという設定)が舞台。
2120年代、太陽系文明は第1星域から第11星域を経て銀河中心方向へ進出しつつある一方、第23星域のオリオン座パイ3乗星 (LCC 1430) を根拠地とするパイ3乗星文明や第16星域のりゅう座シグマ星 (LCC 0690) を根拠地とするシグマ星文明と睨み合いを続けていた。パトロール艦《オレーム二世号》は辺境の星々を巡回し、犯罪者や異星人の宇宙船と戦う(光世紀パトロールは第11星域方面の大会社と太いパイプでつながっており、ライバル会社はパイ3乗星人やシグマ星人と手を結んででも利権を奪おうとするという企業間戦争に近い図式にもなっている)。
《オレーム二世号》は「光速伸長航法」によって光速が通常空間の1万倍になる特殊空間を作り出し、その中を光速の10分の1強(通常空間における光速の千倍強)で航行することが出来る。乗員は通常6名で、うちヨハネス・ケプラー隊長を含む5名が再生クローンである。
再生クローンとは、過去の人物をその子孫たちの遺伝子パターンから逆算して復元したもの(厳密にはクローンというよりデザイナーベビーの一種と思われる)だが、能力や人格がオリジナルと同一とは限らない。なお、同一遺伝子のクローンを4人以上作るのは禁止されている。第11星域には多数の再生クローンがおり、《オレーム二世号》の母港があるGC23298 (LCC 0660) は「再生クローン希望の星」とも呼ばれている。
- 1 光世紀世界とは
- 2 光世紀世界の概要
- 3 光世紀星図
- 4 光世紀パトロールシリーズ
- 5 関連書籍
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