ヴィクトリーガンダム デザイン

ヴィクトリーガンダム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 03:23 UTC 版)

デザイン

メカニックデザインはカトキハジメが担当した。カトキはデザインに際し、ガンダムのアビオニクスは頭部に存在する事から脱出装置に組み込むことは合理的であると考えた事と、設定上の機体スケールが従来よりも小型化していた事から新しい合体スタイルを考えたと語っている[1]。また旧来からのガンダムファンよりもSDガンダムで参入したファンを意識したデザインを行ったとも語っている[2]

TVシリーズらしく、デザインはシンプルなものとなっている[3]。変形の際に上半身パーツではなくコア・ファイターに頭部が格納されたり、コクピットが水平に格納されたりと、斬新なアイディアが盛り込まれた。コアブロックを搭載するというアイディアは久しぶりのTVシリーズだったことで携わっているスタッフのファーストガンダムへのオマージュによりVガンダム企画当初からあり、新しいセンスのコアファイターを中心とした分割方式が大前提であったといわれる[4]

Vガンダムはガンダムタイプとしては作品内の位置づけが従来の作品とは大きく異なる。主人公機ですら量産型という設定で、派生型や発展型も登場するなど、デザイン面でもバラエティ豊かだった[3]

また演出面に置いてのデザインの取り込みにも見るべき点が多く、復活したコア・ファイターや合体・変形システムの積極的な作劇への組み込み、ロールプレイングゲームの要素を取り入れた工場を巡ってパーツを取得する展開など、新たな試みがなされていた[2][3]

設定解説

諸元
ヴィクトリーガンダム
Victory Gundam
型式番号 LM312V04
製造 リガ・ミリティア秘密工場
(アナハイム・エレクトロニクス社説も存在[注 1]
生産形態 量産機
頭頂高 15.2m
本体重量 7.6t
全備重量 17.7t
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 ミノフスキーフライト
出力 4,780kW
推力 7,390kg×6
4,420kg×8
(総推力)79,700kg
武装 バルカン砲×2
ビーム・ライフル(ビーム・ピストル)
ビーム・サーベル×2
ビーム・シールド×2
ハードポイント用オプション×最大8
その他オプション多数
搭乗者 ウッソ・エヴィン
マーベット・フィンガーハット
その他 アポジモーター×34

リガ・ミリティアが、ザンスカール帝国軍の軍事的脅威に対抗すべく推進したMS開発計画「V(ヴィクトリー)プロジェクト」に基づき開発した機体[6]。「ヴィクトリー」という名称には、勝利へのシンボルとなる祈りが込められている[7]

同年代においても量産小型MSとしてはジャベリンやジェムズガンが存在したが、開発年次から見てそれらは既にロートルと化しており、ベスパが保有するMS群との性能を踏まえた場合、抵抗運動においては新規の高性能MSが必要となった事から開発がスタートした[8]。元々は連邦傘下のMS開発企業がモデルチェンジの候補機として検討していた事もあり、ガンイージとともに開発は進行した[8]。とりわけヴィクトリータイプはリガ・ミリティアの反抗の象徴とする狙いもあり、「ガンダム」の伝説を復活させる機体として高性能かつ高汎用性を有するMSとして設計がなされている[8][注 2]

リガ・ミリティアはアナハイム・エレクトロニクスから協力を受けMS開発を行っており[9][注 1]、このような高コスト機の生産に踏み切ったのは2つの理由があった[10]。その組織の性質上ベスパの秘密警察の監視からカムフラージュしなければならず[11]、各地に点在する秘密工場がいつ攻撃を受けるかわからない状況下でリスク分散を図る必要があったのと、資金が限定されていることから汎用性の高い機体を運用する必要があったからである[10]

量産化はヨーロッパの各地に点在するリガ・ミリティアの工場で行われた[12][注 3]。各パーツは、ヨーロッパ各地や月面など各地に点在する工場で別々に製造されており、MSとしての正確な総数は掴めていないが、少なくとも、地球上のみで20機前後相当のパーツが完成していた[13]。加えて、各工場ごとに独自の調整を行っていたため、それぞれに若干の差異が生じていたことが確認されている[13]

本機はミノフスキー・フライトを採用し、同時代のMSと比較しても高い飛行性能を獲得している。機体の変形・分離・合体が可能で、さまざまな運用に応じた形態が取れ、装備換装によって性能強化が可能である[8]。また、機体各部にはハードポイントが設けられ、武装追加も可能[11]。腰部前方のスカートアーマーは変形機構の都合上独立して可動し、水平に展開することで人員や物資を運搬するための荷台にもなる[14]。以上の通り、実戦レベルまで完成されたミノフスキー・フライトを搭載している点と、「マルチプル・モビルスーツ」としてカテゴライズされるに相応しい優れた拡張性が本機の特徴だが、基本性能はU.C.150年代において特筆すべきレベルにはない[15]。ただし偶然からウッソ・エヴィンという、稀代のパイロットを得、その性能を遺憾なくーーあるいは本来のスペックを越えて発揮し[15]、リガ・ミリティアの抵抗運動そのものを大きく勢いづかせることとなる。

なお劇中、後継機であるV2ガンダムが登場した第33話以降は、区別のため「V1(ブイワン)」と呼称されている。

分離・合体

Vガンダムは、RX-78-2のようなコア・ブロックシステムを有する機体として開発された。頭部とジェネレーター[16]を有するコアファイターはBパーツと呼ばれ、トップリム(Aパーツ)、ボトムリム(Cパーツ)とドッキングし、Vガンダムやトップファイター、ボトムファイターの形態をとるほか、機体各所のハードポイントによりさらなる拡張が可能となっている[11][注 5]

これらの各パーツは空力特性を無視した形状であるが、ミノフスキーフライトによって通常の航空機を凌駕する低速飛行能力を有しており、ドッキング時はリフティングボディに近い形状となり(それだけで飛行は行えないものの)揚力を発生させている。しかしながら、単独では大した高度をとれないために揚力を発生させる機動装備との併用が必要となり、停止しているパーツとの換装時や着陸状態から飛行へ移る際など、他の機動を伴わない浮遊の際は最大で数十秒しか稼働する事が出来ない。もっとも、一旦飛び立てばリフティング効果とミノフスキーフライトの併用により飛行することができ、低速での換装も可能である。これらのシステムによって各パーツの誘導には既存の光学端末を使用する事ができたため、短い開発期間で完成にこぎつけている[8][注 6]。トップリム・ボトムリムともに単独での飛行時は内部のバッテリーとコアファイターからのマイクロ波送電に頼る構造となっており[19]。トップリム・ボトムリムともに自動操縦またはコアファイターからのリモートコントロールで制御される[20][注 4]

このような構造となった理由は、リガ・ミリティアという組織が正規軍でないことに由来する。すなわち、育成に時間のかかるパイロットの人数が十分ではなく、補給体制も万全ではなかったため、パイロットの生存性を極力高め、かつ一部破損した機体であっても戦力としてすぐに再使用できるようにする必要があったからである。そこで機体を3つに分割すると共にコクピットと主要部分をコア・ファイターに集約し、破損した部分は即座に新しいパーツと交換できるようにした。各部をブロックごとに分割することによって修理やメンテナンスを容易にし、早急に体勢を立て直すことができた[11]。操縦自体は小学生でも可能なほど簡便であるが[21]、非常に高密度な技術が導入されているため、ユニットそのものの整備性が高いというものではない[21]。稼働状態を維持するためには、消耗品の他にブロック単位での換装や交換を前提としたストックパーツの確保が必須である[21]。尚、ガンイージ等の同時期に生産された機体も共通のものを採用し一括で生産管理できるようになっている[11]

地上におけるリガ・ミリティアの活動初期においては、分割構造を活かしてカミオンおよびコア・ファイターキャリアに部品を搭載して運搬した。

コアファイター
諸元
コア・ファイター
Core Fighter
全長 8.6m[22]
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 ミノフスキーフライト
出力 4,780kW[22]
推力 7,390kg×2[22]
(総推力)14,780kg
武装 バルカン砲×2[22]
その他 アポジモーター×34(MS形態時の全身)
Vガンダムの中枢を成す小型戦闘機[22]。コア・ファイターには頭部の各種センサーアレイと機体管制ユニット[23]、胸部のコックピット、主推進機という重要部位が集中している[24]。更に本機の型式番号(LMナンバー)数二桁目は熱核反応炉搭載基数(ジェネレーター数[25])を表しており、これはすなわちジェネレーターもコア・ファイターにのみ内蔵されていることを意味する[26]。よってVガンダムはコア・ファイターさえ回収すれば、少ない整備で何度も出撃が可能[24]な機体構成となっている。
コア・ファイターには背部のわずかなスペースにミノフスキー・フライトが搭載されており、通常のスラスターと併用して主推進機関として機能している[24]。折りたたまれたコア・ファイターの機首がMS形態の胴体中央に位置しコックピットとなるが[23]、モニターが完全な全天周囲モニター・リニアシートではなく、キャノピーの透明部がMS形態のメインモニターに変化する。操縦系統もガンイージと異なり、ベスパ製MSに近い「コントロール・シリンダー[27]」と呼ばれるグリップと円筒型のスロットルが一体となった方式が採用された。コックピットは機体サイズの割に最低限の居住性は確保されており、パイロットシートの後ろに1名分の補助シートを備えている。VTOL機能を備えており[28]、局地戦用の戦闘機としても使用されるが、本来はパイロットの生存性の向上とデータの回収を目的として考案されたシステムである[29]
コアファイターの開発にあたっては、サナリィのF計画で開発されたF90III(クラスターガンダム)やF97(クロスボーンガンダム)の設計も参考にされているが、Vガンダムにおいては頭部ユニットを構成するセンサー類も集約した構造となっている[17][注 4]
複座型が存在し、MS形態への移行も可能。本来であれば専用の改修が必要だが、ミノフスキーフライトシステムの恩恵があり飛行プログラムのアップデートのみで対応できる[30][注 4]とする資料もある。
トップ・リム
Vガンダムの上半身を構成するパーツ。推進器は肩部の姿勢制御ノズルのみであるため単独での飛行は心許ない。「ハンガー」の愛称で呼ばれる[31]
機体制御システムの設定によって自動制御も可能[31][注 4]
トップ・ファイター
諸元
トップ・ファイター
Top Fighter
全長 11.8m[22]
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 ミノフスキーフライト
出力 4,780kW[22]
推力 7,390kg×2[22]
(総推力)14,780kg
武装 バルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・シールド×2
ハードポイント用オプション×最大4
その他オプション多数
トップ・リムとコア・ファイターがドッキングした形態。機動性は低いが、MSの腕を展開することでさまざまな火器を使用できることから、火力と防御力に優れている。飛行形態のままビーム・サーベルを用いた格闘戦や、上半身だけで変形することも可能である。その形状から、コックピット左右の視界が悪いため、有視界戦闘時には影響が出る[29]。カミオン隊が調達した機体は極初期に生産されたもので、製造時の判断で上腕部が変形時にロックしやすいよう、設計図面では丸型だったものを角型にしたもの[13]だが、画面上では特に描き分けられてはいない。
メガ・ビーム・ライフルまたは最大2基のビーム・ライフルを搭載可能で、その際は重戦闘機として機能する[31][注 4]
ボトム・リム
Vガンダムの下半身を構成するパーツで、「ブーツ」の愛称で呼ばれる。同機のメインスラスターの1系統を持つため推力は充実しており、MS形態からの切り離しやカタパルトでの射出によって高速飛行が可能[32][注 4]
ボトム・ファイター
諸元
ボトム・ファイター
Bottom Fighter
全長 16.8m[22]
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 ミノフスキーフライト
出力 4,780kW[22]
推力 7,390kg×2[22]
4,420kg×8[22]
(総推力)50,140kg
武装 バルカン砲×2
ハードポイント用オプション×最大14
その他オプション多数
ボトム・リムとコア・ファイターがドッキングした形態。スラスター類の集中した脚部を持つため機動性は高いが、兵装は脚部ハードポイントに取り付けたビームライフルなどに限られ、火力・防御力はトップ・ファイターに劣る。武装運用の自由が低いため、トップファイターと比べても直線的な戦闘スタイルとならざるを得ない[14]。トップ・ファイターと同じくこの状態でも変形は可能[注 7]

なお、MS形態からコクピットをせり出し、ハンガーとブーツ両方がドッキングしたまま飛行形態に変形することも可能で第13話では地上から雲の高さまで上昇し敵機に奇襲を掛ける際に用いているが、過去の可変機ほどの加速性能の描かれ方はされていない。また同様に人型に変形しつつもコックピットのみをせり出した状態でも一瞬戦闘を行っている[注 8]。この形態の設定画・名称は存在しない。

武装

バルカン砲
歴代のガンダムタイプに倣い、頭部に2門を内蔵。コア・ファイター形態でも、頭部を引き出すことで旋回砲塔として使用可能。
口径は25mm、装弾数は一門あたり250発[33]。高性能FCSにより高い命中率を誇る。リボルバーカノン方式を採用しており、砲身が1本しかないため連続発射時間、ならびに砲身交換サイクルは短くなっている。各システムがモジュール化されており、故障パーツを交換するだけでよいため、リガミリティアの整備員からは好評であった[34][注 4]
ビーム・ライフル(ビーム・ピストル)
ガンイージでも使用しているリガ・ミリティアの標準装備。発振器であるビーム・ピストルを中心にサイトと加速増幅用バレルおよびエネルギーユニットを組み合わせて形成される。内蔵エネルギーCAPとEパックの併用方式を採用しており、基本的にはMS本体に結合してジェネレータから直接チャージされるため[27]マニピュレーターで保持するだけでなく、ハードポイントに直接装着してトリガーを引かずとも使用することもできる[35][注 9]。尚、ビーム・ピストルはV1、V2のライフルともに共通[36]。この状態でも使用可能だが、この状態での威力は大きく落ちる[37]
ビーム・サーベル
片方の前腕内部(ビームシールド基部)のコンテナに2基、両腕合わせて4基を格納する[注 10]。ビームを扇状に展開する事で、Iフィールド発生器をビームシールドとして使用することも可能[39][注 4]
ビーム・シールド
両肘の防御兵装。ビームを面状に展開し、敵のビーム、実弾兵器から身を守る。シールドのサイズは出力に応じて自在に調節でき、短時間であれば最大で150m-200m程度と艦艇を防御するほどに展開可能[27]。発生器は縦軸にほぼ180度旋回可能で、加えて腕自体を回転させることで防御方向を自在に変化させることができる[注 10]
初期設定画では、上述のようにビームシールド基部に格納されたビームサーベルのビーム発生器が90度折り畳まれてビームシールド発生器を兼ねる構造となっており、各腕ごとのビームサーベルとビームシールドは同時使用不可という仕様となっていた。しかしこの設定は戦闘描写に制限が生じるため、劇中においては採用されていない[40]
一方で、資料によっては内部に格納したビームサーベル2本を90度折り曲げてビームシールドを展開するタイプが存在。これは24秒の連続使用が可能なうえに破損した際もビームサーベルを交換するだけで修繕できる利便性があったものの、ビームサーベルの使用とシールドの展開が両立しない事からビームサーベルを1本のみ格納し、空いたスペースにビームシールド発生機を内蔵したタイプ(こちらの連続使用時間は10秒ほどとなる)が開発されたとしている[41][注 4]
4連装ミサイルポッド
主に腰部[42]および脚部ハードポイントに装着される[35]。モトラッド艦隊追撃戦以降にてマーベット機が使用。また、エンジェル・ハイロゥ攻防戦での対ゲンガオゾ戦にて、マーベット機のブーツ経由でウッソのV2ガンダムも使用する。
ビーム・カノン(ビームガン)[注 11]
2基1セットで運用されるオプションビーム兵装。Vガンダムヘキサの登場に合わせてデザインされた[40]。ハード・ポイントに接続し、直接エネルギーを供給する[43]。使用時には本体を90度回転させ、砲身をスライドして展開する[40]。ビームライフルを上回る出力を確保しつつコンパクトにまとめている[43]。スライドした際に基部側にグリップが露出しMSのマニピュレータで制御することが可能[40]。ガンダムF91に装備されたヴェスバーと同等の装備[44][注 4]。主に腰部ハードポイントに装着される[注 12]。エンジェル・ハイロゥ攻防戦でユカ・マイラス機のVガンダムヘキサが使用するほか、後期EDでV2ガンダムが携行しているのが確認できる。ガンダムF91の「ヴェスバー」に似た形状をしている。
ディスポーザブル・バズ
使い捨ての単発式バズーカ[35]使用時に各部の照準センサーやグリップが展開する[要出典]。EDのVガンダムが脚部ハード・ポイントに装着しているのみで、劇中では未使用。4話で森に仕掛けられた罠の中に、それらしき武器が登場する。
ガトリング砲[45] / ビームガトリングガン[35]
Vガンダム用に開発された兵装の一つで、高い連射性を持つ[35]。劇中ではカサレリアでの防衛戦でシャッコーが使用している。
ハードポイント
肘・膝・腰などに配置されている円形の部分で、ビーム・ライフルなどを懸架・装備できる[35]。基部から回転可能になっている。

備考

アナハイム・エレクトロニクスはV1、V2ガンダムの生産に協力している[46]が、開発の主体にはなかった[47]とされる。

「クラスターガンダムはどことなくガンイージと似ているシルエットをしています。L・MのMSはサナリィの流れをくむものかもしれませんね」と大河原邦男はF90Y改の試製トップファイターの模型情報1993年8月号掲載画でコメントしている。

サナリィはサナリィで、F91のような特殊な機体ではなくもっと汎用性のあるMSとして、ヴィクトリーやガンイージー[注 13]といったMSを作っています。」と機動戦士Vガンダムの文芸設定を担当したサンライズ企画室室長の井上幸一が『グレートメカニック.DX 7(2008 winter)』内でのインタビューで述べている。

後述する朽ちていくガンダムが投棄されているラストシーンの背景には、総監督の富野が東欧取材の際に見つけた、実在の山々が用いられている[48]

劇中での活躍

物語前期の主役機として29話までの全編にわたり登場する。当初の番組構成では第4話で初登場を予定していたがスポンサーの意向により1話での登場に変更されたため、本編1話の開始時点でウッソは奪ったシャッコークロノクル・アシャーゾロと戦闘中であり、逃走後にVガンダムに乗り換え勝利する、主役機と主人公の出会いや本来コアファイターのパイロットはマーベットだったことが2話-4話の回想で明かされるという変則的な演出となっている。

1話の初合体の際にはクロノクルのゾロに妨害されボトムリムを破壊されるが即座に予備パーツが射出されるなど、従来のガンダム系主役機と異なり消耗パーツを随時換装可能な機体である、9話では捕獲された機体をクロノクルが使用しウッソは取り戻すためゾロで交戦するという1話の逆パターンの展開、ベチエンで合流した輸送機には予備機が搭載されており3機のVガンダムで迎撃するなど、序盤ではそれまでのガンダム作品で見られない新しい描写が行われた。

11話まではゲリラ組織であるリガ・ミリティアの性格が強調され、戦闘時以外は分割してカミオントレーラーに積載して運用された。

ウッソの搭乗機は15話でアーティー・ジブラルタルから引っ越し公社のシャトルで宇宙に上がり、慣れない宇宙戦を経たのちにカイラスギリー攻略戦でオーバーハングパックを装着し強化される(OPでは既に登場している)。カイラスギリー戦後、ゴッドワルド・ハインの駆るアビゴルとの死闘やザンスカール本国での戦闘を経て、マケドニアコロニーからの脱出時、自らがV2ガンダムに乗り換えた際に敵機を撃墜するのに使用され、喪失する。後半ではオリファーの死後、マーベット・フィンガーハットを元気づけるためにオデロらが彼女の使用していたヘキサの頭部をVタイプへと換装する。この機体はユカ・マイラスもホワイトアークにいた時期に時折搭乗していた。マーベット機は地球浄化作戦からエンジェル・ハイロゥ攻防戦まで第一線で戦闘に参加し続け、終戦までその仕様のままで(機体自体は46話でコクピットを残して一度失われている)、最終話ではウッソが戻った故郷カサレリアにV2ガンダムと共に投棄される。

生産バリエーション

ヴィクトリータイプの製造はヨーロッパ各地に存在するリガ・ミリティアの工場(旧世紀時代の自動車や飛行機の工場を利用)において行われた。設計図面は各地ともに共通のものを用いているものの、工場ごとに独自の調整を行ったため、機体には若干の差異が存在する[11]。尚、各地でパーツ製造された機体であるために正確な号数はつけられていないものの、ウッソ・エヴィンが搭乗した機体が便宜上1号機と呼ばれる[11]。ABCのパーツを各工場で生産したために正確な生産数は把握されておらず、恐らく地球上では20機分は完成していたとされる[11]

1号機
元々のテストパイロットはマーベット・フィンガーハットであったが、ウッソ・エヴィンが搭乗した。トップリム上腕の形状が角形となっている特徴を持ち、これは変形上のロックを確かなものとするための措置だと言われている(設計上は後に生産された丸型が正解となる)[11]
一般機
これもウッソ機に対する便宜上の呼称となる。上腕の形状は図面通りに丸型となった機体[11]

Vガンダムヘキサ

諸元
Vガンダムヘキサ
V Gundam Hexa
型式番号 LM312V06
頭頂高 15.2m
本体重量 7.6t
全備重量 17.8t
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 ミノフスキーフライト
スラスター
出力 4,780kW
推力 7,390kg×6
4,420kg×8
(総推力)79,700kg
武装 バルカン砲×2
ビーム・ライフル(ビーム・ピストル)
ビーム・サーベル×2
ビーム・シールド×2
ビーム・カノン
メガ・ビーム・シールド
ハードポイント用オプション×最大8
その他オプション多数
搭乗者 オリファー・イノエ
マーベット・フィンガーハット
シュラク隊
その他 アポジモーター×34

Vガンダムの量産後期に製造された機体で、頭部を換装した指揮官用の通信・索敵能力強化型。「ヘキサ」は型式番号の「06」に由来する[11]。V字型アンテナを廃止し、側頭部排気ダクト脇に高性能アンテナを設置[11]。額部には高性能複合センサーが備えられている[49]。基本的には頭部のみの違いであり、そのほかはトップリム・ボトムリムともにVガンダムと同一の機体[11][注 14]。月面生産型に限り、ノーマル機と区別するために足の甲の部分が青く塗装されている[11]。当初は指揮官用の機体として運用計画が立てられていたが、Vガンダムの後期生産型はこのヘキサタイプに切り替えられたことから部隊単位での機種転換が行われた[49][注 4]

頭部バリエーション
初期タイプ
頭部バルカン砲が本来の仕様ではなく従来品の改造となっている。側面のアンテナフェアリングはヘキサタイプに多く見られるものを採用する[51]
ポールアンテナタイプ
ヘキサタイプ特有のアンテナフェアリングは省略され、頭部左側面にはポールアンテナを備える。バルカンがケースレス弾頭になったため排出口も存在しない[51]
後期タイプ
バルカンを省略し、センサー系を増設したタイプ[51]
V字アンテナタイプ
ごく一部の機体に採用されたV字アンテナ装着型[51][注 4]

劇中での活躍

アニメ16話より登場。カイラスギリー戦を前に1機が投入され、オリファー・イノエ機として運用される。24話では追加投入されたVガンダムヘキサが登場、マーベットが乗り換えたのをはじめ、モトラッド艦隊追撃で地球へ降下する時にシュラク隊メンバーのコニー、ユカも乗り換えて地球浄化作戦の阻止に参加している。41話以降でリガ・ミリティアの地下工場で生産された機体が補充パイロットのフラニー、ミリエラとともに登場、フラニー機はメガ・ビーム・シールドを装備して出撃するものの、出力が安定せずオーバーロードを起こしている。その後はウッソのV2ガンダムのサポート役として活躍しベスパとの艦隊戦を経て全機が最終決戦まで生き残るが、エンジェル・ハイロゥを巡る戦いでは激戦の末マーベット機を除いた全機がカテジナ・ルースの駆るゴトラタンに撃墜される。EDテーマ画面中では、1機のV字アンテナタイプに随伴する3機のヘキサタイプの姿が確認できる。

Vダッシュガンダム

諸元
Vダッシュガンダム
V Dash Gundam
型式番号 LM312V04+SD-VB03A
製造 リガ・ミリティア秘密工場
(アナハイム・エレクトロニクス社説も存在)
頭頂高 15.2m
本体重量 9.2t
全備重量 20.8t
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 ミノフスキーフライト
スラスター
出力 4,970kW
推力 29,010kg×2
4,420kg×8
(総推力)93,380kg
武装 ヴィクトリーガンダム標準装備
八つ手ビーム・サーベル
オーバーハングキャノン×2
ビーム・スマートガン
搭乗者 ウッソ・エヴィン
マーベット・フィンガーハット
その他 アポジモーター×36
Vダッシュガンダムヘキサ
V Dash Gundam Hexa
型式番号 LM312V06+SD-VB03A
搭乗者 シュラク隊

Vガンダムの背部メインスラスターにオーバーハングパックを装着した形態。性能が向上しつつあったベスパの新型機に対抗するため、Vガンダムへの長距離攻撃機能の付加と機動性向上、クルーズ機能の強化を行うために開発された[52]。Vガンダムの宇宙用形態であり、純粋に宇宙戦用として開発された機体と互角以上の戦闘が可能となっている[53]。宇宙世紀0153年4月頃より実働部隊への配備が始まり、当初はエースパイロットであったウッソ機から優先配備された[54]

武装
SD-VB03A オーバーハングパック
ブースターと大型ビーム砲「オーバーハングキャノン」2門を複合した追加ユニット。オーバーハングパックはそれ自体に5箇所のハード・ポイントを備え、個別に武装が懸架可能。キャノンユニットにはスラスター部にビーム・ガン、尾部にガトリング砲を搭載している[55]が、発射口はオーバーハングキャノンと逆側に向いており、基本的にMS形態での使用は想定されていない[要出典]。オーバーハングパックからキャノンを1門ずつ分離する[56][注 4]、またはオーバーハングパック自体を携行する[54][注 15]ことで、携行火器として使用することも可能である。オーバーハングキャノンは上下方向にある程度の可動域を有し、通常は背部に装着したまま運用される[54]。接近戦を想定した武装ではなく、基本的に機体の姿勢で射撃方向を定めた[54]。キャノン発射時は余剰エネルギーがキャノン後部から排出される仕組みとなっている[54]
資料によっては本装備をヴェスバーと同等の速度調節が可能なビーム砲であると説明したものも存在する[56][注 4]
ビーム・スマートガン(メガ・ビーム・ライフル)
開放型バレルのメガ粒子砲を採用した高出力ビーム・ライフル。本来は別の機体用に製造されたものであり、太陽発電衛星ハイランドの格納庫に遺棄されていたものを偶然に回収した。設計自体は30年前のコスモ・バビロニア建国戦争時代のものとされるが、従来のビームライフルと比べても命中精度、威力、連射性が優れており、宇宙世紀0150年代においても実用的な性能を持つ。不使用時はバレルとセンサーを折りたたんでハード・ポイントに懸架される。折りたたんだ状態でも運用可能だが、威力は解放式バレル展開時に比べ劣る[55]。ビーム・シールドを持つザンスカール帝国のMSを火力で圧倒できたためのちに量産化される。劇中では「物干し竿」と呼称される。
八つ手ビーム・サーベル
柄が3段階に伸縮する大型のビーム・サーベル。スマートガンと合わせて太陽発電衛星ハイランドの格納庫に遺棄されていた。連邦軍共通の規格で製造されており、本来は使用する機体を選ばない[11]
製作エピソード
強化案として企画された当初はトップ・リムやボトム・リムを新規のものに換装するという案もあったが、それだと新型と区別がつかなくなってしまうということもあり、最終的には強化策とわかるバックパックへのユニット方式になったといわれる[4]
コア・ブースター
諸元
コア・ブースター
Core Booster
全長 9.9m[57]
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 ミノフスキーフライト
出力 4,780kW[57]
推力 23830kg×2[57]
21600kg[57]
(総推力)69,260kg
武装 バルカン砲×2[57]
オーバーハングキャノン×2[57]
その他 アポジモーター×34(MS形態時の全身)
SD-VB03A オーバーハングパックとコア・ファイターがドッキングした形態。オーバーハングパックの推力と武装が加わることで機動性、火力が向上している。オーバーハング・パックが高い空力性能を有する主翼を持つため、コアファイター特有の機動性能は見られなくなる一方で揚力の向上等により速度と航続距離も延伸される[58]
前進翼を採用したタイプのものも設計段階で存在しているが、ザンスカール戦争が早期に終結したため、実戦投入の機会はなかったとされている[58][注 4]

リア・シュラク隊仕様

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』に登場。リア・シュラク隊に配備された濃紺カラーの機体。形状や性能は通常の機体と同一。作中ではヴィクトリーではなく、「ビクトリータイプ」と呼ばれている。

ビクトリーイージー

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場。Vガンダムのコアファイターにガンイージの手足を接合したMS。互換性の高いパーツで組み合わせてあるため、性能低下はほとんど起きていない[59]。 コアファイターの機能も残されているが、一度ドッキング・アウトを行うと、再合体には整備施設での作業が必要となる[59]

元はリア・シュラク隊に所属していたトレス・マレスが、ザンスカール戦争後に地方紛争平定で使用していた機体である。カラーリングは当初リア・シュラク隊仕様に準じた暗黒色だったが、トレスの婚姻を機に青色主体のカラーへと変更された[59]

V2ガンダム

デザイン (V2)

メカニックデザインはヴィクトリーガンダムに引き続き、カトキハジメが担当した。カトキはインタビューに際し、胸部のミノフスキードライブユニットをVの字に見立て、背中から光の生えたようなデザインを提案したという。カトキは、同じ富野由悠季監督による宇宙世紀を舞台にした小説『ガイア・ギア』に登場する人型機動兵器マン・マシーンへのオマージュを込めてデザインしたと語っている[注 16][60]。理由としてカトキは、劇中にメカデザイナーとしてチャレンジしたくなるような技術背景があった事を挙げている[注 17][60]。カラーリング面では、『Vガンダム』放映前の主役機デザインコンペにおいて、大河原邦男が提出した『大河原版 Vガンダム』(のちのガンイージ)から引き継がれている部分もある[61]

V2ガンダムという名前は準備段階の仮称であったが、そのまま本採用となった[62]

なお、アサルトパーツとバスターパーツは、V2ガンダムの企画当初から存在していたものではなく、ガンダム本体のデザイン校了後に番組のてこ入れがあり、急遽プラモデルのために書き起こされたものである[62]

小説版『機動戦士Vガンダム』にはV2ガンダムは登場しない(後述)。

設定解説 (V2)

諸元
V2ガンダム
Victory Two Gundam / V Two Gundam
型式番号 LM314V21
頭頂高 15.5m
本体重量 11.5t
全備重量 15.9t
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
出力 7,510kW
推力 サブスラスター
16,700kg×2
4,770kg×7
(合計)66,790kg
総推力
計測不能
武装 バルカン砲×2
ビーム・サーベル×4
ビーム・シールド×2
ビーム・ライフル(マルチプルランチャー装備)×1
腰部フロントアーマー内機雷×多数
ハードポイント×10
搭乗者 ウッソ・エヴィンオリファー・イノエ
その他 ミノフスキードライブ×2
アポジモーター×42

リガ・ミリティアの新たなフラッグシップMSとして開発され少なくとも、数機前後相当のパーツが完成していたVガンダムの後継機[63]であり、宇宙世紀0153年に至るまでの技術を結集した最高性能のモビルスーツ[64]。「史上最速のモビルスーツ[65]」、「宇宙世紀が生んだ究極モビルスーツ[66]」、或いは「史上最強の機動兵器[67]」と評されており、宇宙世紀時代における最強の「ガンダム」と言っても過言ではない[68]

ザンスカール戦争において、圧倒的な戦力数の差を覆せるだけの性能で戦局をリガ・ミリティアへ傾ける[69][70]という、文字通りの戦略級機動兵器として戦場を翔けている。優れたパイロットが引き出したその絶大な戦闘力によって、一機のモビルスーツながらも戦争終結の原動力のひとつとなった[71]

これほど高度なモビルスーツを開発するための技術を、リガ・ミリティアが単独で入手・使用できるはずもなく、背後には戦況がリガ・ミリティアに有利と見て、より積極的に支援に出たアナハイム・エレクトロニクスとサナリィの存在がある[64]。また、リガ・ミリティア創設期のメンバーでもあるミューラ・ミゲルが開発に関わっている[72][注 4]ともされる。

Vガンダムと同様にコア・ファイターとハンガー、ブーツで構成される分離合体機構を持ち、各パーツや武装も一定の互換性が保たれている。一方で、コア・ファイターのメインスラスターに革新的な推進機関「ミノフスキー・ドライブ」を採用しており、従来の推進剤によるスラスターをメインに使用する機体をはるかに凌ぐ加速性・機動性を発揮する。当初はVガンダムのメインスラスターをジェネレーター[16]ごと換装する「セカンドV」プランが進行していたが[73]、機体がミノフスキードライブの出力に耐えうる設計ではなかったため、改めて本機が新規設計された。実機の製造は月面で行なわれ、サナリィの施設提供とアナハイム・エレクトロニクスの出資を受けたとされる[74]

更に、ミノフスキードライブを主機とするため出力に余裕が生まれ、補器ジェネレーターの余剰出力を活かしたアサルトパーツバスターパーツといったオプションパーツも並行開発された[75]。これらのオプションパーツは高機能でありながら、戦場で友軍機に直接取り付けることさえ可能となっている[76]。通常、MSに増加パーツを装着するには専用設備が必要となるものだが、V2ガンダムは拡張性においても既存の兵器を大きく上回っていたため、換装作業は短縮され機体運用性の拡大に繋がった[76]

武装 (V2)

マルチプル・ランチャー装備型ビーム・ライフル
Vガンダム用武装の強化発展型[73]。コア・ユニットであるビーム・ピストルとセンサー・ユニットやフォアグリップ、強化バレル、後部のストックにセットされるエネルギーパック[75]などで構成され[73]、バレル下部には対MS用グレネード弾などの各種実体弾を発射可能なマルチプル・ランチャーをオプションとして装備[73]している。精密射撃の際は可動式のフォアグリップを握り安定性を高める。
コアとなるビーム・ピストルこそV1(およびガンイージ)用のライフルと共通だが、その威力はわずか3射でカリスト級巡洋艦を撃沈する[ep 1]
カトキハジメによるディテール画では、精密狙撃の際に左右側面から追加センサー・ユニットがスライド・アップするギミックを有する[77]が、劇中には登場せず、立体物においても放映から20年が経過しての発売となったマスターグレードでようやく再現された。
ロング・レンジ・アダプター[78] / スナイピングユニット[43] / 眼帯型スコープ[79]
長距離精密射撃を行う際にバイザー部分から降りて、左のカメラアイに被さる形で装備される照準用デバイス。使用の際は機体の火器管制コンピュータと連動する[37]
ビーム・サーベル
Vガンダムで使用していたものと同型の近接戦闘兵装だが、ジェネレーター出力に余裕が生じた分、威力が向上している。
サーベルの柄は前腕部ビーム・シールド・デバイス内に収容されており、使用時には手首ユニットに向けてイジェクトされる。シールド・デバイスと手首ユニットが(ある程度)直線状に並ぶ必要があるため、サーベルのイジェクト方向はシールド・デバイスの展開状態によって変化する[80]
ビーム・シールド
デバイスは両前腕部に一基ずつ装備されており、V1の構造に改良を加えることで可動域が拡大していた。
ビーム・シールドは宇宙世紀0153年においては既に標準的な装備だが、本機の出力によって海を割るほどの効果を示している[81]
ビーム・バズーカ
ガンイージが主に使用している、リガ・ミリティアMSの基本武装。ビーム・ライフルを右マニピュレーターに、ビーム・バズーカを左マニピュレーターに持たせて2丁拳銃のように扱ったが、ウッソが後天的に完全な両利きとなるよう幼い頃から訓練を受けていたことで、同時射撃であっても的確に敵機を葬り去っている[ep 2]
ビーム・ライフル(ジャベリン用)
最終話(第51話)で使用。第50話終盤にV2用ライフルをリグ・コンティオに破壊されてしまったため、戦場に残っていたジャベリンのライフルを拾い上げて使用した。
射撃戦のみならず、カテジナが背後から撃ち込んで来たビームに対して、振り向き様にこのライフルのビームで相殺するという、能動的防御にも用いている。
ハード・ポイント
Vガンダムと同様にハード・ポイントを機体各所に配置。
メガ・ビーム・ライフル
メガ・ビーム・シールドと同じく、ジャンヌ・ダルク合流時に受領した、高性能オプション武装。Vダッシュガンダムのビームスマートガンの発展型であり、その2倍以上の威力を持ちながら、比較的軽量で取り回しにも優れる。アサルトパーツの携行装備として採用されたが[82][注 18]、特にアサルトパーツ“専用”武器というわけではない[83]
バレル部とコントロール部で構成されており、バレル部は平行板状の対になった二対の開放型メガ粒子発生基盤(伸長部が左右、中程が上下に対)になっている。伸長時はMSの全長を超えるほどの長砲身[84]だが、バレルをスライドさせることで約半分の長さにまで短縮できる。コントロール部は右前腕で支持、V2のビーム・シールド発生装置を90度ターン・アップした状態で接続してエネルギー供給を行う[83]構造を採っている。
劇中では、太陽電池衛星ハイランドにおける艦隊戦で“射撃テスト”として導入。V2ガンダムはジャンヌ・ダルク直衛の最後方に配置されていたが、それでもなお開戦直後に数機をまとめて薙ぎ払うという華々しい戦果で初陣を飾る[ep 3]。そしてまた、この超長距離狙撃成功を目にしたムバラク・スターン提督以下、連邦の将兵たちは「当てた……!」とウッソの技量と才覚に驚嘆している[ep 3]
長大な砲身に相応しく、その一射で30機以上の敵モビルスーツを撃滅する[ep 4]場面も見られる。
メガ・ビーム・シールド
リーン・ホースJr.が再び宇宙へ上がり、ジャンヌ・ダルクを旗艦とする地球連邦軍第一艦隊と合流した際に受領した[ep 3]、高性能オプション兵装の一つ。表面に設置された3基のバリア・ビットを展開することで艦載サイズの巨大ビーム・シールドを発生させる[80]。V2ガンダムの高いジェネレーター[16]出力を利用した装備であり、編隊規模で友軍機を守る事も可能となる[84]。資料によってはIフィールド発生機能があると記述されている[85]。また、セカンドVに採用されたミノフスキー・シールドの発展形に位置付けられる[86]とする資料も見られる。
バリア・ビットの遠隔操作にサイコミュが使用されているかは定かではないが、劇中では狭所の攻防においてバリア・ビットを先手で射出、3連続の打突攻撃によって怯ませた上で、ビーム・サーベルへと繋ぐ事で爆発させずに無力化する[ep 1]、シールド本体とバリア・ビット2基を一文字に展開し、シールドの左右に長大なビーム・サーベルを瞬間的に形成することで、敵部隊を“掻い潜る”挙動のみによってゾロアットを3機撃墜する[ep 1]等の高度な自己連携攻撃を披露している。
シールド前面のV字エンブレムからは、短射程ながらも強力なV字形状のビーム(ビーム・フラッグ)を放射することもでき、ウッソの機転によって対多数戦闘での撹乱[ep 1]や、近距離広範囲殲滅攻撃[ep 5]に用いられている。
上記の通り要求出力が高いものの、それさえ満たせばメガ・ビーム・シールド単体でも稼働させることも可能[ep 5]で、ウッソはメガ粒子の発振(発光)状態で宇宙空間へ“置く”ことにより、敵機の判断を乱す囮としても用いて見せている。
初期調整に手間取ったため、当初はシュラク隊のVガンダムヘキサが装備して出撃するが、機体の許容出力を超えていたせいで使いこなせず[ep 5]、その後はV2の専用装備となる。
このシールドはV2アサルトの装備として扱われることもあるが[注 18]、劇中ではV2ガンダムのままでも使用している。


ミノフスキー・ドライブ

V2ガンダムに採用された新型の推進システム[87]。駆動原理の詳細設定は、ミノフスキー粒子#ミノフスキー・ドライブを参照。

V2ガンダムでは大気圏内外でのメイン・スラスターのみならず、姿勢制御用の[88]アポジモーターや慣性緩和装置[89][71]としても機能し、最大20Gの機動さえも可能としている[89][73]

一説には、元々は宇宙世紀0130年代にF99レコードブレイカーにおいてテストされていた技術であったが、試験機の大破によって開発が頓挫していたところ、当時同機に携わっていたミューラ・ミゲルの意向で採用した[72][注 4]ともされる。

光の翼

V2ガンダムの最大の特徴として、ミノフスキードライブの出力上昇とともに背部に出現する「光の翼」がある。これはドライブユニットに封じ込めきれなかったミノフスキー粒子が放出されたものであり、荷電粒子ビームとして振る舞う性質を持つ[6]。この状態は、そのまま巨大なビーム・サーベルとしても機能し、最大1キロのビーム帯を発生させる事すら可能としている[6]。また、ミノフスキードライブは展開時に磁場帯をも発生させているため、接近すれば電子機器に対する影響が発生[90][注 19]。逆に光の翼そのものがIフィールドによる干渉を受けるリスクも存在する[90]

尚、この光の翼は両腕のビーム・シールド発生装置でコントロールする事も可能で、翼を取り込み機体全体を覆う強固な防御壁としても利用できる[90]。ただし、光の翼はある程度は意図的に生じさせることも可能だが、現象としては制御不能であり、そのため光の翼は青色やピンク色をはじめ様々な色や形状が報告されている[91][注 20][注 21]

分離・合体 (V2)

機体の構成は基本的に前世代機であるVガンダムから引き継がれているが、アーキテクチャの刷新によりスペックは格段に向上した。

V2コア・ファイター
諸元
V2コア・ファイター
V2 Core Fighter
全長 17.5m[92]
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 ミノフスキードライブ
出力 7510kW[92]
推力 4770kg×2[92]
武装 バルカン砲×2[92]
Vガンダムと同様に推進システム(ミノフスキー・ドライブ・ユニット)やバイタルを含めた主要部の全てが集約されており、こちらも型式番号(LMナンバー)が示す通り熱核反応炉(ジェネレーター)をコア・ファイターにのみ内蔵[26]。V1が有していた画期的なダメージ・コントロール機構は健在である。
形状面では航空機としては異質なことに、垂直尾翼以外の空力翼は一切付いていない。これはミノフスキー・ドライブの揚力を利用したためである。また、Vガンダムと違い頭部がカバーに完全に覆われる構造となっているため、頭部バルカンを旋回砲塔として使用するにはカバーを開いて頭部を露出させる必要がある[79]
V2コア・ファイターは構造が非常に複雑なため完成したのは2機のみ[93][73]で、オリファー・イノエとウッソ・エヴィンに与えられた[注 22]
コックピットの仕様はVガンダムと同一だが、ウッソ機はパイロットシート後方にハロ専用の台座が用意され、連動した機体制御なども行っていた。
バスターパーツのメガビームライフルやビームスプレーポッドも装着可能で、その際は重武装の戦闘機として高い性能を発揮する[75](この状態をV2バスターコアファイターと呼称し、ミノフスキードライブの自由度が向上するとした資料も見られる[94]。)。
トップ・リム(V2トップリム[5])
機体構成や各パーツ類にVガンダム共通のものを使用しているため、形状やコンセプトは基本的にVガンダムのものが引き継がれている[74]。ただし設計は見直され、肩ジョイント部の形状が大きく変更され、変形時には腕部が前方に向かず、後方にそのまま格納される方式に変更された。可変時のギミックが減っているため、パーツの信頼性も向上している。トップファイター時はVガンダムでは腕部を前方に展開していたためそのまま格闘戦を行うことが可能だったが、V2ガンダムでは一度腕部を変形させる必要があるため挙動が増加し、瞬発性に影響を与えている。ただし肩ユニットなどに多数のアポジモーターを備えているため、機動性は高くなっている[95]
V2トップ・ファイター
諸元
V2トップ・ファイター
V2 Top Fighter
全長 17.5m[92]
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 ミノフスキードライブ
出力 7510kW[92]
推力 4770kg×2[92]
武装 バルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・シールド×2
ハードポイント用オプション×最大6
V2コアファイターとトップ・リムが合体した重戦闘機[92]
ボトム・リム(V2ボトムリム[5])
機体構成が洗練された結果、Vガンダムで搭載されていたふくらはぎの補助推進ノズルは廃止された。外見はより洗練され、機構的には単純化されている。これはコアファイターの推力が格段に向上しているためである。スラスターを備えているため巡行性が高く、ハード・ポイントへ多数の装備が懸架可能で拡張性もある[95]
V2ボトム・ファイター
諸元
V2ボトム・ファイター
V2 Bottom Fighter
全長 21.2m[92]
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 ミノフスキードライブ
出力 7510kW[92]
推力 4770kg×2[92]
武装 バルカン砲×2
ハードポイント用オプション×最大4
V2コアファイターとボトム・リムが合体した重攻撃機[92]

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V2バスターガンダム

デザイン(V2B)

当初は「V2ダッシュ」の名でデザインされていた[96]

模型化しやすさを優先して、ミノフスキー・ドライブ(ウイング・バインダー)を一旦分離してからバスターパーツを装着、再度ウイング・バインダーを接続する方式でデザインされおり、デザイン画には、バインダーが延長されても胸からの「Vの字」が崩れないよう注意する旨が記載されている[96]

このため、カトキハジメはバスターへの換装は戦艦のドック内での作業を前提と考えていた[97]が、アニメスタッフの解釈ミスで破損したバスターパーツを戦場でパージする、更には戦場でMSが直接V2ガンダムに装備(野戦換装)させる、バスターパーツの構造的に不可能なシーンが登場してしまった[97]

しかしながら、“ウイング・バインダーを外す事が前提のパーツの立体構造を、根本から修正する”のは非常に難度が高く、『Vガンダム』放映当時(1994年)以降、長年に渡ってカトキ画通りの(アニメの動きが再現できない)ガンプラ、フィギュアが販売され続けてきた。これを打開し、バスターパーツで挟み込む構造にアレンジすることができたのは、放映から約25年が経過したマスターグレード版V2アサルトバスターガンダム(2018年発売)であった。

設定解説(V2B)

諸元
V2バスターガンダム
V2-buster Gundam
型式番号 LM314V23
頭頂高 15.5m
本体重量 13.8t
全備重量 19.9t
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
出力 7,510kW
推力 サブスラスター
16,700kg×2
4,770kg×7
(合計)66,790kg
総推力
計測不能
武装 バルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・シールド×2
ビーム・ライフル(大型マルチプルランチャー装備)
メガ・ビーム・キャノン
機雷多数
スプレー・ビーム・ポッド
マイクロミサイルポッド×6
搭乗者 ウッソ・エヴィン
その他 アポジモーター×46

オーバーハング・パックと呼ばれる2種類のビーム兵器と、6基のマイクロミサイルポッドを装着した中・長距離砲撃形態。ミノフスキー・ドライブの推力に余裕があるため、補助推進装置は追加されていない[98]。増設したパーツによってミノフスキー・ドライブ・ユニットの自由度を向上させ、重量増加を相殺するほど機動力を確保する[99]。主に拠点攻撃のための強襲用装備として位置付けられるが、総合的には機動性も向上する[63]

46話から登場し、ファラ・グリフォンの乗るゲンガオゾと戦う。47話で装備を破壊されたが49話で再度装備して出撃し、V2アサルトバスターに換装されている。

武装 (V2B)

メガ・ビーム・キャノン
右背に設置された長砲身ビームキャノン。ウッソは「ロンクレンジキャノン」と呼んでいる。
メガ・ビーム・ライフルを更に高出力化した武装で、連射能力こそ低いもののカイラスギリー級の要塞を一撃で沈黙させる事が可能[100]。15mクラスのV2ガンダムに問題なく装備できるほど小型化されているにも関わらず、射程距離や威力はグリプス戦役時代に使用されたメガ・バズーカ・ランチャーやハイパー・メガ・ランチャーに匹敵する[82]
劇中ではカリスト級巡洋艦の艦載ビーム・シールドを正面から貫く威力を見せており、これにミノフスキー粒子下の機動戦闘において長距離から正確に敵艦のブリッジを狙い撃つウッソの技量が合わさる[ep 6]事で、対艦隊戦において多大な戦果を上げている。しかし塊状に短く射出したビームを、ゴトラタンのビーム・シールドによって防がれる場面も見られる[ep 1]
スプレー・ビーム・ポッド
左背に設置された拡散ビーム砲。メガ・ビーム・キャノンと対照的に、近距離から中距離に存在する複数目標の殲滅を目的とする。後方の専用ジェネレータにより、並の拡散ビーム砲以上の威力を持つ。機体左目の眼帯型スコープと連動することで、拡散ビーム砲でありながらある程度目標を捉えた射撃が可能となる。メガ・ビーム・キャノンのカウンターウェイト兼エネルギーチャージ用のキャパシターとしての役目も持つ[82]。主に攪乱用に連射されるが、直撃すればMSの完全破壊も可能[100]。劇中では中距離照射を直撃させることで、ビーム防御に優れたアインラッドさえも粉砕している[ep 6]
マイクロミサイルポッド
下半身各部に計6基を装備。長距離用装備であるメガ・ビーム・キャノンの近距離防御に対応したもの[82]。V2本体から切り離して機雷としても使用された[ep 7]。小型ミサイルが多数格納されており、敵編隊をかく乱し活路を開く兵装[100]
ターゲットスコープ
メガ・ビーム・キャノンとスプレー・ミサイル・ポッドに装備する。マイクロミサイルの照準にも使用され、V2ガンダム本体のコンピューターと連動しV2よりも索敵能力が向上。複数敵の同時攻撃も可能となった[100]

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V2アサルトガンダム

デザイン(V2A)

デザイン開始当初、アサルトパーツは「フルアーマーV2」や「V2ガンダムクロス(聖衣)」など、さまざまな名前で呼ばれていた。金色のパーツはカトキハジメが、パイロット及び周囲の人間のサイコミュエネルギーを増幅する“聖衣(クロス)”というアイデアを練っていた名残である。この頃の画稿では、コクピット周りにもパイロットを保護するための“聖衣”を装着していたが、結局は玩具化したときの金型の制限、そしてコア・ファイターへの変形を阻害して玩具としての価値を落としてしまうという理由により、没となっている[101]。これ以外にも、腕部に装備するミサイルポッドがデザインされていた段階もあったが、こちらもやはり玩具のコスト面をクリアできず、採用されなかった[40]

設定解説(V2A)

諸元
V2アサルトガンダム
V2-Assault Gundam
型式番号 LM314V24
頭頂高 15.5m
本体重量 12.3t
全備重量 19.1t
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
出力 7,510kW
推力 サブスラスター
16,700kg×2
4,770kg×7
(合計)66,790kg
総推力
計測不能
武装 バルカン砲×2
ビームサーベル×2
ビームシールド×2
ビームライフル(マルチプルランチャー付き)
メガビームライフル
機雷多数
メガビームシールド
ヴェスバー×2
Iフィールド発生器×2
搭乗者 ウッソ・エヴィン
その他 アポジモーター×46

カサレリア以来ウッソの戦いを見守ってきた老技術者達がリーンホースJr.においてあつらえた[ep 1][82]、突撃・白兵戦用追加装備「アサルトパーツ」を装着した形態[102]。Iフィールド・ジェネレーターと耐ビーム・コーティングによって特に対ビーム防御性能を高め、敵陣突破能力の向上を図っている[102]

ビームに対しては無類の防御力を誇るうえ、実体弾からもV2本体を守る仕様により、敵防衛線を単機で突破してエンジェル・ハイロゥ内部への侵入に成功することで、運用コンセプトを証明して見せた。更にエンジェル・ハイロゥ攻防戦の終盤においては、リグ・コンティオの放ったメガ・ランチャーの直撃によって全てのパーツが失われるも、機体への大きな損傷を防ぐ[ep 4]という本来のコンセプトを果たしている[102]。以上の通り中・長距離の攻撃に対し有効な一方で、ハードポイントでのパーツ接続もあるため、格闘戦における破損の実例が報告されたといわれる[63][102]

武装 (V2A)

ヴェスバー
V.S.B.R.。両腰のハードポイントに各1基ずつ装備している。
射撃時は砲身が左右に展開して開放型バレルを形成する。腰部サイド・アーマーに見紛う程の小型ながらも、防御に秀でたアインラッドを一撃で貫通、モビルスーツごと撃破する高い威力を誇る[ep 4]
劇中では披露されることはなかったが、ビーム・シールドを貫通するほどの威力を有し、取り外しての遠隔操作も可能だったといわれる[102][注 23]
メガ・ビーム・シールド / メガ・ビーム・ライフル
この二つは先行してV2ガンダム用装備として登場しているが、アサルト用のフルオプションとして扱われる[83]
資料によっては、メガ・ビーム・シールドにIフィールドが装備されているとするものもある[85]
Iフィールド発生器
Iフィールド発生器が、両肩のリアクティブ・アーマーに2基ずつ装備されている[99][83]
なお、装備位置は資料によって肩部、または両肩・腰・両膝部分ともされる。強力なビーム・バリアとして機能するという記述もみられる[82]
リアクティブ・アーマー
両肩と両膝、腰部前面に装着される追加装甲はリアクティブ・アーマー(反応装甲)となっている[102]
金色の部分は耐ビーム・コーティング装甲で、実体弾に対しては二次装甲として[83]ネネカ隊による対MSバズーカ攻撃に反応自壊し、V2への衝撃を最小限に抑えている[ep 1][102]。更にビームの着弾時には融解、プラズマ化してエネルギーを分散することで、機体を保護する[83][102]機能を有する。

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V2アサルトバスターガンダム

諸元
V2アサルトバスターガンダム
V2-Assault-Buster Gundam
型式番号 LM314V23/24[103]
全高 15.5m
本体重量 13.8t
全備重量 19.9t
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
推進機関 アポジモーター×46
出力 7,510kW
推力 サブスラスター
16,700kg×2
4,770kg×7
(合計)66,790kg
総推力
計測不能
武装 バルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・シールド×2
ビーム・ライフル(大型マルチプルランチャー装備)
メガ・ビーム・ライフル
メガ・ビーム・シールド
ヴェスバー×2
Iフィールド発生器×2
メガ・ビーム・キャノン
スプレー・ビーム・ポッド
マイクロミサイルポッド×6
搭乗者 ウッソ・エヴィン

アサルトパーツバスターパーツは当初から同時に装備できるよう設計されており、併用した形態を便宜上アサルトバスターと呼称する[63][注 24]。49話でエンジェル・ハイロゥ攻防戦の最中に、V2バスターガンダムからこの形態に換装した。すべての能力を兼ね備えた強力な機体とされている。本来は長距離支援用のバスターパーツと、中距離戦闘用のアサルトパーツは、戦術の違いから両用することはないとされていた[82]が、各パーツは装備部位が重複することがなく、両方の装備を同時に使用することが可能だった[82]。結果的には、対艦隊戦を想定した長距離戦闘用装備と、対中距離・モビルスーツ戦を想定した防御用装備の併用が功を奏し、混線極まる対エンジェル・ハイロゥ戦において理想的な装備となった[82]。事実、戦場では白兵戦から中~長距離に至る全領域においてモビルスーツの範疇を越えた性能を見せ、ウッソ・エヴィンというスペシャルなパイロットの手によって、単機で戦局を左右する絶大な戦闘力を発揮している[104]

また、ガンダム・タイプのフルアーマーに相応しい着脱機能を活かしたパージによる戦闘続行と、交戦距離の変化に伴う増加装備のパージを組み合わせた戦術を見せる[105]。V2アサルトバスターは増加装備の併用により戦闘形態の変化に対応しやすかったため、敵艦隊との交戦開始から要塞突入に至るまで交戦距離に応じて増加装備をパージする[105]事で、V2ガンダム本体は無事にリーン・ホースJr.へと帰艦している。

劇中のものはV2バスターのマイクロミサイルポッドが装備されておらず、下半身はアサルトと同一である。設定画もこの仕様のものが公開されている[106][107][103]。これとは別に、ミサイルポッドやメガ・ビーム・ライフルまで装備した画稿も放送当時から存在する[98]

備考
『MG 1/100 V2アサルトバスターガンダム“Ver.Ka”』は、2019年にプレミアムバンダイ ホビーオンラインショップ開設10周年を記念して行われた『プレバンガンプラ総選挙(web部門)』で一位に輝いた。また、2018年から配信開始した『プレバンガンプラチャンネル』では、第1回において取り上げられている[108]
さらに2020年には、プレバン限定キットをベースとした商品では初めて『チタニウムフィニッシュver.』も登場[109]。東京・福岡のガンダムベースで限定販売される。

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試作機

長谷川裕一の漫画『機動戦士Vガンダム外伝』には青いカラーのV2ガンダムが登場する。これは合体変形機構検証のために製作・運用試験されたのちに木星船団に譲渡された機体で、ミノフスキードライブは搭載されておらず、性能的にはヴィクトリータイプとほぼ同等[110]。機体のカラーは試験運用に携わった「青い閃光」の二つ名を持つ連邦軍退役軍人のパーソナルカラーであるとの説もある[110][注 25]。ハリソン・マディン(地球連邦軍に所属していた頃は「連邦の青い閃光」の異名を持つエースパイロットであった師匠であるミノル(平和な時代が続いた為に実戦経験が無いまま現役を引退、「青き閃光」の名をハリソンに譲って教官職に就いた)から青き閃光を引き継ぐ)搭乗によるテストで機体バランスを入念に確認したあと、 小型ミノフスキードライブの図面の到着を待ってV2ガンダムの実機製作が行われた[93][注 4]

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注釈

  1. ^ a b サナリィ設立後の地球連邦軍ではMS産業の大幅なリストラクションが起こった。その結果、A・E社においては地球連邦におけるMS受注の最大手を維持するため周辺企業へのOEM供給や対抗企業との共存共栄が図られ、生産設備や設計の特徴平均化と並行し、開発拠点の分散も行われた。そのため、U.C.153年のMSにおいては開発背景が特定し辛くなっており、ゲリラ的な戦力調達が可能となっている[5]
  2. ^ 当初は単に「ヴィクトリータイプ」と呼ばれていたが、一年戦争期に伝説的な活躍を残した名機「RX-78 ガンダム」にあやかり現在の名称に変更された。ザンスカール側からは「ガンダムもどき」とも呼ばれていたが、この時代はガンダムの名は抵抗の象徴とされていたため、クロノクル・アシャーは当機を「ガンダムタイプ」と呼んだ部下に対し「ヴィクトリータイプ」と訂正する発言をする。
  3. ^ ただし、アーケードゲーム『機動戦士ガンダム UCカードビルダー』の第3弾に登場するVガンダム、Vダッシュガンダム、ガンイージのカードには、「製造 アナハイム・エレクトロニクス社」の記載がある
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 『マスターアーカイブ モビルスーツ Vガンダム』の奥付には“本書は「公式設定」ではなく、ガンダムシリーズに登場する「Vガンダム」の運用や構造およびシステムについて書かれた歴史的・技術研究書であり、作中のエピソード後に「作中世界の中で刊行された書籍」という設定に基づいて執筆されているため、作中・関連作品などと異なる設定解釈が含まれる場合がありますがご了承ください。”といった旨の注記がある。
  5. ^ 機体コンセプトにZZガンダムとの近似性を指摘する資料も見られる[17][注 4]
  6. ^ 小説版においては、ミノフスキー・フライトのみではコアファイターが短時間の飛行しか行えないためジェットエンジンによって揚力を発生させている[18]
  7. ^ プラモデル「マスターグレード Vガンダム Ver.Ka」では再現が可能。
  8. ^ 第13話で変形しリカールに急襲している。
  9. ^ 劇中4話ではカサレリアでの防衛戦でガトリング・ガンを失ったシャッコーがトラップとして設置されていたライフルを取得して使用している。
  10. ^ a b 設定画稿を参照[38]
  11. ^ プラモデルの武器セット初版ではヴェスバーとされていた。再版された武器セットではビームガンに名称が変更されている[43]
  12. ^ 放送当時発売していた玩具・光機動シリーズのVガンダムヘキサの商品見本写真では、劇中と異なり腕のハードポイントに装備している
  13. ^ 紙面でガンイージーと誤表記をしている。
  14. ^ 小説版ではヘキサ・タイプと呼ばれ、アニメ版と違いドッキング機能がなくなっている[50]
  15. ^ アニメ25話より
  16. ^ カトキはガイア・ギアの特典ブックレットに「V2」と「マン・マシーン」のつながりを連想させるミッシングリンク的機体も描いている。
  17. ^ 具体的には「ミノフスキー・ドライブ」のこと。カトキはそれまでのふわふわと浮遊するイメージだった「ミノフスキー・クラフト」よりぐっと力強いその語感が好きで、以前から「形」にしたいと思っていたとコメントしている。
  18. ^ a b メガ・ビーム・シールド、メガ・ビーム・ライフルともに、V2アサルトガンダムのフルオプションとして設定画や書籍に記載されている[83]
  19. ^ 翼の間の空間にも影響があり、ザンスカール帝国軍の飛行タイプの機体に障害を引き起こした。
  20. ^ 1993年に発売された1/144スケールのプラモデルではクリアパーツとしてピンク色のものが付属している。また、2015年にプレミアムバンダイ限定で発売されたHGUC V2ガンダム対応の光の翼には、青色とピンク色の2種類が同梱されている。
  21. ^ 劇中でのV2ガンダムには、以下に挙げる描写が見られた。29話ではウッソ・エヴィンがあまりのV2ガンダムの速さで生じる衝撃に呻き声をあげていた。43話ではV2のブーツ付属のビームライフル射出のタイミングとスピードをオールレンジ攻撃のようにコントロールし、その攻撃に気を取られた強化人間ファラ・グリフォンが見失うほどのスピードでV2ガンダムは接近し、ビームサーベルで斬り付ける。また、49話でもカテジナ・ルース搭乗のゴトラタンと交戦中に、爆発的にスピードを上げたために、光の翼が起こすV字の残像だけを残して肉眼的には目前から消えたかのような機動を行う。これをカテジナは「Vの字の残像を残して消えた」と表現。漫画版においては、高速移動の結果あたかも分身したかのような作画がなされていた(『スーパーロボット大戦シリーズ』では一定の確率で攻撃を完全回避する特殊能力「分身」として再現される)。
  22. ^ そのうちオリファー機は月面でのモトラッド艦隊との戦闘で敵艦に特攻・喪失する。オリファー機は早い段階で喪われたため、実質的に稼働していたのはウッソ機のみである。ハンガー、ブーツに関しては当初は1機分しか確認できないが、終盤は多数登場する
  23. ^ 企画段階ではサイコミュ的な兵装として考案され、初期設定画ではバーニアの装備が記載されており、有線式の遠隔誘導兵器とする案もあったらしいとされる[40]
  24. ^ 劇中では呼称されていない。
  25. ^ 『機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス』の解説文では「青い稲妻」と記載されているが、正しくは「青き閃光」である[111]
  26. ^ 『総解説ガンダム辞典Ver.1.5』では「ブイ」とルビをふっている[116]
  27. ^ a b c 『機動戦士Vガンダム(5) エンジェル・ハィロゥ』の機体解説で確認できる武装[118]。画稿では頭部バルカン砲のスリットも見てとれるが解説は見られず、本文中でも使用していない。
  28. ^ a b 画稿に確認できないが本文中で使用している武器。

出典

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参照話数

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